四谷大塚対策
女子Tさんの場合:
ご家族のサポートのもと、学習環境を改善。白百合に合格!
担当プロ家庭教師 | 坂田先生 |
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プロ家庭教師の指導期間 | 小学5年生10月~入試まで |
志望中学校(スタート時点) | 女子難関校 |
成績の推移 | 「四谷大塚偏差値」 算数 50台前半→60.1 |
ご家族のサポートのもと、学習環境を改善。白百合に合格!
スタート時
四谷大塚に通うTさんの指導にお伺いしたのは10月でした。組分けテストでは国・社の偏差値は65に迫る一方、算数の偏差値は50代前半、最高でも55。4科総合で60前後の成績でした。その結果、いつもSコース昇級には僅かに届かずCコース残留が続き、親子で悔しさと無念さでいっぱい。仲良しの友人たちが順調に昇級するのを目の当たりにするのも辛く、「近頃は愚痴も多くなりつい感情的になってしまう…」と。このような状況から、Sコース昇級を目標に、算数の基礎を固めつつ得点力をアップさせるべく、週1回のペースで指導が始まりました。
指導内容
まず手始めに、学習環境を改善していただきました。訪問毎に玄関口で「今日はちょっと勉強にならないかも…」、「ちょっと言い過ぎたかも…」とそっとお母様から耳打ちされることが続きました。そう、そんな日は忍び寄る睡魔との闘いで、勉強どころではなかったのです。
Tさんに限らず、日頃の疲れから授業中に眠気に襲われる子も珍しくありません。(もちろん一方的な指導にならないように、双方向で会話をしながら授業を展開しています。) 舟をこいだり興奮したり、Tさんにとっても良くない環境でした。お母様と何度も相談を重ね、改めて分かったことは、溢れる受験情報に母子共に翻弄されて、そのしわ寄せが巡ってTさんに及んでいたということです。「Aさんは○○問題までやっているみたい」、「Bさんは○○テストも受けるみたい」…、見えないプレッシャーから夜遅くまでのオーバーワークになり、生活のリズムが乱れ睡魔が襲う。焦りから親子間の会話もつい感情的になり口論発生。眠気や興奮が勉強をスポイルしていました。
そんなこともあり、授業毎に短期的課題、中長期的目標、そして何より、何の為の受験かを何度も確認し、時にはお父様も交えて家族のサポート体制をより強固なものに確立していきました。
家庭学習の改善
ご両親の厚い信頼をいただき、6年進級時には週2回の指導となり、落ち着いて勉強できる体制が整ってきました。特に、初見問題に対する苦手意識の克服は着実に改善していきました。
Tさんのテストの誤答原因を細かく調べてみると、初見問題において「速さと面積を足す」とか「年齢を時間で割る」など、およそ無関係な数量を強引に四則計算して、怪しい数字を導き出す現象が多発していたのです。十分練習を重ねてきた問題も、主語や語順、設定が少し変わるとたちまち初見問題となり、緊張・不安・焦り…と負のスパイラル状態に陥り、正しい判断ができなくなっていました。Tさんの頭の中では、「初見問題イコール難しくてできない問題」だったのです。
そんなTさんに対し「情報の見える化」を徹底するように指導しました。分かっているから書かないはダメで、分かっていることも、情報を整理するために敢えて書くように徹底しました。線分図なり表なり、情報を具体化することによって、進むべき次の方向が分かりやすくなり、初見問題でも既存パターンに持ち込めるようになりました。
学習姿勢の変化と成績の推移
夏休み、Tさんの初見アレルギー克服を証明する絶好のチャンスが来ました。予定通り夏休みと同時に過去問演習に取り組み始めましたが、彼女にとっての過去問はもちろん初見問題ばかりです。初めはやや引き気味の彼女でしたが、果たして、情報の整理が徹底してできるようになり、一皮むけ自信に満ちたTさんがそこにいました。白百合など女子校にしては思考性の強い問題に対しても、これまでの半年間で培ってきたスキルを通して、十分に力を発揮することができました。まさに体質改善の効果を実感した瞬間でした。(四谷の合判テストの算数の偏差値推移は、55前半→60.1)
もちろんTさんの場合は、環境を全面的に支えてくれた家族の力も決して無視できません。「あきらめず最後まで」、「あせらず粘り強く」…生活や体調管理はもちろん、学習管理全般において、最後の最後までTさんを信じ励まし続けたご両親のおかげです。先日、この原稿を書いていると、思いがけなくご両親とTさんからお礼の手紙をいただきました。そこには「…親から見ると、秋ごろから自分の引き出しが使いこなせる様になったのかなと感じていました。」と、手応えを感じていただけていたことがわかるお言葉がありました。。
四谷大塚生へのアドバイス
長きに渡り、中学受験界のスタンダード教材であり続けた予習シリーズも、時代の移り変わりと共に改善を重ねることで、現在まで残り続けているテキストのひとつです。週テストを繰り返し、課題を一つ一つクリアーしていくプロセスは、受験生にとっても目標を立てやすく、評価できる教材だと思います。ただ、細部まで眺めていくと、難易度設定に疑問のある問題や、学習効果に疑問符の付く問題も一部含まれています。また、問題の重要度、優先順位が、ご家庭の判断では分かりにくいなどの声を聞くこともあります。予習シリーズを今以上に使いこなし、自分の物にしたい四谷生のみなさん、私たちプロ家庭教師のアドバイスと共に、受験を乗り切っていきましょう。