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中央大学 商学部 国語
入試対策と勉強法

出題傾向・攻略のための勉強法・推奨テキスト

中央大学 商学部 国語

ここでは、中央大学の商学部を目指す方に対して、国語の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。

※本大学では2021年度に大幅な大学入試制度改革が実施されました。それに伴い一般の選抜は、6学部共通選抜・学部別選抜(一般方式/英語外部試験利用方式/大学入学共通テスト併用方式)・大学入学共通テスト利用選抜[単独方式]という3つの選抜方法となっています。
本稿では、商学部の学部別選抜A・Bの説明となっています(Aの「会計学科」、「国際マーケティング学科」とBの「経営学科」、「金融学科」は試験日が異なるのでもちろん、別問題ですが、出題形式・内容はほぼ同じです。尚、21年度までの「商業・貿易学科」は22年度から「国際マーケティング学科」に名称変更されました)。また、一般方式・英語外部試験利用方式・大学入学共通テスト併用方式ともに国語の問題は同じです。尚、本方式の試験は20年度以前の商学部の学部別選抜ともとても類似しています。
尚、準拠しているのは基本的に21年度の学部別選抜A(「会計学科」、「商業・貿易学科」)の試験問題です(但し、一部は22年度や20年度以前にも言及しています)。

中央大学商学部 国語試験の出題傾向とは

出題範囲(分野)

試験教科・科目は「国語総合(漢文を除く)」です(2020年度以前も同じ)。
「現代文」は2題で論説文(評論文)が多いですが、ときおり随筆が出題されることもあります。文章内容は哲学論・社会論・言語論・文明論・感覚論、文化人類学論・芸術論・デザイン論等と多様だが、硬質な文章はあまりなく比較的読みやすいでしょう(21年度の学部別選抜Aは、デザイン論の渡邊恵太「融けるデザイン――ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論」と、感覚論のオギュスタン・ベルク(篠田勝英訳)「日本の風景・西欧の景観――そして造景の時代」)。知識は小問として扱われ、漢字の書きとりなどが出題されます。
「古文」は1題で、主に古代~近世の物語(歌物語含む)、随筆、歴史物語、日記といった題材(和歌も含まれる)が多く、近年は特に説話が頻出しています。さらに、明治初期の和文教科書といった出題もあります。21年度の学部別選抜Aは鎌倉時代の説話でお馴染みの「古今著聞集」でした。文語文法から内容解釈までの総合的読解力、そして、文学史や歴史的背景を含めた古典常識も問われます。尚、語句の意味は必出です。

出題量と時間配分

問題文の文章量は、「現代文」が2題合わせて6000~9000字程度と幅があり他の私大上位校と比較してやや多め、「古文」は400~1000字超とバラつきがあるが、ほぼ標準レベルです。
試験時間は60分です。解答数が多いので(21年度の学部別選抜Aはトータルで33)、時間的余裕はないでしょう。正確さと同時にスピードが求められます。先に「古文」を15分強で手際よくこなし、「現代文」は45分弱をかけてしっかりと解いていきましょう。

出題形式

大問3題が完全に定着しています(2020年度以前も同じ)。
大問一は論説文(評論文)(あるいは随筆)で、小問は6~8問程度です(解答数は15前後で、そのうち3~7ほどが記述方式です。2000年度以降、マーク方式だけの年度はありません)。
大問二も論説文(評論文、あるいは随筆)で、小問は4~5問ほどです(解答数は4~8程度で、そのうちの1~2ほどが記述方式です。ただし、マーク方式のみの年度もあります)。
大問三は「古文」で、小問は6~7問程度です(解答数は9~13ほどで、そのうちのひとつほどが記述方式です。ただ、マーク方式だけの年度が多いです)。

