大学受験プロ家庭教師 法政大学 共通問題 国語共通問題②
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法政大学 共通問題 国語共通問題②
入試対策と勉強法

出題傾向・攻略のための勉強法・推奨テキスト

法政大学 共通問題 国語共通問題②

ここでは、法政大学の文学部(哲学科・日本文化学科・史学科)を目指す方に対して、国語の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。

※本大学では2021年度に大幅な大学入試制度改革が実施されました。それに伴い一般の選抜は、T日程入試(統一日程)・英語外部試験利用入試・A方式入試(個別日程)・大学入学共通テスト利用入試という4つの選抜方法となっています。
本稿では、A方式入試(個別日程)での文学部Ⅰ日程の説明となっています(各対象学科は上記のとおり)。文学部Ⅰ日程は経営学部Ⅰ日程(経営学科)・人間環境学部(人間環境学科)・GIS(グローバル教養学部グローバル教養学科)と同じ日に実施されており、「国語」の問題は部分的に重複しています(別稿参照のこと)。
また、21年度は20年度以前の文学部Ⅰ日程と試験教科・科目は同じだが、出題形式・内容は変化しているので注意を要します。
尚、準拠しているのは基本的に21年度のA方式入試(個別日程)の文学部Ⅰ日程の試験問題です(但し、一部は20年度以前の問題にも言及している)。

 

法政大学文学部(哲学科・日本文化学科・史学科) 国語試験の出題傾向とは

出題範囲(分野)

試験教科・科目は「国語総合(古文・漢文を出題する)」です。2020年度以前も同様です。
「現代文」は論説文(評論文)が1題です(11年度以降の基本となっている)。これまでの文章内容は、生命論、学問論、文学論、自然論、映像論、コミュニケーション論、建築論、生物論、教育論などと多種多様ですが、さほど硬質な文章はなく比較的読みやすいでしょう (しかし、最近は難解な内容のものが増えてきている)。21年度は民主主義論で中村隆文「リベラリズムの系譜学――法の支配と民主主義は『自由』に何をもたらすか」でした。知識は大問及び小問として出題され(11年度以降20年度まで、19年度を除き知識問題のみの大問があった)、漢字(読み・書き)、語句の意味・用法、四字熟語、慣用句、文学史(頻出)、口語文法等幅広い分野から問われています。21年度は漢字表記判別と語句の意味判別でした。
「古文」は1題です(20年度以前も基本的に同様)。主に古代~中世の物語(軍記物語・歴史物語等含む)、説話、歌集、随筆、日記といった題材(和歌も含まれる)がこれまで出題されています。21年度は平安時代中期成立の歌物語である「大和物語」でした。これまでは文語文法から内容解釈までの総合的読解力、そして歴史的背景を含めた古典常識も問われています。文学史は必出です。21年度は本文内容合致判別、主語判別、そして現代語訳記述の出題もありました。
「漢文」も1題です(20年度以前も同じ)。これまでの題材は思想・逸話集・史伝などが多いです(漢詩が含まれる年度もある)。21年度は逸話集の「権子」でした。これまで基本的句法、書き下し、返り点、語句の読み・意味、現代語訳等が問われています。21年度は理由説明記述もありました。

出題量と時間配分

問題文の文章量は、「現代文」が1題で3000~4000字強で他の私大上位校と比較してやや少なめです(但し、2014年度のみ約5000字だった)。21年度は約4400字でした。「古文」は600~800字程度で(21年度は約600字)、「漢文」が100~200字ほどです(21年度は約180字)。
試験時間は60分です。各大問に説明記述があるので時間は逼迫しています。正確さと同時にスピードも必要になるでしょう。先に「古文」と「漢文」を30分強で手際よくこなし、「現代文」は残りの時間で確実に解いていきましょう。

出題形式

大問は3題です(但し、2011年度~20年度までは19年度を除き4題。出題形式が変更されたので要注意)。
大問一は論説文(評論文)で(20年度以前は知識問題のみ)、小問は6~8問程度です(解答数は6~15ほどでバラつきがある)。21年度の小問は7問で解答数が8でした。
大問二は「古文」(以前は論説文(評論文))。小問は6~8問ほどです(解答数は7~12程度とまちまちだ)。21年度の小問は7問で解答数が8でした。
大問三は「漢文」で(以前は「古文」)、小問は6問前後です(解答数は5~8ほど)。21年度の小問は6問で解答数が7でした。尚、以前は大問四が「漢文」でした。

