慶應義塾大学 理工学部 数学
入試対策と勉強法
慶應義塾大学 理工学部 数学
ここでは、慶応義塾大学の理工学部を目指す方に対して、数学の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。
慶応義塾大学理工学部 数学試験の出題傾向とは
出題範囲(分野)
数学Ⅲの微分積分に関する問題は毎年出題されており、出題数も多いです。理工学部なので、この傾向は今後も続くでしょう。その他の分野では、数列、確率、ベクトル、図形と方程式の問題がよく出題されています。
出題量と時間配分
問題の難易度は、標準よりやや難しいレベルのものが多いです。年度によっては、かなり難しい場合があるので、注意が必要です。問題の質・量を考えると、試験時間はやや短いでしょう。解きやすい問題から確実に解いていくことが重要です。
出題形式
大問が5題出題される形が続いています。大問1は小問集合であることが多いです。
全体的に見ると、計算量が多い問題や場合分けが面倒な問題など、処理の大変な問題が多い傾向があります。
解答形式
毎年、空欄補充式と記述式の両方が出題されています。大部分の問題は空欄補充式ですが、記述式問題では証明問題がよく出題されています。空欄補充式の問題では、細かい説明は不要ですが、答えを素早く正確に求める力が問われます。記述式問題は問題数が少ないので、記述内容を細かくチェックされる可能性が高いでしょう。答案をしっかり書く力も重要です。
慶応義塾大学理工学部 数学試験を攻略するための勉強法
教科書・参考書の内容を、きちんと理解しておくことは大前提です。必要に応じて、高度な内容についても積極的に学んでおきましょう。ただし、不用意な丸暗記は禁物です。
計算力・処理能力の強化
慶應の理工学部は空欄補充式の問題が多いです。空欄補充式の問題は、言うまでもなく部分点が存在しません。また、計算処理量の多い問題がよく出題されているので、日頃から手を動かして丁寧に問題に取り組むことが大切です。
過去問演習
試験時間が短いうえに空欄補充式の問題が多いので、問題を解くのに必要な処理量や難易度を見極める力も重要です。過去問には多く取り組んで、本校の入試に慣れておく必要があります。できれば、少し古い過去問も入手しておきましょう。
空欄補充式と記述式の対処
記述式問題では、式や証明を丁寧に書かなければなりません。一方で、空欄補充式問題では、必要以上に丁寧に解くと時間が不足してしまうでしょう。空欄補充式問題の方が多く出題されるが、普段の学習としては、式や考え方をきちんと記述して解く方がよいでしょう。空欄補充式問題では、なるべく短時間で解きたいところではありますが、慌ててミスが増えることのないようにしましょう。
短時間で解くための絶対的な方法はありませんが、普段の学習において、様々な解法で解いてみるとよいでしょう。他の解法を考えたり、自分で書いた答案を改めて見直すことで、時間短縮をするポイントに気づくことがあるでしょう。そのような経験を通じて、無駄の少ない解き方が出来てくるようになるでしょう。
微分・積分
最重要分野であることはいうまでもありません。複数題出題されることが多く、少なくとも1題は難度が高い傾向にあります。微分積分では、体積に関する問題や極限に関する問題が多く出題されています。
数列
数列は、他の分野と融合した問題になりやすく、単純な問題はあまり見受けられません。漸化式に関する問題、極限に関する問題が多いです。
確率問題
差が付きやすい分野なので、しっかりと学習しておきましょう。本校の出題傾向はスピード重視ですが、慌てることなくじっくり考えながら問題演習をするのがよいでしょう。別解を考えることも有効です。
推奨テキスト
ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
(1)『青チャート(数研出版)』または『Focus Gold(啓林館)』
いわゆる網羅系参考書です。このような問題集で、各分野の代表的な問題に触れておくことはやはり重要です。同類のテキストを学校で指定されており、それを使用しているのであれば、あえて網羅系参考書をさらに購入する必要はないでしょう。
網羅系参考書は問題量が非常に多いので、必ずしもすべての問題を解かなくてもよいでしょう。例題とそれに対応した練習問題がメインなので、例題と練習を中心に進めていけばよいでしょう。代表的な問題が多いので、じっくり取り組みたいところですが、網羅系参考書だけですべての学習が完結するわけではないので、時間のかけすぎも禁物です。
また、掲載されている問題のレベル幅も大きいので、各参考書に掲載されている活用方法なども参照にしつつ取り組むとよいでしょう。
(2)『大学への数学 一対一対応の演習』(東京出版)
網羅系参考書の補充用問題集として取り組むのによいでしょう。黄チャートのように、比較的軽めの網羅系参考書で学習してきた場合は、この本に取り組むことを強くおすすめします。なお、各分野を学び始めたばかりの段階では、この本に取り組むのは厳しいので注意が必要です。
(3)『大学への数学 数学Ⅲスタンダード演習』(東京出版)
基本~標準レベルの問題がある程度解ける受験生が対象であり、様々な使い方ができるでしょう。
使用例①
本格的な過去問演習に入る前段階の演習として(難易度Bだけでも)取り組み、解けなかった問題の復習や難易度Cの問題演習を過去問演習と同時進行で行いましょう。
使用例②
高3の夏休み頃からの数学Ⅲのメイン問題集として使いましょう。
(4)『やさしい理系数学』(河合出版)
書名に「やさしい」とあるが、問題はそれほどやさしくありません。類書のハイレベル理系数学よりはやさしいですが、かなり難しい部類に入る問題集です。
この問題集は、一通りの内容を学んだ後に、総合演習として取り組むべきものです。良質な問題が多く、別解が豊富に掲載されており、いろいろな考え方を学ぶことが出来るでしょう。
(5)『月刊 大学への数学』(東京出版)
数学で点数を稼ぎたい受験生や時間にゆとりがある受験生に限定しておすすめします。全体的に難易度が高く、問題量も多いので、あまり無理はしないことも大切です。各自の状況によって、難易度Bまたは難易度Cの問題を選ぶとよいでしょう。
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