開智高等学校 入試対策
2018年度「開智高等学校の英語」
攻略のための学習方法
文法系知識問題
大問としての知識問題は姿を消したが、総合問題・読解問題の中では出題されている。
もっとも、標準的な問題集を一冊、何度も繰り返して仕上げることで合格に必要な知識は十分につく。あとは誤文訂正形式の問題を使って、柔軟にその知識を引き出す力を身につけていこう。
今年から出題されている文強勢も、新情報を強く読むなど、考え方がわかっていないと解きづらい場合もあるので対策しておく必要がある。
また、対話文形式の問題については、会話の提携表現が問われているわけではないが、説明文で用いられる英文とは若干異なるので、しっかりトレーニングしておきたい。
語句整序問題
去年までと異なり、和文が与えられず、長文中での語句整序となった。
与えられた語句だけでなく前後の流れを参考にして意味を絞れるとより解きやすいといえる。もっとも、答えを導くのに必要な知識は基本的な文法知識と構文であるため、形式を重視したほうが処理は客観的になり、得点は安定するだろう。句・節ごとの意味のかたまりを作り、その後、英文の基本的な骨組みから組み上げていくというプロセスを身につける必要がある。
他動詞の目的語を取る性質や、節と節を結びつけるためには接続詞が必要だという、英語の原理・原則を大切にした勉強も重要である。
読解問題
標準的なレベルの英文ではあるが、英文量が増加しているため、さらなる速読力を身につける必要がある。前から読み下しながらできるだけ日本語を介在させずに内容を取っていく力を身につける勉強が必要だ。
内容把握中心の設問であるため、いかに早く正確に、回答に必要な範囲での丁寧さをもって読めるかがポイントとなる。長めの長文では何がどこに書いてあるかが分かるように適宜、下線やマークを付けるなどしていくと、内容が頭に残りやすく無駄な2度読みを排することができると同時に、解答に必要な情報をピンポイントで見つけることが可能になる。
速読能力を高めるための大きな方針としては、英文を前から句・節ごとに内容を取っていく読み方を身に付けることが必須だ。このためには、音読学習を勉強の中に取り入れることが効果的といえる。
英作文
5語前後で書ける内容が問われているため、複雑な英文を書く必要はない。基本的な文法ルールを守りミスなく書き終える練習が必要だ。かけられる時間は少ないので、普段から実際に手を動かして書くトレーニングをする必要がある。
また、今年のように語数制限に幅がなく、書く内容の柔軟な判断の余地がない場合もあるため、冠詞の使い方など基本的なことを正確に身につけておく必要がある。
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2018年度「開智高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
日本語による和訳・説明問題がほぼ姿を消し、大量の英文を読み進めながら、素早くそのポイントをとらえる力を問う問題が増加している。
設問処理に時間がかかる問題が減った分、英文をいかに早く正確に読めるかが合格を左右する問題となっている。
時間配分の設定の重要度も増したといえるだろう。
【大問1】要旨把握問題
- 時間配分:7分
新傾向の問題で、2~9行程度の英文を読んで各1問の設問に答える問題が5題。
簡単な方程式を用いて計算したり、理科や社会の知識を問われていたりするが、内容自体は開智高校を受験する生徒であれば当然のように知っているものである。
あくまで英文を読んで素早くそのポイントをとらえられるかがポイントである。
【大問2】総合問題
- 時間配分:7分
文強勢問題(文の中でもっとも強く発音する箇所を選択)が2題、正誤問題が2題、対話文が6題の計10題から構成されている。
文強勢問題は本校では新出の問題形式であるが、新情報を強く読むという英語の特質がわかれば素早く処理することができる。
正誤問題は、去年までは大問として問われていたものが、小問2題という形でここでの出題となった。
正確な知識・理解が問われるとはいえるが、基本的な知識の部分で解答は出来るので時間をかけずに終えてしまいたい。
対話文問題は、内容把握や適文補充、内容真偽といったパターンでの出題であるが、話者二人の短いやり取りなのでそれほど答えに迷うこともないだろう。
【大問3】対話文読解問題
- 時間配分:8分
3人の会話の内容を把握する問題。語句整序問題も小問として1題出題されている。
内容自体は日常的なもので取りやすいが、各発言の話者が英文の中からでしかわからないため、その確定を間違えると問題が解けなくなってしまう。
本文に加工しながら読み進めるなど、混乱しないような工夫をする必要があるだろう。そこにさえ気を付けられれば容易な問題である。
【大問4】長文読解問題
- 時間配分:15分
地雷に関するトピックが素材となった説明文の読み取り。
英文は長く、用いられている単語もレベルが高いが、注訳が多くついており内容的にも読みやすいといえる。ただ、設問に関しては効率的に解くための手法は確立しておいたほうが良いだろう。
問2や問6の本文中からの単語抜き出し問題は、本文を読む前に設問を見ておき答えを探しながら読んだほうが効率は良い。
問3の語句整序は1語不要のパターンであるが、ニュアンスがかぶっている単語が2つあればそのどちらかが不要語であると分かっておくことで処理しやすくなる。
【大問5】長文読解問題
- 時間配分:8分
アリに関する論文について書かれた記事が素材となっている。英文は大問4の半分程度。
設問は下線部同義問題が2つと、要約文の穴埋めの2つのみとなっている。
要約文について目を通したうえで本文を読み始めたほうが、話題の展開の予測可能性が立つため、効率的に解くことができるだろう。
【大問6】条件付き英作文
- 時間配分:5分
与えられた対話文の中にある空所部分を英語にするというもの。
2題出題され、1題は和文英訳、もう1題は話の流れから書くべき内容を自分で考えるというもの。
書くべき内容はシンプルであり、英文として思いつきやすいものであるものの、どちらも条件で与えられている語数(1は4語、2は5語)にきっちり合わせなくてはならない難しさがある。
基本的な単語と構文を用いてミスなく書き終えたい。
攻略ポイント
小問レベルまで考えると、知識系の問題の割合がやや高いため、正確な知識の定着を図る必要がある。また、英文量が増加していることを考慮すると速読能力を高めることに注力したい。
さらに、上述のように多様な設問形式で知識を問うため、単なる短文空所補充問題だけで知識の定着を図るだけでなく、種々の設問形式の問題を用いて柔軟に知識の出力を出来るようにする必要がある。記述・自由英作文も難しくはないが、書く練習をしておかないと時間がかかるため、普段から手を動かす練習をしておこう。