解答形式

「マーク方式」と「記述方式」の併用型です。
「現代文」のマーク方式では本文内容(非)合致判別、空所補充語句判別、内容・理由説明正誤判別、換言説明正誤判別、脱文挿入箇所判別など、記述方式では漢字の書きとりが必出で(全5問が定番)と抜き出し問題(空所補充・換言説明等)がほとんどですが、稀に四字熟語・慣用句・故事成語等の知識問題などもあります(2021年度の学部別選抜Aは漢字の書きとりのみ)。
「古文」では文語文法・単語の意味・現代語訳の他、内容解釈・換言説明・主語特定・本文合致・和歌修辞法などが、マーク方式と記述方式で出題されます。また、文学史、古典常識も頻出しています。
本大学全ての特徴でもある択一式の本文内容(非)合致判別問題ですが、特に本学部・学科では「古文」も含め全大問でほぼ必出となっています(21年度の学部別選抜Aの「古文」では未出)。
尚、「現代文」「古文」ともに、いわゆる説明記述は基本的に出題されません。

 

中央大学商学部 国語試験を攻略するための勉強法

知識

本学部の漢字等の知識問題は、他学部と比較してやや平易です。ということは、誤答は致命的になるので注意が必要です。そこで、先ずは「己が実力」を把握することが重要です。共通テスト(センター試験)の漢字問題(要は「同音異字」「同訓異字」の判別)が基礎的語彙力のひとつの目安になります。最低10年分以上の過去問をこなしましょう。その結果次第で、具体的な学習を進めていきましょう。
尚、以下のサイトは「漢字問題」だけがまとめられていて便利です。
http://www.kanjijiten.net/center/index.html

「現代文」解法①

論説文(評論文)や随筆特有の解法、そして全てに共通する解法を体系的に理解し定着させ、応用するために重要なのは復習の仕方です。「考え方のプロセス」をトレースすることが必須です。特に間違った問題が肝要です。誤ってしまった「分岐点」をしっかりと確認しておきましょう。さらに、いくつもの練習問題を通じて同種の設問に共通する「解き方のプロセス」を身につけましょう。それが解法となります。
尚、「具体的解法」に就いては本HPの別サイト「大学入試”王道現代文”」を御覧ください。

「現代文」解法②

本学部の「現代文」で注意を要するのは、判別しづらい本文内容(非)合致判別問題です(合致は「A」、非合致は「B」という択一式の解答形式にも注意)。2021年度の学部別選抜Aでは「現代文」2題でともに出題されています。論説文(評論文)であれば論旨合致と捉え、基本的には序論部と結論部の趣旨と照合すればいいのですが、出題されることのある随筆では本文全体と照合する必要があるので、スピード重視のより高度な選択肢消去のテクニックを習熟するように練習を重ねることが重要です。また、一般的な「選択肢設問」対策としても、選択肢消去の仕方を習得しておきましょう。換言説明であれば傍線部の原意(要は本来の意味)にこだわった原意消去、理由説明であれば直接的理由として結びつくかどうかによる消去などを常に意識することが肝要です。さらに、空所補充では代入確認を絶対に忘れないように練習を重ねましょう。

「現代文」解法③

2021年度の学部別選抜Aでは未出ですが、20年度まではほぼ必出だった抜き出し問題の対策もしておきましょう。基本練習を徹底させることが重要です。最初に抜き出すべき内容を的確に把握した上で、抜き出し範囲を絞り込みます(論説文(評論文)では原則的に同一意味段落、随筆は同一場面)。そして、条件に合致する抜き出し候補を探します(候補はひとつとは限らないので要注意)。空所補充では代入確認を忘れないようにしましょう(内容だけではなく文脈等も適合させる)。こうした練習を積み重ねることが肝要です。

古文

先ずは重要古文単語および文法を徹底的に習得する必要があります。現代語訳をする上での最重要ポイントでありますし、文法や単語の意味は直接問われます(必出)。特に助動詞、助詞の意味・用法・接続は完全に定着させましょう。また、敬語も頻出なので習得が必要です。さらに、文学史も含めた古典常識や和歌修辞法も出題されます。しっかりと確認しておきましょう。また、「古文」でも択一式の本文内容(非)合致判別問題が出題されるので、十分に練習しておきましょう。

