明治大学 総合数理学部 数学
入試対策と勉強法
明治大学 総合数理学部 数学
ここでは、明治大学の総合数理学部を目指す方に対して、数学の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。
明治大学総合数理学部 数学試験の出題傾向とは
出題範囲(分野)
微積分(特にⅢ)、数列、場合の数・確率からの出題が目立ちます。各単元は融合問題よりも単独の分野で出題されるものが多いですが、数列は確率などの他分野と絡めた出題も見られます。難易度は基本レベルのものから、試行錯誤を要する問題や、計算量が多く時間がかかる問題まで幅広く出題されています。
出題量と時間配分
例年120分5題構成となっています。本学では基礎問題と難問の差があり、まずは基礎問題を確実に素早く解き、難しい問題に出会った場合は飛ばして、とりあえず一周してみると良いでしょう。また、難易度差があるということは、簡単な問題を素早き解き、残りの時間で難しめの問題にどれだけ使えるかがカギになるでしょう。
出題形式
例年第1問と第2問はそれぞれ関連のない小問(概ね2問、稀に3問)から構成されます。第3問から第5問は一つのテーマに沿った大問として出題されます。本学の特徴としては、計算問題だけではなく証明問題の出題もあることであり、毎年のように出されているため、対策が必要となります。
解答形式
近年度では、第1問がマーク式(選択肢から選ぶものと該当する数字をマークするもの)、第2問と第3問が過程不要の記述式、第4問と第5問が過程込みの記述式の構成となっています。マークの選択式の箇所は類似の式が多数あげられている中から選ぶことになるので、選び間違いに注意したいところです。結果のみが求められる大問も多いので、計算の正確さも求められます。
明治大学総合数理学部 数学試験を攻略するための勉強法
本学においては、基本~標準的な問題を確実に解けるようにすることが何よりも肝要です。そのために、計算力の強化と、標準的な問題演習を軸に学習を進めていきましょう。
まずは、教科書の例題や練習問題をこなしつつ、教科書傍用問題集で定着を図ります。その際に間違えた問題や解き方がすぐに出てこなかった問題にはチェックを入れておき、繰り返し解くようにしましょう。証明もきちんと行っておくことです。
次に、教科書や教科書傍用問題集からレベルを上げ、標準的な問題を解けるようにします。のちに述べる『チェック&リピート』(Z会)シリーズなどを用いて、様々な問題を経験しましょう。少し考えて分からなければ、解答を読むのは良いですが、理解したら本を閉じ自分の力で解く→またわからなくなったら読む→本を閉じ再び自分の力で解く→・・・という繰り返しが大切です。その時間に正比例して自分で問題が解けるようになっていきます。
間違えたり、時間がかかったりした問題については、何に自分が気づけなかったかを明確にして学習を進めましょう(慣れないうちはちゃんと言葉にして書き留めておくとよいでしょう)。そのようにして一冊を仕上げたら、次の問題集に行く前に、できなかった問題だけでも解けるかをチェックします。このように、本当にできるようになるためには1冊の問題集の学習に時間がかかるのです。
最後に過去問演習についてですが、過去問にはできる限り早く触れておいたほうがよいです。夏休み明けまでには、既習範囲だけでもいいのでどのような問題が出ているのかを把握しておいた方がいいでしょう。それを踏まえたうえで学習した方が効率はよくなります。全分野のチェックを終えたら、本格的に過去問演習に入り、そこで発見できた苦手分野などを復習して補っていきます。証明問題などの記述は普段習っている先生に見てもらうのも効果的です。
推奨テキスト
ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
(1)『チャート式解法と演習数学(黄色)』(数研出版)
基本問題の習得用です。公式をしっかり覚えた後に、あまり考え込まずにサクサクと進めましょう。分からなかったら見る、そして後で必ずリベンジする精神で臨みましょう。問題数は多いので、高1の時から、教科書と並行して使用しましょう。
(2)『Z会数学基礎問題集 チェック&リピート』(Z会)
一工夫を要する問題の習得用です。
典型と応用の間位の問題が多く収録されています。自分の数学力に自信のない人(要するに応用が利かない人)ほど目を通しておきたい問題集です。こちらも、考え込まずにサクサク進めて繰り返しましょう。
(3)『合格する計算ⅢC』(文英堂)
計算力と思考力を鍛えます。数Ⅲは特に、計算力が肝なので、本書は試金石となるでしょう。
また、予備校でしか聞けない講師独自の公式のイメージも満載されており、この一冊を仕上げれば、本学の問題文の展開への対応力が養成されます。
今回割愛しましたが、ⅠAⅡB編も一見の価値があります。
(4)『標準問題精講ⅠA、ⅡB、ⅢC』(旺文社)
本学レベルの実力を養成します。教科書レベルと本学レベルを橋渡ししてくれる参考書です。
公式を原理から解説してくれ、トピック『研究』では発展分野に関する知見も得られます。問題文への読解力までも養成してくれる充実の一冊です。特にⅢは、本学の高度なレベルに対応できる仕様となっています。
(5)『理系標準問題集』(駿台文庫)
本学レベルの最終演習をします。使用前に過去問分析は済ませておきましょう。
それを基に、重点的単元において本書を利用することをお勧めします。その際、解答は入念に読みましょう。数々の別解が載せられているので、自身が選択した解法の位置づけがわかり、さらなる数学的思考力の養成にも繋がるでしょう。記述や論述の多い本学入試において、得点力が格段に増すはずです。
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