ここでは、東京理科大学の理工学部を目指す方に対して、英語の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。

東京理科大学理工学部　英語試験の出題傾向とは

出題範囲（分野）

学科により、異なる2つの日程で試験が行われます。
長めの読解問題が1題あることを除けば出題の仕方は様々で、短文・中文の大問(ただし、実質的には文法・語法問題)が出されることもあれば、会話文読解、文法・語法の大問が出題されることもあります。規則性があるとは言えないため、入試当日は、最初に全体の構成を確認してから取り組む必要があります。

出題量と時間配分

60分で100点満点です。
読解問題では、英文がやや難しく設問も解きにくいこと、設問指示を含め英文量が多いこと等から考えると、60分は短いでしょう。両日程とも、会話文読解や文法(語句整序)が比較的易しいため、短時間で正確に解答した上で、配点が6割近くある長文読解に35～40分充てるのが理想です。

出題形式

設問を含め全て英語での出題のため、全体の読解量はやや多く感じられます。第1問(長文読解)では、文章内容の把握はもちろん、語句整序や語義問題等、両日程で多岐に渡る設問が出されています。会話文読解や文法・語法が独立した大問で出題される時は標準的な内容で、文法・語法の正確な理解が問われています。

解答形式

最近は全てマーク式記号選択問題が続いています。
ただし、以前は記述問題も頻繁に出されており、単語を書かせるものが中心でしたが、その他にも下線部和訳や説明問題も出題されていたことがあります。念のため、日頃の演習では記述も意識しておいた方がよいでしょう。

東京理科大学理工学部　英語試験を攻略するための勉強法

設問も含めて英語で出題される形式が定着しているため、かなりの読解量があるだけでなく、英語による設問指示を正確に理解しながら解答することにも注意しましょう。技術的な練習というよりも、日頃から文や文章を正確に読み、正しく内容を掴む地道な練習が第一です。
もっとも、本学の設問の英文はシンプルで分かり易いため、過度に構える必要はありません。比較的易しい英文について「英語で読み英語で考える」(和訳しないでも分かる)ように心掛けておきましょう。
また、各日程の出題形式は年度によって入れ替わる等変化しているため、志望学科が次年度どの形式か予測することは難しいです。さらに、また新しい形式で出題される可能性も十分あります。したがって、志望学科以外の過去問にも挑戦しておきましょう。

読解

下線部の内容等について出題されるものや、内容把握・内容真偽を問うシンプルなものが多いです。標準的な語彙力があれば、本文を素直に読み進めることで自ずと解答を導けるでしょう。

文法・語法・語彙

ほとんどが基本～標準的な問題であるため、失点すると大きなビハインドを負うことになります。入試標準レベルの問題集を1冊仕上げ、知識に穴が無いようにしておきましょう。
また、大問・小問を問わず、本学の知識問題では多様でユニークな聞き方をされることがあります。入試問題等の文法総合問題を数多く解き、初見の形式にも慌てないようにしておきましょう。
語句整序の出題についても、独立した大問になっていたり、読解総合問題中であったりと、多様ですが、比較的易しいため、力を入れて練習しておきましょう。

会話文

全て英文であるからといって慌てる必要はありません。会話特有の表現についての知識を問うものは少なく、文脈に応じた適切で自然な選択肢を選ばせるものが多いことから、出題意図は長文等の読解問題と変わらないと思われます。

推奨テキスト

ここからは、勉強に役立つテキストについてご紹介します。テキストは相性がありますので、できるかぎり、書店で実際に手にとって確かめることをおすすめします。
ここではテキストを語彙編、文法・語法・語彙編、テーマ別編に分けてご紹介します

語彙編

（1）『システム英単語』(駿台文庫)
（2）『システム英単語チェック問題集』(駿台文庫)
（3）『英単語ターゲット1900』(旺文社)
（4）『英単語ターゲット1900 実戦問題集』(旺文社)

語彙力は徹底して付けておく必要があります。単語は見出し語を覚えただけで安心するのではなく、派生語や重要表現を相互に関連させて覚えておきましょう。また、様々な表現を通して、各々の単語の持つコアなイメージを掴みましょう。「覚えた」という感覚だけでは、いざ英文を読んだ時に思い出せないこともあるため、アウトプット用の問題集が市販されている単語帳を挙げました。

文法・語法・語彙編

（1）『Next Stage英文法・語法問題』(桐原書店)
文法・語法・語彙については、最近は、読解総合問題の小問で問われるほか、独立した大問で問われることもあります。また、読解問題中の英文和訳等、正確な文法知識が不可欠です。基本知識の確認に利用してもらいたい一冊です。

テーマ別

（1）『話題別英単語リンガメタリカ』(Z会出版)
経営学部を除く本学入試問題の読解では、理系のテーマから出題される傾向があるため、テーマ別に関連する語彙を整理しておくと記憶に残りやすいでしょう。また、当然のことながら、知らない読解テーマよりも知っているテーマの方が、取り組みやすいです。本書では各テーマについての知識も少なからず解説されているため、ただ単語を覚えるだけでなく、様々な分野の知見を広めることにも役立ちます。

過去問

（1）『東京理科大学(理系学部)過去問』
学習法でも述べましたが、現時点では、学科ごとに出題形式が定まっているわけではありません。設問自体が英文で出される傾向は変わらないと思われるため、他学部・学科の過去問についても取り組み、出題形式をチェックしておくことが必要です。設問の意味が分からずに失点やタイムロスをすることがないように、出来るだけの準備をしておきましょう。