慶應義塾大学 薬学部 数学
入試対策と勉強法
慶應義塾大学 薬学部 数学
ここでは、慶応義塾大学の薬学部を目指す方に対して、数学の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。
慶応義塾大学薬学部 数学試験の出題傾向とは
出題範囲(分野)
微分積分に関する問題は毎年出題されています。その他の分野ではベクトル、確率・場合の数が大問としてよく出題されています。
分野を融合した問題や小問集合も出題されるので、実質的には試験範囲のほとんどの分野から出題されていると判断してよいでしょう。
※2025年度から数学ⅢCが試験範囲に加わります。
出題量と時間配分
慶應の薬学部では、標準レベルの問題が多く出題されており、考えにくい問題はそれほど多くありません。ただし、問題量はやや多めであり、試験時間にはあまり余裕がないでしょう。じっくり考える思考力よりも、的確な判断力と素早く正確な処理能力の方が重要といえるでしょう。
※2025年度から数学ⅢCが試験範囲に加わり、試験時間が100分になります。試験時間は、やはり短めと判断しておいた方が無難でしょう。
出題形式
2017年までは大問が4題であったが、2018年からは大問が3題になっています。
大問1は典型的な問題が中心の小問集合となっています。
大問2以降の大問では、いくつかの小設問に分かれており、初めの設問は解きやすい問題が多いでしょう。また、大問ごとの難易度の差は比較的小さいという特徴があります。
解答形式
全問穴埋め式の問題となっており、考え方や途中式は一切問われません。もちろん、証明問題なども出題されません。したがって、途中式を丁寧に書く必要はありませんが、部分点は存在しないので、答えを正確に求めなくてはならないでしょう。
なお、2017年度までは全問マーク式の問題でした。
慶応義塾大学薬学部 数学試験を攻略するための勉強法
まず、教科書・参考書の内容をきちんと身につける必要があります。
読んで理解するだけでなく、手を動かして確認することが大切です。日頃の学習では、面倒な問題であってもノートに解き方をしっかり書いて勉強する習慣をつけておきましょう。薬学部ですが、数学Ⅲも試験範囲に含まれます。数学Ⅲの学習はかなり時間がかかるので、早期から計画的に学習を進めていきましょう。
慶應の薬学部の数学では、スピードが要求されます。
受験が近づいてきたら、本校の入試傾向に合わせた、素早く解く訓練が必要になります。
定理・公式をその場で導く時間的余裕はあまりないので、どの公式もしっかり暗記しておいた方がよいでしょう。
微分・積分
これまでもっとも出題されてきた分野です。
数学Ⅲの微分積分も試験範囲に入っているので、かなり負担が大きいです。素早く正確に解けるように十分に演習しておきましょう。
場合の数・確率
この分野は、丁寧な学習が重要です。
本校の出題傾向はスピード重視ですが、まずは慌てることなくじっくり考えながら問題演習をするのがよいでしょう。別解を考えることも特に有効です。
日頃の丁寧な学習を積み重ねることで、素早く解くための土台ができることをわきまえておきましょう。
三角関数
この分野は公式が多く、導くのに時間がかかるものもあります。
試験時間を考えると、加法定理と最小限の公式暗記だけで乗り切るのはリスクがあるといえます。標準的な参考書に載っている公式はすべて暗記しておいた方がよいでしょう。
ベクトル
ベクトルはよく出題されており、複雑な問題も見られます。
ただし、難問というよりは、手間がかかる問題です。数をこなして慣れておくことが重要です。教科書には載っていないが、『青チャート』(数研出版)などの参考書に載っている外積についても使いこなせるようにしておきましょう。使いこなせれば、かなり時間短縮が可能になる場合があります。
推奨テキスト
ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
(1)『青チャート』(数研出版)
いわゆる網羅系参考書です。
問題量が非常に多いので、すべての問題を解く必要性はありません。重要例題などを中心に、問題を選んでいけばよいでしょう。章末問題なども省略してよいでしょう。
自分の知らない解法を、例題を通して学び、類題で定着させるのが使用目的です。したがって、解法がすぐにわかる問題は省略してよいでしょう。
『青チャート』のような網羅系参考書は、学校で指定のものを買わされる場合もあるかもしれません。指定の本が『青チャート』でない場合は、『青チャート』をわざわざ買う必要はありません。『青チャート』より扱っている内容がいくらか少なくても、他書に取り組むことで、足りない部分は十分補充できるでしょう。
(2)『Z会数学基礎問題集 チェック&リピート』(Z会出版)
教科書・網羅系参考書を一通り学んだ段階で、定着度を確認するのによいでしょう。
この問題集は、じっくり考えて取り組むようなタイプではありません。どの問題もスラスラ解けるようにすることが重要です。はじめは多少時間がかかってもよいですが、スラスラ解けるようになるまで、しっかり練習しておきましょう。場合によっては、くりかえし練習するのもよいでしょう。
(3)『大学への数学 一対一対応の演習』(東京出版)
網羅系参考書の補充用問題集として取り組むのによいでしょう。
『黄チャート』のように、比較的軽めの網羅系参考書で学習してきた場合は、この本に取り組むことを強くおすすめします。
なお、各分野を学び始めたばかりの段階では、この本に取り組むのは厳しいので注意が必要です。
(4)『理系数学 良問のプラチカⅠAⅡBC』(河合出版)
『青チャート』や『一対一対応の演習の問題』がある程度解けるようになってから、取り組む演習書です。
各分野の問題を幅広く収録しており、融合問題も見られるところがよいです。
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