東京理科大学 理工学部 数学
入試対策と勉強法
東京理科大学 理工学部 数学
ここでは、東京理科大学の理工学部を目指す方に対して、数学の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。
東京理科大学理工学部 数学試験の出題傾向とは
出題範囲(分野)
理工学部では学科によって試験日が異なります。2月3日に数学科、物理学科などの入試が、2月6日に建築学科、先端化学科などの入試が行われます。出題範囲は、2月3日入試、2月6日入試ともに同じです。出題傾向にもそれほど大きな違いは見られず、最頻出分野は微分積分です。
出題量と時間配分
試験時間はどちらの日程も100分で、標準~やや難レベルの問題が中心に出題されています。工学部ほどのボリュームはありませんが、難易度はやや理工学部の方が高い傾向があります。過度に慌てる必要はありませんが、時間に余裕があるとはいえないでしょう。
出題形式
大問数が3題であることは例年変わりません。
【大問1】は小問集合となっています。形式的には小問集合ですが、空欄が複数あるので、すぐには解き終わらない問題もあります。
【大問2】以降は誘導形式の大問です。1つの大問に対して設問が多めに用意されています。計算力、処理能力を問う問題が中心なので、問題文の誘導に従って解いていけばよいでしょう。
解答形式
【大問1】はマーク式問題、【大問2】以降は記述式問題という形式が続いています。
マーク式問題は、大学入試共通テストや予備校のマーク模試とほぼ同じ形式なので、解答方式には違和感なく取り組むことができるでしょう。記述式問題では、途中式・考え方をきちんと書かなければなりません。
東京理科大学理工学部 数学試験を攻略するための勉強法
東京理科大の理工学部の問題は、一部にやや難しい問題も見られますが、標準的な問題が中心となっています。
多くの問題は、かなり丁寧な誘導がついているので、方針が全く立たないような問題は少ないでしょう。したがって、まずは標準レベルの完成度を高めることが重要です。苦手分野を作らないようにし、数多くの問題に触れておきましょう。難解な問題は少ないですが、一定レベル以上の処理能力は必要です。したがって、手を動かして考えることを怠ってはなりません。問題を解き終えてからも、解法を模範解答と比べてみるなどして、解法を分析することも大切です。
他学部・他学科の問題
東京理科大の場合、学部・学科によって入試問題が別々に作成されています。これらの問題を比較すると、学部・学科によって問題の難易度や傾向にやや差が見られます。練習用に他学部・他学科の問題にも取り組む場合は、注意しましょう。理工学部は、工学部では出題が少ない数論の問題なども見られます。どちらかというと理学部の方が出題傾向は近いです。
微分積分・極限
もちろん最重要分野です。計算力・処理能力を問われる問題が多く、他分野の問題よりも負担が大きい傾向があります。まずは、標準的な問題を中心とした演習を十分に行わなければなりません。必要以上に難しい問題まで触れる必要はありませんが、やや難度が高い問題にも触れておきましょう。微分積分の過去問は、理工学部だけでなく、理学部の問題に取り組んでみるのもよいでしょう。
微分積分・極限以外の分野
様々な分野から出題されています。標準的な問題が中心であり、難問はあまり出題されていません。得点しておくべき問題が多いということでもあるので、各分野を好き嫌いなく取り組むことが重要です。
推奨テキスト
ここからは、勉強に役立つテキストについてご紹介します。テキストは相性がありますので、できるかぎり、書店で実際に手にとって確かめることをおすすめします。
(1)『青チャート』(数研出版)
いわゆる網羅系参考書です。問題量が非常に多いので、すべての問題を解く必要性はありません。『青チャート』を仕上げれば到達点は高いですが、かなり負担がかかります。指導者にアドバイスをもらって、取り組む問題を選択しながら進めるのが効果的です。最初から完璧主義になるよりも、必要に応じて後から完成させていくと考えた方がよいでしょう。特に、数学Ⅲなどでは、一部にかなり重い例題もあるので、立ち止まって進まなくなってしまうことのないように注意しましょう。
(2)『Z会数学基礎問題集 チェック&リピート』(Z会出版)
学んだ内容の定着度を確認するのによいでしょう。また、苦手分野の確認・復習にもよいでしょう。この問題集は、スラスラ解けるかどうか確認することを主な目的としています。問題にもよりますが、スラスラ解けるようにしっかり練習しておきましょう。
(3)『チョイス新標準問題集』(河合出版)
標準的で良質な問題が豊富にあります。特に数学Ⅲは、過去問演習に入る前段階の確認に適しています。数学Ⅲ以外に取り組む場合については、早期から取り組み、早めに完了させておきたい一冊です。
(4)『大学への数学 一対一対応の演習』(東京出版)
網羅系参考書の補充用問題集として取り組むのによいでしょう。なお、各分野を学び始めたばかりの段階では、この本に取り組むのは厳しいので注意が必要です。
(5)『理系数学の良問プラチカ 数学ⅠAⅡB』(河合出版)
標準的な良問を多く扱っています。数学Ⅲの負担を考えると、なるべく早い時期から取り組みたいところです。同じシリーズに数学Ⅲもありますが、こちらは、ⅠAⅡBよりも格段に難度が高く負担も大きいので、無理に手を出さなくてよいでしょう。
(6)『やさしい理系数学』(河合出版)
書名に「やさしい」とありますが、問題はそれほどやさしくはありません。類書のハイレベル理系数学よりはやさしいですが、かなり難しい部類に入る問題集です。一通りの内容を学んだ後に、総合演習として取り組むとよいでしょう。良質な問題が多く、別解が豊富に掲載されており、いろいろな考え方を学ぶことが出来ます。特に数学Ⅲの分野は重点的に学習しておきましょう。
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