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明治大学 文学部 国語
入試対策と勉強法

出題傾向・攻略のための勉強法・推奨テキスト

明治大学 文学部 国語

ここでは、明治大学の文学部を目指す方に対して、国語の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。

本大学の「一般選抜」では、「学部別入学試験」「全学部統一入学試験」「大学入学共通テスト利用入学試験」という3種類の試験が実施されていますが、以下の入試傾向は、2024年度の「学部別入学試験」に準拠しています(ただし、必要に応じてそれ以外・以前の入試問題に言及している場合もあります)。

明治大学文学部 国語試験の出題傾向とは

出題範囲(分野)

出題科目は「現代の国語」「言語文化」「論理国語」「文学国語」「古典探究」です。

「現代文」は1題で、例年論説文(評論文)です。内容は国家論、哲学論、思想論、芸術論、文学論」、文化論などと多岐に亘っており、誤解学(2015年度)、構造人類学(2014年度)といった耳慣れない題材も出題されています(2024年度は歴史文学論)。ただし、文章自体は比較的読み易いものです。

「古典」では、「古文」が1題。古代~近世までの、物語、日記、歌論等の幅広い題材(和歌も含む)が出題されています(2024年度は近世の紀行文)。ちなみに、近世の文章では中世以前とは単語の意味や文法が異なる場合もあるので注意を要します。
「漢文」も1題。歴史書、伝記、思想書などで(ただ、漢詩の出題はほとんどありません)、日本で執筆された江戸時代のものが多いです(2024年度は江戸後期の歴史書)。

「知識問題」は小問として扱われ、「現代文」では漢字の読み書きや語句挿入で高度な語彙力が求められ、文学史も頻出(特に近年は必出)です。
尚、大学入試では珍しい口語文法の出題も稀にあります。
「古典」では、「古文」の文語文法や和歌修辞法、古典常識等、そして、「漢文」では書き下し文や返り点が頻出です。

出題量と時間配分

本文の文章量は、「現代文」は3000~4000字程度で他校と比較して標準的。「古文」は500~1000字ほど、「漢文」が100~200字程度でともに平均的です。
試験時間は60分です。無論、スピード重視で戦術を構築する必要があります。
先に「古文」「漢文」を30分強でこなし、「現代文」は30分弱で丁寧に解いていきましょう。
配点は100点/300点です。

出題形式

大問3題が完全に定着しています。

例年、大問一は「現代文」で、小問は9~10問です(解答数は12~13ほど。そのうち6~8問が「記述式」)。

大問二が「古文」で、小問は7~9問です(解答数は8~10ほどで、そのうち2~4問が「記述式」)。

大問三は「漢文」、小問は4~5問です(解答数は5~6、そのうち2~4問が「記述式」。近年「記述式」が増加傾向なので要注意)。

解答形式

「マーク方式」と「記述式」が混在しています。

「現代文」の「マーク方式」では、傍線部内容や空所補充、内容合致・非合致、理由説明など、「記述式」では漢字の読み書き(書きとり3問と読み2問が定番)、抜き出しや換言(語句及び説明)等が問われます。
尚、説明記述は近年出題されていません。

「古典」では、「古文」の文法、現代語訳や内容解釈、換言説明、本文合致、和歌修辞法などと、「漢文」の句法や語句の読み、書き下し、返り点・訓点記入等が「マーク方式」と「記述式」で出題されます。特に、「古文」での現代語訳と「漢文」での返り点記入は「記述式」で頻出です。説明記述は出題されません。

 

明治大学文学部 国語試験を攻略するための勉強法

知識問題

本学部の漢字(読み・書き)等の語彙問題は、標準若しくはやや上位レベルですが、誤答は許されないので相応の準備が必要となります。
そこで、先ずは「己が実力」を把握することが重要になります。「センター試験」の漢字問題(要は同音異字、同訓異字の判別)がひとつの目安とし、最低10年分以上の過去問をこなしましょう(選択肢全ての漢字を確認すること)。その結果次第で、具体的な学習を進めていきます。
http://www.kanjijiten.net/center/index.html

解法①

「現代文」の多様な設問内容に対応するには、普遍的な「解法」に適合させることが重要になります。
「論説文(評論文)」特有の「解法」と、全てに共通する「解法」を体系的に理解・定着させ、応用するために不可欠なのが「復習」の仕方です。
「考え方のプロセス」をトレースすることが必須で、特に間違った問題が肝要です。誤ってしまった分岐点をしっかりと確認しなくてはなりません。
さらに、いくつもの練習問題等を通じて同種の設問に共通する「解き方のプロセス」を身につけましょう。それが「解法」となります。
尚、具体的解法に就いては本HPの別サイト「大学入試”王道現代文”」を御覧ください。

