早稲田大学 理工学部 英語
入試対策と勉強法
早稲田大学 理工学部 英語
ここでは、早稲田大学の理工学部を目指す方に対して、英語の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。
早稲田大学理工学部 英語試験の出題傾向とは
出題範囲(分野)
読解問題、語句整序問題、文法等知識系を問う空所補充問題、語彙問題という内容の出題が続いています。
自然科学分野に限らず、社会学系のトピックを分析的な視点で扱う専門的な話題が多く、また分量も多いためかなりの読解力が要求されます。大問2の読解問題は設問がすべて語句整序問題となっています。
知識系の問題は標準的なレベルのものを問うものが多いですが、語彙に関してはやや難易度の高いものもあります。
出題量と時間配分
試験時間は90分です。
読解問題はトータルで語数が2500語を超えるため時間的にはかなり厳しくなるでしょう。設問によって語数・問題形式がかなり異なるため適切な時間配分が必要です。
おおよその目安としては、最も長い3部構成の大問1に30分強、語句整序の大問2に10分、大問3と大問4に20分ずつ、大問5に10分弱です。
ただ、小問単位で見ると、簡単なものとかなり難易度の高いものが混在しているので、小問レベルでのタイムマネジメントもかなり重要です。
出題形式
内容一致や空所補充など典型的な設問もありますが、文整序や、段落整序も例年問われているため効率的な手順を確立しておきましょう。
大問5では、マークシート方式でありながら、正確な語彙の綴りを問う問題が例年出題されています。過去問を遡って解くことで慣れておく必要があります。
とにかく英文量が多いので、高いレベルの速読能力を身につけなくてはなりません。
解答形式
すべて選択式でマークシートによる解答形式になっています。
全問マーク式とはいえ、語句整序などは実際に英文を書いて組み立てたほうが良いでしょう。事後的チェックを可能にするためです。
内容一致問題なども、各選択肢に○・△・×などを有効に利用し効率的にかつ正確に答えを導ける手順を確立しておく必要があります。
早稲田大学理工学部 英語試験を攻略するための勉強法
読解問題
大問によって長さは異なるものの、トータルの語数は2500語を超えるため、一定レベルの精読する力があることを前提として、速読能力を鍛える必要があります。
意味のかたまりごとに前から読み下していく事ができなければ時間内に設問処理まで含めて解答を終わらせることは出来ないでしょう。句・節ごとに意味をとらえ、ニュアンスの分かるものは日本語に訳さず読み進める力を身につけましょう。
一定レベル以上の英文解釈能力を身につけたら、句・節ごとにスラッシュを入れながら前から読み下すトレーニングをしましょう(スラッシュ・リーディング)。最初のうちはやや多めにスラッシュを入れることになるでしょうが、慣れてくればそれほど入れずに前から訳し下していくことができるようになります。
併せて行いたいのが音読です。一度解き、しっかり復習した英文を用いて、必ず英文音読の時間を設けるようにしましょう。音読することで、強制的に前から読み下す習慣を身に付けることが出来ます。その際には必ず意味のかたまりごとに内容を把握する意識を持つようにしましょう。漫然と読んでいては効果が半減してしまいます。音源付きの長文問題集であれば、それを利用することでさらに効果を高めることが出来ます。
さらに、各パラグラフのトピックを意識しながら読み進められるとよいでしょう(パラグラフ・リーディング)。
特に理工学部の長文は、専門性も高く抽象度が高いことも多いため、細部まで読み切ろうとすると時間がかかるばかりで内容が頭に入ってこなくなりがちです。英語はワンパラグラフ・ワンアイデアというルールを守った書き方がされているため、この特質を利用することで、途中で内容の流れを見失わなくて済みますし、設問を解くときに根拠となる箇所を発見しやすくなります。
ディスコースマーカーと呼ばれるつなぎ言葉にも意識を払うとより論旨の把握が楽になります。reader friendlyな文章が良い文章であるとされる英文の特質を理解していると、効率的な読解が可能になります。
単語・イディオム
難解な単熟語が頻繁に用いられた英文が素材になっているわけではありませんが、知っていたほうが類推する箇所を減らせるのもまた事実であり、時間短縮に直結します。
このレベルの大学を目指す以上は多くの受験生も高いレベルの単語を身につけているため、余力があれば上級レベルの単熟語に対応できる教材を利用しましょう。
推奨テキスト
ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
ここではテキストを英文解釈編、長文読解編、単語・イディオム編、文法問題編に分けてご紹介します。
英文解釈
(1)『英文解釈の技術100』(桐原書店)
英文構造の把握を身につけるための良書です。この1冊を7~8割程度消化したら、あとは速読のトレーニングをすることに注力しましょう。
(2)『ポレポレ英文読解プロセス50』(代々木ライブラリー)
やや勉強が進んでいる生徒向けとなっていますが、講義仕立てで読みやすく、量も絞ってある分、時間をかけずに終えることが出来ます。ポイントが絞られている分、説明の物足りなさを感じるところがありましたが、現在は筆者の西先生のYouTubeチャンネルでテキストの講義授業を受けられるため使い勝手がよくなっています。
長文読解
音源付きであり、出版も新しいため最新のトピックを知る上でも役に立つものをあげました。パラグラフ・リーディングの理解や設問形式ごとの解き方、英文エッセイの構成などまで説明されているテキストでもあります。いずれも問題を解くだけでなく解説までしっかり読み込みたい教材です。
(1)『The Rules英語長文問題集3・4』(旺文社)
(2)『英語長文ポラリス3』(KADOKAWA)
(3)『全レベル問題集:英語長文5・6』(旺文社)
(4)『イチから鍛える英語長文500・700』(Gakken)
(5)『英語長文PREMIUM問題集:Advanced/Top』(東進ブックス)
(6)『早稲田大学社会科学部(過去問)』
当然ながら、最高の実践的トレーニングとして最も重要なものです。比較的問題傾向に変化の少ない学部ではありますが、英文の難易度や理工学部特有の出題トピック、肢のつくり方などを把握するために近年の1年分を早い時期に解いておきましょう。
単語・イディオム
(1)『速読英単語[必修編・上級編]』(Z会出版)
学校使用の単語帳を用いるのが効率的ではありますが、使いづらかったり相性が悪かったりするのであれば、CD音源付きで速読の練習も兼ねられるこちらを利用すると良いでしょう。『上級』まで回せれば単語力に不足はありません。
(2)『解体英熟語』(Z会)
ボリュームはありますが、テキストの後ろにある前置詞・副詞の整理ノートがよくまとまっており、効率的に覚えられるだけではなく、未知のイディオムもニュアンスを類推することができるようになります。
(4)『システム英単語Premium(語源編)』(駿台文庫)
語源ごとに編集された単語帳です。単語としてはやや難易度の高いものが多いですが、語源については分かりやくまとまっているため、自分の使っている単語帳では覚えにくい単語があるときに参考程度に利用するとよいでしょう。
文法問題
(1)『頻出英文法・語法問題1000』(桐原書店)
文法・語法系のインプット教材としては比較的説明が厚めなので自分で進めやすいでしょう。
(2)『英文法ファイナル問題集[標準編・難関編]』(桐原書店)
全10回のテスト形式です。範囲指定のない形で問題が作られているため、知識の定着度を図るのに良いでしょう。語句整序なども各回に出題されているため、苦手な設問形式をピックアップして取り組むという使い方も可能です。
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