一橋大学 前期-(商/経済/法/社会/ソーシャル・データサイエンス学部) 数学
入試対策と勉強法
一橋大学 前期-(商/経済/法/社会/ソーシャル・データサイエンス学部) 数学
ここでは、一橋大学 前期(商/経済/法/社会/ソーシャル・データサイエンス学部) を目指す方に対して、数学の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。
一橋大学 前期(商/経済/法/社会/ソーシャル・データサイエンス学部) 数学試験の出題傾向とは
出題範囲(分野)
出題範囲は、数学Ⅰ、数学A、数学Ⅱ、数学B(数列)、数学C(ベクトル)です。
整数、場合の数と確率、図形に関する問題、微分積分、数列の問題がよく出題されています。数列については、場合の数・確率など他分野の融合問題として出題されることも多いです。
出題量と時間配分
120分で大問が5題出題される形式が続いています。
問題の難易度は、文系数学の中では最高水準のレベルです。解くスピードが重要になるような問題は出題されていませんが、120分で解くには、質的にも量的にも厳しいものがあります。問題の取捨選択も重要といえます。
出題形式
小問集合のような大問はなく、すべて本格的な大問形式の問題です。小問に分かれている問題も出題されていますが、必要以上に細かく小問に分けられていることはほとんどありません。誘導形式の問題であったとしても、解答の方針を自分で考える力が要求されることが多いです。
解答形式
すべて記述式の問題です。高難度の問題が多いだけに、部分点のもらいかたも大事といえます。なお、解答欄があまり広くないので、答案の書き方には注意が必要です。字の大きさや答案の長さを調整するだけでなく、解答欄をいくつかに分割して書くなどの工夫をすることをお勧めします。
一橋大学 前期(商/経済/法/社会/ソーシャル・データサイエンス学部) 数学試験を攻略するための勉強法
一橋大の問題は、文系数学では最高難度のレベルです。付け焼刃の対策では太刀打ちできないでしょう。まずは土台をしっかり固めた上で、発展的な問題演習を重ねていくことが大切です。
微分積分について
微分積分は、他の分野よりも解法の方針が立てやすく、手も足も出ないような問題は少ないでしょう。これは、練習をすれば得点につながりやすい分野といえますし、微分積分を苦手にしておくと、点数が非常に低くなってしまう可能性もあるともいえます。そのような意味で、非常に重要な分野です。
数学Ⅱの微分積分では、多項式関数についてのみ扱うことになっています。しかし、手間のかかる計算が必要になることもありますので、数学Ⅲの一部の知識を使った方がよい場合もあります。状況によっては数学Ⅲの内容の一部も学んでおくとよいでしょう。このあたりは信頼できる指導者に相談してみるとよいでしょう。
整数について
整数の問題は、一橋大の入試問題の中でも全体的に難易度が高めです。類題の経験の有無によっても差が出やすい分野なので、数多くの問題に触れておくとよいでしょう。特に、過去問の整数問題については多く解いておきたいところです。
確率について
場合の数や確率の問題は理解度の深さと応用力がポイントになります。原理は深く理解し、いろいろな考え方で問題に取り組んでみるとよいでしょう。柔軟な発想はそのような努力から生まれてくることでしょう。なお、一橋大では、数列・漸化式との融合問題が多いので、数列・漸化式についても、しっかり学習しておく必要があります。
図形問題について
図形の問題は、範囲が広いです。まずは、図形と方程式、ベクトルを中心に学習するとよいでしょう。その他、三角比などに関する問題も見られますが、出題数はそれほど多くないので、深追いしなくてもよいでしょう。
推奨テキスト
ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
(1)『青チャート』(数研出版)
網羅系参考書として有名なテキストです。問題量が非常に多いので、すべての問題を解く必要はなく、例題を中心に学習すればよいでしょう。教科書傍用問題集などで基礎の反復練習を十分にこなしてあれば、やさしい例題は飛ばしても支障ありません。また、コンパス5個マークの例題のように難しい例題は、初学時は一旦飛ばしても構いません。ただし、後で振り返ることを忘れないように注意しましょう。また、数学ⅡB以降の負担が大きいので、数学ⅠAに時間をかけすぎないことも大切です。
なお、本書の代わりに『Focus Gold』(新興出版社啓林館)に取り組んでもよいでしょう。
(2)『大学への数学 1対1対応の演習』(東京出版)
『青チャート』などの網羅系参考書がある程度こなせる状態になった段階で取り組んでみるとよいです。これまでの復習と入試問題に取り組むための足掛かりができます。
(3)『数学標準問題精講シリーズ』(旺文社)
良質な問題が多いが、問題量も多いのが特徴です。全部の問題をこなすのは大変なので、特定分野の補強に向いています。初歩レベルの問題は少ないので、網羅系参考書などである程度実力をつけてから取り組むとよいでしょう。時間的なゆとりがなければ、取り組まなくても特に支障はありません。
(4)『合格る確率+場合の数』(文英堂)
場合の数・確率について、基本レベルから高難度な内容まで、非常に丁寧に説明されています。例題を通して学ぶスタイルなので、問題に取り組みながらじっくり読んでいきましょう。分からない問題に出会ったら、このテキストを参照にすると解決できることも多いと思われます。
このテキストでは、例題に対応した類題も用意されており、学んだ知識を活用する練習をすることができます。しかし、場合の数・確率は、問題を読んで、どの知識を活用するべきか自力で判断することも重要なので、項目別になっていないテキストを用意して問題演習する必要もあります。
(5)『文系数学の良問プラチカ 数学ⅠAⅡB』(河合出版)
良問を多く扱っており、ⅠAⅡBの総合演習(総仕上げ)として使ってみるとよいでしょう。過去問演習と同時進行で使ってみるのもよいです。
(6)『実戦 数学重要問題集-数学ⅠⅡABC(文系)』(数研出版)
このテキストも、(5)と同様に良問を多く扱っており、総合演習(総仕上げ)として使うことができます。難易度別に分かれており、重要な問題にはマークがついているので、時間が足りない場合には、これらを参考に問題を選んで取り組むことができる。
(7)『大学への数学 新数学スタンダード演習』(東京出版)
総合演習用の問題集としてお勧めです。分量が多いので、ペース配分などに注意しましょう。スタンダードとはいっても、易しくはありません。
(8)『一橋大の数学20カ年』(教学社)
過去20年分の過去問が掲載されており、多くの過去問に取り組むことができます。特に、整数、場合の数と確率についてはしっかり取り組んでおきましょう。
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