解答形式

マーク方式と記述方式の併用型です(2020年度以前も同)。
「現代文」のマーク方式ではこれまで、本文内容(非)合致判別(択一式もあり)、内容・理由説明判別、換言説明判別、脱文挿入箇所判別、空所補充語句判別(知識問題あり)など、記述方式では説明記述(25~50字程度、空所補充等)、抜き出し問題、知識問題などがあります。21年度は知識問題として漢字表記判別(同音異字判別)・語句の意味判別(空所補充もあり)、そして、条件付き説明記述(40~50字以内指定)1問です。尚、漢字問題は必出ですが、20年度までの書きとりが21年度は漢字表記判別になっているので注意しましょう。
「古文」ではこれまで、文語文法(品詞分解あり)、現代語訳、内容解釈、換言説明、主語特定、本文合致、和歌修辞法、古典常識などが、マーク方式と記述方式(説明記述もある)で出題されています。尚、文学史は必出です。21年度は主語特定判別、空所補充の単語判別(文語文法)、内容解釈判別、本文内容合致判別、文学史、そして現代語訳記述です(40~50字以内指定)。
「漢文」はこれまで、句法、語句の読み、書き下し文や返り点(ともに頻出)などが、マーク方式と記述方式(説明記述もある)で出題されています。21年度は語句の読み方判別、単語の用法判別、書き下し文判別、内容解釈判別、そして理由説明記述でした(30~40字以内指定)。

 

法政大学文学部(哲学科・日本文化学科・史学科) 国語試験を攻略するための勉強法

知識問題

本大学の中では、本日程の知識問題は多彩な分野に及び難易度も高いです。2021年度は知識だけの大問はなくなり、マーク方式のみで解答数は減りましたが、難易度が下がったわけではないので決して油断してはなりません。これまで同様に万全の準備が必要です。そこで、先ずは「己が実力」を把握することが重要です。共通テスト(センター試験)の漢字問題(要は「同音異字」「同訓異字」の判別。21年度と基本的には同形式)が基礎的語彙力のひとつの目安になります。最低10年分以上の過去問をこなしましょう。その結果次第で、具体的な学習を進めてきましょう。
なお、以下のサイトは漢字問題だけがまとめられていて便利です。
http://www.kanjijiten.net/center/index.html

現代文 解法①

論説文(評論文)特有の解法、そして全てに共通する解法を体系的に理解し定着させ、応用するために重要なのは「復習」の仕方です。「考え方のプロセス」をトレースすることが必須です。特に間違った問題が肝要です。誤ってしまった「分岐点」をしっかりと確認しておきましょう。さらに、いくつもの練習問題を通じて同種の設問に共通する「解き方のプロセス」を身につけましょう。それが解法となります。
尚、具体的解法については本HPの別ページ「大学入試”王道現代文”」をご覧ください。

現代文 解法②

本日程での、設問趣旨が読み取りにくく判別しづらい選択肢設問は要注意です。確実に正答とするためには、先ずは設問に対する読解力を養う必要があります。設問はそもそも何を問うているのかを常に正確に把握しながら、問題練習を繰り返すことが重要です。そして、選択肢消去の仕方に習熟する学習も重ねましょう。換言説明であれば傍線部の原意(要は本来の意味)にこだわった原意消去、理由説明であれば直接的理由として結びつくかどうかによる消去などを常に意識することが肝要です。もちろん、空所補充では代入確認を絶対に忘れないように練習を重ねましょう。さらに、判別しづらい本文内容(非)合致判別問題の対策も不可欠です。問題文は基本的に論説文(評論文)なので、論旨合致と捉える必要があります。そこで、頭括型・尾括型・双括型のいずれにしても、基本的に序論部と結論部の趣旨と照合させて選択肢消去していく練習を重ねることが最重要となります。スピード重視のより高度な選択肢消去のテクニックを習熟するように努めましょう。

現代文 解法③

日程で必出の説明記述をどのように攻略するか? その記述方法はしっかりと押さえておく必要があります。説明記述で必要なひとつの要素は通常20~30字程度なので、先ず最も重要な要素を的確に把握し、その他の要素は設問内容から必要度の優先順位を特定できるように徹底的に練習することが肝要です。そして、正否の分かれ目となる最重要な要素を文末として他に必要な要素を積み上げていく「積上げ方式」という手法を、過去問や練習問題などを通じて完璧にマスターしましょう。本学部では30~50字ほどの字数指定が多いので(最近は指定字数が増加傾向)、2~3つ程度の要素でまとめることに慣れましょう。また、条件が課されることが多いので、的確に応じなくてはいけません。

古文

先ずは重要古文単語および文法を徹底的に習得する必要があります。現代語訳をする上での最重要ポイントですし、文法や単語の意味は直接問われます(必出)。特に助動詞、助詞の意味・用法・接続は完全に定着させましょう。また、敬語も頻出なので習得が必要です。さらに、文学史は必出で和歌修辞法も含めた古典常識も問われます。それらの事項もしっかりと確認しておきましょう。尚、「古文」での説明(現代語訳)記述もほぼ必出です(21年度も同)。十分に練習しておくことが肝要です。

