早稲田大学本庄高等学院 入試対策
2018年度「早稲田大学本庄高等学院の英語」
攻略のための学習方法
語彙力は英検２級を目標にする
語彙力（単語・熟語・アクセント・発音など）は、中学３年生の秋までに、英検２級の水準に達しておきたい。
そのためには、中学生の早い時期から、受験から逆算したスケジュールを組もう。例えば、中学１年生の冬から始めるのであれば、中２の秋に３級を、中３の春に準２級を、そして中３の秋に２級という順番で、語彙力を高めていこう。大事なのは、計画的に学習を進めていくことであり、反対に、してはいけないのは、短期間で無理に語彙力を上げようとすることだ。
この点で、家庭教師が役に立てるのは、意志の弱い生徒や、計画性のない生徒に対してだろう。どの生徒も、語彙力を高めなければいけないと、頭では、理解している。しかし、理解していながら、行動に移しているのは、３割にも満たない。中学生という年齢は、誰かの後押しがないと、学習しにくい年頃なのかもしれない。すでに大人になった先生の目からは、そう見える。
生徒と一緒になって、毎回の授業での小テストや、宿題を細かく設定していけば、語彙力は必ず上がる。受験にむけて、早めに動き出そうとしている生徒は、ぜひ、声をかけて欲しい。
文法書は２冊仕上げる
文法力については、同じ難易度の教材を、２冊用意しよう。
１冊めは、受験に必要な文法の単元を演習するための教材で、中学３年生の７月までに仕上げたい。
２冊めは、模試や過去問で間違えた単元を演習するための教材で、中学３年生の１２月までに仕上げたい。
同じ文法の範囲を、異なる教材で演習することで、受験に必要な対応力が身につく。知識の暗記はもちろん重要だが、知識の暗記だけでは、問われ方が変わると、間違えてしまう。
例えば、早稲田本庄の志望者は、【大問１】と、【大問２】の（問１）で、満点を取れるようになっておきたい。そのためには、ただ熟語・構文・文型を丸暗記するのではなく、さまざまな角度から演習しておく必要がある。
英語文化の教養も学ぶ
英語文化の教養があれば、長文が読解しやすくなる。
例えば、早稲田本庄では【大問２】が日米の言語だけではなく、文化習慣の差異も、題材にしている。英語が国際的な言語として広がりを見せるなかで、近年では、より実用的な英語の力を求める声が高まっている。読解に当たって、学校英語に限定せずに、英語圏の文化教養に積極的に学ぶことで、受験においても、難易度の高い長文が読みやすくなる。
読解力と教養を、同時に学べる教材は、数多くある。学習時間に余裕がある生徒は、家庭教師におすすめの教材を紹介してもらい、自主的に取り組んでおくとよいだろう。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
2018年度「早稲田大学本庄高等学院の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
試験時間は５０分で、得点は１００点満点だ。
大問数は２問から３問となり、設問数は４４問と、多い。設問の大部分がマークシートで、高校受験では珍しい形式となっている。
答案作成において、速度と正確さが同時に要求されている点は、早稲田系の学校の共通した特徴だ。
【大問1】適語補充
- 時間配分：8分
文法力を確認するための大問で、独立に設けられた。出題方針が明確なので、全問正解を目指そう。受験者の文法力の目安となる。
【大問2】長文読解（説明文 約１０００語）
- 時間配分：28分
ニカラグアの女子が、英語を学んでいく日記を題材にしている。
異文化においては、言葉だけではなく、挨拶や習慣などの差異も含めて、理解しておくことは大事だ。読解には、英語文化の教養があることが望ましい。また、設問によって、難易度に差があるので注意したい。
（問１）語彙力を試す設問が、集められている。
（問２）読解力を試す設問が、集められている。選択肢がわかりやすく〇と☓に分けられていないので、言葉の細かな表現が理解できていないと、自信を持って解答できない。ここを失点してしまった場合は、読解力が不足しているので、長文の演習が必要になる。
（問３－６）英語の独特の表現が問われている。
（問３－７）発音を試す設問だ。発音は、普段の学習において、音を確認する習慣をつけておきたい。あとからまとめて発音を確認しようとすると、つらい学習になる。
（問３－８）英文和訳の設問で、「the very same hands」をどのように訳せるかで、得点に差が開くだろう。
（問３－９）和文英訳の設問で、「早くなんとかしなければならなかった」という会話調の日本語を、どのように英訳できるかで、得点に差が開くだろう。英訳・日訳の演習を、重点的にしておきたい。
【大問3】 長文読解（会話文 約５００語）
- 時間配分：14分
中学生・高校生の日常生活で、インターネット・広告・買物などを題材にした会話文だ。中学生・高校生にも身近な世界の文章ではあるので、読みやすくはあったはずだ。
ただし、基本的なインターネットや広告の教養は、当たり前のように知っていることが求められ、注意が必要ではある。
テクノロジーを教養に含めて考える文章は、今後も増加傾向にあるだろう。
（問３）会話文で用いられる表現を、ひととおり覚えておきたい。
攻略ポイント
語彙力と文法力と読解力の３つが、高い水準で要求されている。
長文の総語数は、約１５００語と、文量は増えた。速読力によっては、あまり点差がつかないだろう。
一方で、長文をしっかりと読解したうえでなければ、解答できない語彙・文法の設問が多いので、読解力のない受験者は、得点が不安定になるだろう。
対策としては、まず語彙力・文法力を完成させ、それから読解力を高めていく期間を長めに取っておきたい。受験者に求められている学力が、明確に示されている試験構成なので、計画的に学習すれば、合格点には達しやすい。