中央大学杉並高等学校 入試対策
2017年度「中央大学杉並高等学校の数学」
攻略のための学習方法
全体的に標準的な良問が多く、極端にひねられた特徴的な問題は少ないので、比較的取り組みやすいテストと言えるだろう。
合格者平均は6割程度であるが、1問の配点を考えるとミスなく確実に得点し、丁寧に開放する姿勢が大切である。
そのためのポイントを以下にまとめておく。
確実な計算力
各設問の配点が高いことを考えると、小さなミスは決して許されない。極端に難解な計算は要求されないので、焦らず丁寧に答えを導く習慣をつけておきたい。
自分で図解する習慣
早慶レベルではよくあることだが、すべての図形の問題に図がついているとは限らない。自分で問題を読んでそれを正確に図示し、それをもとに解答させる問題も出題される。
日頃から図形の問題も図ありきで問題集に書き込んで考えるのではなく、自分でノートに書き出して正答を導く練習をしておこう。
記述力
論理立てて式を作り、必要事項を限られたスペースに簡潔にまとめる記述力が必要。
数学的記述は一朝一夕にできるものではないので、証明問題に限らず、関数や方程式の問題でも証明を書くような感覚で説明と数式をバランスよく書く練習をしておこう。
万が一途中にミスがあったとしても、部分点として加味されることもあるので、1点でも多く得点できるよう、条件を整理して自分の考えを明確に書き出せるように練習しておくことが必須である。
方程式、関数、図形の問題は中3で学習することが中心に出題されるが、中1~2で学んだ内容はそれまでの基盤として当然必要になる。
よって、問題集でよく扱われている「典型問題」を幅広く扱い、今までの内容の復習と並行して解法の基本パターンを身につけておくことで、対応できる幅がかなり広がるだろう。
マイナーな問題にまで固執することはないので、難関高校向けの塾のテキストや問題集を、丁寧に自分で書き出して仕上げる練習をしておくことが大切である。
塾で取り扱いのある「新中学問題集」なら、「発展編」を主に演習するといいだろう。
良問揃いなので、過去問演習はぜひともやっていただきたい。
その際はただ答えを出すのではなく、きちんと記述式で答案を作成する練習もお忘れなく。記述は思った以上に時間がかかる。「やり方はわかったけど答案に書く時間がなかった」とならないように、時間配分の感覚を過去問演習を通して磨いておく必要があるだろう。
見やすい答案を作成し、「満点を目指す」くらいの気概で取り組んでいただきたい。
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2017年度「中央大学杉並高等学校の数学」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問が2題と非常に特徴的な試験である。
大問1の小問集合は標準~応用問題で構成されている。
大問2は二次関数と図形の問題の応用問題であるが、一部記述式になっている。問題数は多くないので一通り解き終わった後に検算と確かめができるであろう。
【大問1】独立小問集合
- 時間配分:大問1合計31分
問1<式の計算>指数部分の計算の後、1つの分数にして約分することがポイント。
<時間配分目安:2分>
問2<式の計算>分母の計算に工夫が必要である。そのまま代入して計算するのではなく与式からX2乗-5X=-3を代入すること。
<時間配分目安:2分>
問3<連立方程式の応用-割合>6%減⇒元の数×0.94、5%増⇒元の数×1.05、これが素早くできるようにしよう。
<時間配分目安:3分>
問4<確率-さいころ>確率さいころの問題というよりは、比例と反比例のグラフと座標の問題と言える。素早くグラフを描いて一つ一つ値を確かめていくことが近道。
<時間配分目安:5分>
問5<関数-直線と図形>点AのX座標をtとし、直線の式より、4点A、B、C、Dをtで表し、AD=DCの線分の長さに持ち込む。
<時間配分目安:3分>
問6<図形-角度-円>円周角と大きさは弧の大きさに比例することと、直径から作られる円周角は直角ということ、二等辺三角形の底角は等しいということを用いて解く。
<時間配分目安:5分>
問7<図形-特別な三角形>CとBからX軸に垂線をおろしてそれぞれIとHとする。△OBH、△OCIが1:2:√3の比である直角三角形であることを用いて解く。
<時間配分目安:3分>
問8.<図形-体積-球と立方体>体積は立方体の一辺が求まればよい。立方体の対角線は中心を通るので、Xの2乗+(√2X)の2乗=4の2乗が成り立つ。
<時間配分目安:3分>
問9<資料の活用>中央値、最頻値、平均値、階級などの言葉の定義をしっかり押さえておこう。8+X≦24よりX≦16、Y+13≧26よりY≧13、よって、平均値が最大になる(15,14)。
<時間配分目安:5分>
【大問2】関数
- 時間配分:大問2合計12分
問1<直線の式>点A、BのY座標を素早く求めて、連立方程式で求めよう。
<時間配分目安:2分>
問2<座標、傾き、直線の式>(1)(2)(3) 2点C、Dを直線と放物線の交点として座標をaを用いて表して、直線の式を求める。
<時間配分目安:4分>
問3<相似比と面積比>問1と問2より、AB//CD、よって△OAB∽△OCDとなる。面積比が3:4であるので相似比は√3:2である。これを用いて点CのX座標より、-1/a=2/√3となる。
<時間配分目安:6分>
攻略ポイント
これといった難問がなく、問題数が比較的多くないので配点が高いと予想される。
計算ミスやケアレスミスに気をつけて完答したい。日頃の学習において、標準~応用問題を幅広い範囲で取り組むことが必要となる。資料の整理など、もれなく習得しておきたい。
計算の記述式が一部見られるので論理的に書くように学習すること。教科書や問題集の解答どおりに計算式を真似るようにするのが早道である。
解き終えた後に、違う方法で検算すること、自分のミスの癖を見直すことの2点に気をつけて検算と見直しに取り組もう。