早稲田大学 文化構想学部 英語
入試対策と勉強法
早稲田大学 文化構想学部 英語
ここでは、早稲田大学の文化構想学部を目指す方に対して、英語の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。
早稲田大学文化構想学部 英語試験の出題傾向とは
出題範囲(分野)
社会・文化系の素材を中心とした読解問題と、会話文完成、英文要約が出題されます。
英文レベルは標準的と言えますが、設問によっては語彙レベルの高いものもあります。
文法・語法といった知識系の大問はなく、数多くの英文を読んで内容を把握することと、要旨を把握してまとめる力が問われているといえます。
出題量と時間配分
90分で異なる形式・長さの英文を8つ読まなくてはならないため、かなりの速読力が必要です。
時間配分は、大問①20分、大問②32分、大問③16分、大問④10分、大問⑤12分程度で考えておき、あとは自分の得手不得手で調整するとよいでしょう。
トータルの英文量が多いため、設問ごとの効果的な取り組み方も確立しておく必要があります。
出題形式
大問1は空所補充形式の読解問題が2題(各300語前後)、大問2は内容一致問題形式の読解問題が3題(200語前後、300語前後、500語前後)、大問3は適文挿入形式の読解問題が1題(800語前後)、大問4は空所補充形式の会話文読解問題(100~150語)が1題、大問5は2017年からやや形式が変わったものの英文要約問題が1題というのが文化構想学部の例年の傾向です。
解答形式
英文要約問題以外はすべて選択式の問題です。英文要約問題については、近年は与えられた要約文の一文に4~10語加えて完成させるという形で出題されています。
また、設問の指示文・選択肢などを含め全文英語で書かれているため、回答する際には本文と同程度に注意深く読解しなくてはなりません。
早稲田大学文化構想学部 英語試験を攻略するための勉強法
読解問題
問題文のみでもトータルで英文量は2500語前後あるため、速読能力を鍛える必要があります。
意味のかたまりごとに前から読み下していく事ができなければ、時間内に設問処理まで含めて解答を終わらせることは出来ないでしょう。句・節ごとに意味をとらえ、ニュアンスの分かるものは日本語に訳さず、読み進める力を身につけましょう。一定レベル以上の英文解釈能力を身につけたら、句・節ごとにスラッシュを入れながら前から訳し下すトレーニングをしましょう(スラッシュ・リーディング)。最初のうちは、やや多めにスラッシュを入れることになるでしょうが、慣れてくればそれほど入れずに前から訳し下していくことができるようになります。
併せて行いたいのが音読です。一度解き、しっかり復習した英文を用いて、必ず英文音読の時間を設けるようにしましょう。
音読することで、強制的に前から読み下す習慣を身に付けることが出来ます。その際には、必ず意味のかたまりごとに内容を把握する意識を持つようにしましょう。漫然と読んでいては効果が半減してしまいます。音源付きの長文問題集であれば、それを利用することでさらに効果を高めることが出来ます。
さらに、各パラグラフのトピックを意識しながら読み進められるとよいでしょう(パラグラフ・リーディング)。
英語は「ワンパラグラフ・ワンアイデア」というルールを守った書き方がされているため、この特質を利用することで、長い英文でも途中で内容の流れを見失わなくて済みますし、設問を解くときに根拠となる箇所を発見しやすいのです。ディスコースマーカーと呼ばれる、「つなぎ言葉」にも意識を払うとより論旨の把握が楽になります。
reader friendlyな文章が良い文章であるとされる英文の特質を理解していると、効率的な読解が可能になります。
英文要約
どの部分を抽出し、どの部分を切り捨てるのかという視点を身につける必要があります。
トピックセンテンスが明確な英文ばかりが素材となるわけではないため、理由付けや具体例から要旨を推測することも出来るようになりましょう。
また、本学部の英文要約では自分の言葉で要約することが求められているので、「パラフレーズ」の訓練も必要です。2017年以降、書き出しと語数についての指示が与えられることになり、やや取り組みやすくなったとも思えますが、指示に合わせてポイントをずらさず書くのには十分なトレーニングが必要です。
単語・イディオム
難解な単語・熟語が頻繁に用いられた英文が素材になっているわけではありませんが、知っていたほうが類推する箇所を減らせるのもまた事実です。イディオムに関しては大問4の会話文問題での得点にもつながります。
また、大問1の空所補充ではやや難易度の高い単語が問われることもあります。
このレベルの大学を目指す以上は、多くの受験生も高いレベルの単語を身につけているため、余力があれば上級レベルの単語・熟語に対応できる教材を利用しましょう。
推奨テキスト
ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
ここではテキストを英文解釈編、長文読解編、単語・イディオム編、英文要約編、会話問題編に分けてご紹介します。
英文解釈
(1)『英文解釈の技術100』(桐原書店)
英文構造の把握を身につけるための良書です。この1冊を7~8割程度消化したら、あとは速読のトレーニングをすることに注力しましょう。
長文読解
音源付きであり、出版も新しいため最新のトピックを知る上でも役に立つものをあげました。パラグラフ・リーディングの理解や設問形式ごとの解き方、英文エッセイの構成などまで説明されているテキストでもあります。いずれも問題を解くだけでなく解説までしっかり読み込みたい教材です。
(1)『The Rules英語長文問題集3・4』(旺文社)
(2)『英語長文ポラリス3』(KADOKAWA)
(3)『全レベル問題集:英語長文5・6』(旺文社)
(4)『イチから鍛える英語長文500・700』(Gakken)
(5)『英語長文PREMIUM問題集:Advanced/Top』(東進ブックス)
(6)『早稲田大学文化構想学部(過去問)』
当然ながら、最高の実践的トレーニングとして最も重要なものです。近年の1年分については、レベル・形式を把握するために早い時期に解いておきましょう。また、文学部も全く同じ問題構成なので併せて解くとよいでしょう。
単語・イディオム
(1)『速読英単語[必修編・上級編]』(Z会出版)
学校使用の単語帳を用いるのが効率的ではありますが、使いづらかったり相性が悪かったりするのであれば、CD音源付きで速読の練習も兼ねられるこちらを利用すると良いでしょう。『上級』まで回せれば単語力に不足はないでしょう。
(2)『解体英熟語』(Z会)
ボリュームはありますが、テキストの後ろにある前置詞・副詞の整理ノートがよくまとまっており、効率的に覚えられるだけではなく、未知のイディオムもニュアンスを類推することができるようになります。
(3)『システム英単語Premium(語源編)』(駿台文庫)
語源ごとに編集された単語帳です。単語としてはやや難易度の高いものが多いですが、語源については分かりやくまとまっているため、自分の使っている単語帳では覚えにくい単語があるときに参考程度に利用するとよいでしょう。
英文要約
(1)『英作文ハイパートレーニング自由英作文編』(桐原書店)
第3部で英文要約のアプローチが分かりやすく説明されています。2,017年以降の形式を考えればそれほど時間をかける必要はありませんが、パラフレーズの仕方など、知っておいたほうが現在の形式でも効率的に処理できるため、余力があれば文学部を受験する生徒は目を通しましょう。
会話問題
(1)『英会話問題のトレーニング』(Z会出版)
会話問題に苦手意識がある場合に取り組むべき一冊です。ボリュームが多いため、時間がない場合には「第3章」の会話形式の長文読解25題をやるとよいでしょう。
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