漢文

文の構造・句法等の基礎知識を習得した上で、練習問題を通じて読解力を培うことが重要です(説明記述もあるので正確に内容解釈ができるようにしておくこと)。基本的な語の読み・意味は必修で、白文対策も念入りに練習しましょう(「返り点」や「書き下し文」に就いてはほぼ必出だ)。

 

推奨テキスト

ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
ここではテキストを知識篇、現代文篇、古文篇、漢文篇に分けてご紹介します。

知識篇

(1)『入試漢字マスター1800+(四訂版) (河合塾シリーズ)』(河合出版)
(2)『現代文最重要語句(暗記いらずの)らくらく練習帳―熟語・慣用句・評論語句・外来語』(学研プラス)
(3)『新版完全征服 頻出現代文重要語700 三訂版』(ピアソン桐原)
(4)『現代文キーワード読解[改訂版]』(Z会出版)

前項の共通テスト(センター試験)の漢字問題チェックで、5割未満の場合は(1)から、6割は(2)から、7割は(3)から、8割は(4)のみが目安です。反復練習して完全習得しましょう。特に(4)では、「キーワード編」のみならず「頻出テーマ編」も熟読し、完全に理解しましょう。
尚、文学史対策としては、『SPEED攻略10日間 国語 文学史』(Z会出版)が時系列も理解でき、コンパクトにまとめられているので覚えやすいでしょう。

現代文篇

(1)『システム現代文 バイブル編(改訂新版)』(水王舎)
初級レベルです。「解法」って何? といった皆さんにお薦めの入門書です。根本を徹底的に解説しており、マスターすれば解法は一通り理解できるでしょう。

(2)『マーク式基礎問題集 現代文(河合塾シリーズ)〈六訂版〉』(河合出版)
初~中級レベルです。正解の根拠を明確にした詳細な解説に定評があり、入試現代文のマーク方式問題への突破口を開く一冊です。

(3)『現代文 解法の新技術(大学受験スーパーゼミ徹底攻略)』(桐原書店)
中級レベルです。あらゆる問題形式に対応した解法を明示しています。中堅からGMARCHへのステップアップ段階の一冊です。

(4)『入試現代文へのアクセス 完成編(河合塾シリーズ)』(河合出版)
中~上級レベルです。読解へのアクセスで問題点を喚起し、選択肢設問の消去の根拠も明記されており、解法理解度を自己確認できます。自らの実力を把握することで、法政合格に自信が持てる一冊です。

(5)『現代文読解力の開発講座(駿台受験シリーズ)(新装版)』(駿台文庫)
上級レベルです。読解力と解答の論理力を講義形式の解説で養成します。文章を客観的に捉える術が習得でき、本日程学部合格を確実にする一冊です。

(6)『[記述編]現代文のトレーニング[改訂版]』(Z会出版)
説明記述対策です。頻出テーマに沿った問題構成で完成度を自己採点で把握可能です。法政本日程学部の説明記述をクリアする一冊です。

(7)『法政大学文学部Ⅰ日程各学部の過去問』
実戦レベルです。10年分以上確実にこなし、解法をトレースしましょう。

古文篇

(1)『重要古文単語315(三訂版)』
(2)『標準古文単語650(三訂版)』(ともに桐原書店)
前者を反復して完全定着させた上で、後者を数回丁寧に通読しましょう。それで古文の語彙はほぼ心配ないでしょう。

(3)『ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル(三訂版)』(河合出版)
文法の基本が分かりやすくまとめられています。例文は品詞分解し現代語訳も必ずこなしましょう。

(4)『大学入試 全レベル問題集 古文 4 私大上位・私大最難関・国公立大レベル 新装版』(旺文社)
最難関私大などの良問14題を収録し、分かりやすく解説しています。古文の5つのジャンル別対策が掴める古文ジャンル解説、重要な文法と語句を併記した現代語訳、全ての問題に通じる最強の読解ルール等で、「古文」の読解に自信が持てる一冊です。

(5)『首都圏「難関」私大古文演習(河合塾シリーズ)』(河合出版)
本文と本文解釈を上下に併記し、主語特定、品詞分解、背景知識等の説明があり、応用力が確実に涵養できる一冊です。

(6)『速読古文常識』(Z会出版)
古典常識習得用です。必修300語を収録しており、実戦的トレーニング文章の文脈で効率的に定着可能です。共通テストから難関私大まで対応しています。
尚、和歌修辞法等に就いては、学校配布の「国語便覧」も活用しましょう。

漢文篇(文学部の本対象学科のみ)

(1)『漢文道場[基礎編]』(Z会出版)
送りがな・返り点といった基本ルールから重要な句法まで、基礎力養成の一冊です。

(2)『ステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習(河合塾シリーズ)』(河合出版)
基礎定着確認用です。

(3)『漢文 入試精選問題集9(河合塾シリーズ)[改訂版]』(河合出版)
読解力上達への道標です。

 

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