ここでは、立命館大学の映像学部（理科１科目型）・理工学部・情報理工学部・生命科学部・薬学部・総合心理学部（理科１科目型）を目指す方に対して、数学の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。

立命館大学映像学部（理科１科目型）・理工学部・情報理工学部・生命科学部・薬学部・総合心理学部（理科１科目型）数学試験の出題傾向とは

出題範囲（分野）

数Ⅰ・A・Ⅱ・B・Ⅲ・Cからの出題となります。全分野から満遍なく出題されるので、どの分野も偏りなく対策しておく必要があります。難易度としては、基本的なものから標準的な問題が中心となり、数問ですが少し思考力を要する問題があります。それを落としたとしても、それ以外をきちんと得点できれば十分に合格点に達するでしょう。

出題量と時間配分

近年では時間は100分となり、大問Ⅰ～Ⅳ題構成です。問題量と難易度などを考えると時間は十分にあります。見たことのない問題や難しい問題は飛ばし、まずは確実に解ける問題から確実に得点していきましょう。

解答形式・出題形式

大問のみで構成され、小問集合はありません。全問題穴埋め形式であり、整数を埋める形式ではなく、答えそのものを埋める形式です。どの大問も初めの方は易しく、徐々に発展させていく流れです。誘導に乗りやすいので、流れに沿って確実に解いていけばよいでしょう。

立命館大学映像学部（理科１科目型）・理工学部・情報理工学部・生命科学部・薬学部・総合心理学部（理科１科目型）　　　　　　　　　　　　数学試験を攻略するための勉強法

[はじめに]

前述したとおり、基本～典型的な問題が中心です。標準的な問題集に載っている普通の問題を正確に解けるようにすることができれば合格点をとることができます。計算量は多くはありませんが、正確に早く解くことは合格に直結するので、日頃から解答の方針を立てるだけでなく、最後まで答えを出すといったところまでやっておきましょう。

[まずは定義を正確に覚え、定理、公式は自分で証明できるようにしておこう]

この大学にかかわらず、どの大学の対策にも言えることですが、定義を正確に覚えておかないことには何も始まりません。自分なりの言葉や図に置き換えて表現してもよいので、いつでも確認ができるように、それらをノートにまとめておくことが効果的です。また、定理・公式などの証明はしっかりとしておきましょう。それにより定理・公式の理解が深まり、どのように問題で使用するかがわかるようになってくるからです。逆に理解が浅いと、問題を自分で最後まで解く力がつきません。また、証明をする過程で、長い計算量が要求される場合があります。これをしっかりとしておくことで、自然に計算力が培われるので、計算に特化した勉強などをする必要もなくなります。

[標準的な問題集に取り組む]

標準的な問題集を1冊選び、様々な典型問題を経験しましょう。ここで、上記の作業をあまりしていないと、進みが遅くなるばかりか、まったく自分の力で問題を解くことができず、解答を見てなんとなくの理解で進んでしまいがちになり、力がまったくつかないといったことが起こります。100％完璧になるまでとは言いませんが、上記の作業できるだけしっかりやっておくことをおすすめします。

問題集に取り組む際は、まずは時間をたくさんかけてよいので、1つの問題に対して、あれこれじっくり考えることです。正答にいたるまで自分でアプローチする時間や量に比例して実力はついてきます。逆に、わからないからといって、解答をすぐに見て理解したつもりになり、曖昧なまま次へといったことを繰り返していると全く力がつきません。どうしてもわからないときは、解答は参考にとどめ、熟読するのではなく、解くための方針をつかんだら閉じ、再度できるだけ自分の力で考えます。どんなに遠回りな方法や非効率的な計算法でもよいので、まずはできるだけ自力で答えまで出しましょう。この過程も後々非常に大きな力になっていきます。答えが出せたら、今度は、解答と比較し、他の方法はないか？自分の計算法でよいのか？などを検討する時間を十分に作ります。この時間を取るか取らないかで非常に大きな実力の差が生まれます。

そして、類題も解いてみましょう。解答を見ずに正答を出せればよいです。このような過程で勉強をすると、1日で何問も進みません。しかし、この地道な作業をするかしないかで埋めることのできない大きな実力の差となってくるのです。この方法で、1冊の問題集をやり遂げましょう。

推奨テキスト

ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。

はじめに

本学では、基本～標準的な問題が中心なので標準的な問題が載っている問題集で、できれば類題がついているものがよいでしょう。以下『チャート式』(数研出版)と『プラチカ』(河合出版)を推奨しますが、どちらか一方だけでもしっかりと取り組めば合格点にたどり着くでしょう。

（１）『チャート式数学(青)』(数研出版)
典型的な問題が多く載っていて、類題がついています。非常に問題量が多いので、例題と類題だけを解いておけばよいでしょう。すべてを解こうとすると非常に大変です。

（２）『理系数学の良問プラチカ数学』(河合出版)
『チャート式数学』よりも難易度は高いですが、この問題集のレベルで十分な対策となります。解答は別解が多く掲載されているので、使用しやすいでしょう。計算量がやや多い問題もありますので、『チャート式数学』とこの問題集の2冊をこなしてしまうと数学でほぼ満点は目指せるでしょう。

（３）『赤本』（数学社）
過去問はあくまで「過去」の問題なので出題されません。しかし、過去の問題から、どのようなレベルでどこまでの計算量など、大学側から要求されるレベルがわかります。3カ年ほどやっておくとよいでしょう。『赤本』は上記の問題集が仕上がる頃に取り組み、時間を測って取り組みましょう。それを考えると、『赤本』に取り組む時期は11月以降でもよいことになります。