解法②

本学部の「現代文」で特に注意したいのが、抜き出し問題です。多様な内容が問われますが、とにかく基本練習を徹底させましょう。
先ずは抜き出すべき内容を設問等から的確に把握した上で、抜き出し範囲を絞り込みます(原則的には同一意味段落)。
そして、条件に合致する抜き出し候補を探します(候補はひとつとは限らないので要注意)。こうした練習を積み重ねることが肝要になります。

古典

「古文」は、重要単語を定着させた上で文法を徹底的に習得することが求められます。
特に、助動詞、助詞の意味・用法・接続(頻出)、敬語(敬意の向きは特に丁寧に)は完全に理解し定着させる必要があります。そして、多様な分野の文章になじみ、主語(動作主)特定を意識して読み解く練習を繰り返しましょう。そうした基本的知識を定着させた上で、現代語訳の要領を完全に習得しておきます。また、和歌修辞法、文学史などの古典常識の完璧定着も必須になります。

「漢文」は文の構造、訓点、句法等の基礎知識習得は勿論、練習問題を通じて読解力も養うことが必要です。特に、書き下し、訓点の打ち方などの白文対策は丁寧に繰り返しましょう。

 

推奨テキスト

ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
ここではテキストを知識編、現代文編、過去問編、古文編、漢文編に分けてご紹介します。

知識編

(1)『漢字 一問一答【完全版】』(東進ブックス)
(2)『現代文最重要語句らくらく練習帳』(学研プラス)
(3)『新版完全征服 頻出現代文重要語700 [三訂版]』(桐原書店)
(4)『現代文キーワード読解[改訂版]』(Z会出版)

前項の「大学入学共通テスト(漢字問題)」チェックで、5割未満の場合は(1)から、6割は(2)から、7割は(3)から、8割は(4)から始めるのがひとつの目安です。反復練習して完全定着させましょう。特に(4)では、「キーワード編」のみならず「頻出テーマ編」も熟読し、完全に理解することが重要です。
尚、本学部頻出の「文学史」対策としては、『SPEED攻略10日間 国語 文学史』(Z会出版)が時系列も理解でき、コンパクトにまとめられているので覚えやすいです。
尚、「和歌修辞法」等の「古典常識」に就いては、学校配布の『国語便覧』を活用しましょう。

現代文編

(1)『システム現代文 バイブル編(改訂新版)』(水王舎)
「解法」って何? といった皆さんにお薦めの入門書です。根本を徹底的に解説しており、マスターすれば「解法」は一通り理解できます。

(2)『現代文 解法の新技術』(桐原書店)
中級レベルです。
あらゆる問題形式に対応した「解法」を明示しています。中堅から難関私大へのステップアップ段階の一冊です。

(3)『入試現代文へのアクセス 完成編』(河合出版)
中~上級レベルです。
「読解へのアクセス」で問題点を喚起し、「選択肢設問」の「消去の根拠」も明記されており、「解法理解度」を自己確認できます。自らの実力を把握することで、明治合格に自信が持てる一冊です。

過去問編

『明治大学文学部』
実践レベルです。
しっかりと解いて、「解法」をトレースすることが重要です。

古文編

(1)『読んで見て聞いて覚える――重要古文単語315(四訂版)』
(2)『新版完全征服 合格古文単語380 改訂版』(ともに桐原書店)
前者を反復して完全定着させた上で、後者を数回丁寧に通読しましょう。それで「語彙」はほぼ心配ありません。

(3)『ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル(四訂版)』(河合出版)
「文法」の基本が分かりやすくまとめられています。「例文」は「品詞分解」し「現代語訳」も必ずこなしましょう。

(4)『大学入試 全レベル問題集 古文4私大上位・私大最難関・国公立大レベル 改訂版』(旺文社)
最難関私大などの良問15題を収録し、わかりやすく解説しています。古文の5つのジャンル別対策が掴める「古文ジャンル解説」、重要な文法と語句を併記した「現代語訳」、全ての問題に通じる最強の「読解ルール」等で、「古文」の「読解」に自信が持てる一冊です。

(5)『速読古文常識』(Z会出版)
「古典常識」習得用です。約300語を収録しており、実戦的トレーニング文章の中で効率的に定着可能です。センター試験から難関私大まで対応しています。

漢文編

(1)『基礎から解釈へ 漢文必携 [五訂版]』(桐原書店)
「漢語の構造」から「句法」まで、基礎力養成のための一冊です。

(2)『ステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習』(河合出版)
基礎定着の確認用です。

(3)『入試精選問題集 漢文 [四訂版]』(河合出版)
「読解力」アップへの道標になります。

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