 

推奨テキスト

*テキストには相性があります。できれば書店で手にとって確かめてから選びましょう。

知識編

(1)『入試漢字マスター1800+(四訂版) (河合塾シリーズ)』(河合出版)
(2)『現代文最重要語句(暗記いらずの)らくらく練習帳―熟語・慣用句・評論語句・外来語』(学研プラス)
(3)『新版完全征服 頻出現代文重要語700 三訂版』(ピアソン桐原)
(4)『ことばはちからダ! 現代文キーワード―入試現代文最重要キーワード20 (河合塾シリーズ)』(河合出版)

前項の共通テスト(センター試験)の漢字問題チェックで、5割未満の場合は(1)から、6割は(2)から、7割は(3)から、8割は(4)のみが目安です。反復練習して完全習得しましょう。
尚、文学史、古典常識等に就いては、学校配布の「国語便覧」を活用しましょう。

現代文編

(1)『システム現代文 バイブル編(改訂新版)』(水王舎)
初級レベルです。「解法」って何? といった皆さんにお薦めの入門書です。根本を徹底的に解説しており、マスターすれば解法は一通り理解できるでしょう。

(2)『マーク式基礎問題集 現代文(河合塾シリーズ)〈六訂版〉』(河合出版)
初~中級レベルです。正解の根拠を明確にした詳細な解説に定評があり、入試現代文のマーク方式の突破口を開く一冊です。

(3)『現代文 解法の新技術(大学受験スーパーゼミ徹底攻略)』(桐原書店)
中級レベルです。あらゆる問題形式に対応した解法を明示しています。中堅からGMARCHへのステップアップ段階の一冊です。

(4)『入試現代文へのアクセス 完成編(河合塾シリーズ)』(河合出版)
中~上級レベルです。読解へのアクセスで問題点を喚起し、選択肢設問の消去の根拠も明記されており、解法理解度を自己確認できます。自らの実力を把握することで、中大合格に自信が持てる一冊です。

(5)『現代文読解力の開発講座(駿台受験シリーズ)(新装版)』(駿台文庫)
上級レベルです。読解力と解答の論理力を講義形式の解説で養成します。文章を客観的に捉える術が習得でき、本大学商学部合格を確実にする一冊です。

(6)『中央大学商学部(学部別選抜)の過去問』
実戦レベルです。10年分以上確実にこなし、解法をトレースしましょう。

古文編

(1)『重要古文単語315(三訂版)』
(2)『標準古文単語650(三訂版)』(ともに桐原書店)
前者を反復して完全定着させた上で、後者を数回丁寧に通読しましょう。それで語彙はほぼ心配ないでしょう。

(3)『ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル(三訂版)』(河合出版)
文法の基本が分かりやすくまとめられています。例文は品詞分解し現代語訳も必ずこなしましょう。

(4)『大学入試 全レベル問題集 古文 4 私大上位・私大最難関・国公立大レベル 新装版』(旺文社)
最難関私大などの良問14題を収録し、分かりやすく解説しています。古文の5つのジャンル別対策が掴める古文ジャンル解説、重要な文法と語句を併記した現代語訳、全ての問題に通じる最強の読解ルール等で、「古文」の読解に自信が持てる一冊です。

(5)『首都圏「難関」私大古文演習(河合塾シリーズ)』(河合出版)
本文と本文解釈を上下に併記し、主語特定・品詞分解・背景知識等の説明があり、応用力が確実に涵養できる一冊です。

(6)『速読古文常識』(Z会出版)
古典常識習得用です。必修300語を収録しており、実戦的トレーニング文章の文脈で効率的に定着可能です。共通テストから難関私大まで対応しています。上記の「国語便覧」と併用することで、より確実に習得できるはずです。

 

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