2012年速報 高校別大学合格件数 MARCH(都内編)その他ニュース(2012.3)
2012年速報 高校別大学合格件数 MARCH(都内編)その他ニュース(2012.3)
MARCH合格件数 公私とも続伸、国立高は大幅減少
今春の都内の高校からMARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)各大学への合格件数を高校別にまとめた(資料:㈱大学通信提供、集計:安田教育研究所。一部に調査が不十分な大学があり、件数や順位は現時点における暫定的なものとする)。
都内の高校(中等教育学校と高専を含む)からのMARCH合格件数は、総計21,796件。初めて2万件の大台に乗った昨年の20,367件より、さらに 1,400件余り増加している。全国の総件数に占める都内校の件数の割合は、昨年の27.0%から28.6%に拡大している。設置者別では、私立が昨年より1,000件以上、公立も500件以上件数を増やす一方、国立は、昨年の601件から今年は432件に減らしている。大学別 の前年比では、私立は青山学院の件数を113%伸ばし、公立は立教(前年比118%)と中央(同117%)を伸ばしている。逆に、国立は、立教(同 65%)と中央(同67%)の落ち込みが目立っている。
合格件数の多い学校の順では、①国学院久我山…377件(昨年22位、232件)、②国分寺…340件(同18位、250件)、③本郷…331件(同25 位、197件)、④西…321件(同9位、281件)、⑤立川…319件(同2位、335件)、⑥錦城…318件(同3位、317件)など。上位は順位が 入れ替わっている。
昨年より件数を増やした順では、①国学院久我山…145件増、②青稜…143件増、③本郷…134件増、④芝…91件増、⑤国分寺…90件増、⑥高輪…83件増、⑦八王子…77件増、⑧東京農業大学第一…75件増、⑨山脇学園、実践女子学園…66件増などとなっている。
公立高校 試験当日欠席者の多い学校は?
前回、各都県のメインの入試である東京の一般入試、神奈川の後期選抜、千葉の前期選抜、埼玉一般募集の志願者が多い学校のベスト10をランキングした。
下記は入試当日の欠席者の数字。
■試験当日欠席者数上位10
埼玉の数字には事前取消者数を含む。
最多はいずれもその都県で最難関とされている高校ということが共通している。埼玉は志願変更最終日が2月27日と遅いことで、私立の合否が判明しているため、試験当日の欠席者はきわめて少ない。
人数的には東京がとりわけ多い。上位3校は100名を超える欠席者だ。やはり「進学指導重点校」が10校中5校を占める。難しい学校ほど私立の難関進学 校、有力な大学付属校、国立大学附属校との併願者が多いため、それらが第一志望の受験生ですでに合格をつかんだものが欠席するのである。それに加え、東京 では区部、神奈川・千葉では東京寄りの学校が私立の選択肢が多いことから欠席者が多くなっている。
一方、中堅校や易しい学校の場合は、そもそもが公立高校が第一志望であるので、当日の欠席者は少なくなる。
次にどの程度募集人員より多く合格者(正式には入学許可候補者)を発表しているかについても見てる。
*横浜翠嵐は前期選抜の入学辞退者が20名もいることがこの数字につながっている。
●千葉の前期選抜では予定人員と同数の入学許可候補者内定数しか発表していない。
日比谷、横浜翠嵐がダントツに多い。それだけ私立の難関進学校、有力な大学付属校、国立大学附属校に抜けるケースが多いということだ。やはり東京では10 校中半数の5校が「進学指導重点校」、神奈川では15校中5校が「学力向上進学重点校」。これに対して千葉は「進学指導重点校」は1校も入っていない。埼 玉は12校中半数の6校が「進学指導重点推進校」。
このように、これらの学校は、試験当日の欠席者が多いうえに、合格者も多く発表しているのであるから、出願時点の名目倍率はほとんど意味がないのである。
神奈川 県立高校の多くが「日本史A」を必修に
神奈川県の全県立高校で今年4月の新入生から全面実施する日本史必修化について、各校が編成した3年間(定時制は4年)の教育計画を県教育委員会が集計し たところ、近現代史に重点を置く「日本史A」(週2時間)を指定して必修とした高校が全143校のうち92校と最も多かった。
集計によると、高校在学中に「日本史B」を必修としたのが14校、独自郷土史が3校、独自近現代史が4校。2~4科目からの選択とした学校も多数あった。
茨城 古河に県立中高一貫校開校
2013年度に、茨城の埼玉よりに公立中高一貫校が開校する。
〇校名 古河地区中等教育学校(仮称)
〇校舎 県立総和高校の校舎・校地を活用
〇募集人員 120名(3学級)
★校訓がなんと横文字 Create the Future。後期課程は普通科単位制。進学重視型単位制で、難関大学研究会、医学部研究会まで企画しているというのだから、総和高校とはまるで別の学校。この地区からの埼玉、千葉の私立中学への受験が若干減るかもしれない。
情報提供:安田教育研究所