実用英語技能検定®準1級

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実用英語技能検定®準1級

出題傾向・攻略のための勉強法・推奨テキスト

実用英語技能検定®準1級

英検®準1級(一次試験)の出題傾向とは

出題範囲(分野)

英検®準1級のレベルは大学中級程度とされています。
語彙数で言うと7,500~9,000語程度で、早慶などの難関大学の英語試験と同程度です。
参照元:英語にまつわるアレコレ知識を発信するメディアKotsuKotsu(コツコツ)

英検®準1級レベルの単語には例えば以下のようなものがあります。
・ambiguous
・tenacious
・intervention
・cram
・offspring
・durable
・legacy

単語・熟語・文法知識を問われる空所補充問題やアカデミックな内容を含む長文読解、アナウンス放送などの実践的なリスニング問題が出題されます。ライティングのトピックは”Should businesses provide more online services? (企業はオンラインサービスの供給を増やすべきか)”といった2級と比べてやや専門性の高いもので、字数も50語程度増えて論理的な話の展開が求められます。

出題量と時間配分

英検®準1級(一次試験)の試験時間は筆記(リーディング/ライティング)90分、リスニングが約30分の合計約120分です。
出題量と時間配分の目安は各パートそれぞれ下記の通りです。

測定技能

形式·課題

問題数

時間配分(目安)

リーディング

短文の語句空所補充

18問

9分

 

長文の語句空所補充

6問

15分

 

長文の内容一致選択

7問(長文2題)

16分

ライティング

120-150語の英作文

2問

45分

 

 

 

合計85分+見直し5分

リスニング

会話の内容一致選択

12問

 

 

物語·説明文の内容一致選択

12問

 

 

アナウンス等の内容一致選択

5問

 

*時間配分はあくまで目安です。実際に時間を測って過去問を解き、得意分野に応じて各問題の時間配分を調整していきましょう。

出題形式

リーディングでは文脈に合う適切な語句を補充する問題や専門性の高い長文の内容に関する内容一致問題が4択形式で出題されます。ライティングでは指定されたトピックについて、120-150語で自分の意見を書く自由英作の問題が出題されます。
リスニングでは会話や物語、説明文・アナウンス等の内容一致問題が全て4択形式で出題されます。

解答形式

リーディング・リスニングはマークシートの該当番号欄を塗りつぶします。
ライティングは該当欄に回答を記入します。

英検®準1級(一次試験)を攻略するための勉強法

リーディング

≪語彙力≫

英検®準1級の語彙数は7,500語〜9,000語に対し、高校で卒業までに学習することになる語彙数は4,000~5,000語程度。つまり学校の予復習だけでは圧倒的に語彙力が足りないので、自主的に語彙を伸ばす学習が必要となります。
参照元:財経新聞

≪文法・語法≫
文法・語法の知識は空所補充問題、長文内容一致問題、ライティング、リスニング全ての分野における基盤です。標準〜ややレベルの高い文法書を2周、3周繰り返し、穴をなくしましょう。
単語学習と同様、文法ルールをただ機械的に覚えるのではなく、例文の中で覚えて運用力も同時に鍛えることが必要です。
≪長文精読≫

英検®準1級の長文は内容が抽象的で高度なものになるので、品詞や構文を正確に捉えることが意味を理解する上で今まで以上に大切になってきます。設問を解いて解答をチェックするだけで終わらせず、単語や構文を調べた上で本文を繰り返し読み、知識を定着させましょう。
一つの長文につき最低でも5回、できれば10回再読してください。

ライティング

過去問の解答例を参考に意見を展開する作文の基本の型を身につけましょう。
言いたいことを自然な英語にする力が必要なので、普段から動詞や名詞の細かい使い方(どういう目的語を取るのか、冠詞や前置詞はつけるのかetc.)にも気を配りましょう。書きたいのに思いつかなかった表現は辞書やDeepLといった翻訳ソフトを使って何通りかの書き方を身につけるのがおすすめです。

リスニング

過去問の音源に合わせて自分も発音するシャドーイングの練習が効果的です。発音が難しい単語は適宜発音記号も確認し、正確に発音する練習を継続しましょう。練習回数の目安は1つの音源につき10回以上で、音源と同じように発音できるまで繰り返し発音練習しましょう。

また、リスニングのスクリプトを見ながら知らない単語や表現はもちろんチェックして覚えましょう。特に会話表現には注意です。

推奨テキスト(一次試験)

ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。

(1)英語長文レベル別問題集6 最上級編【改訂版】
こちらは難関私大・難関国公立大レベルの長文問題集ですが、英検®準1級対策にもちょうど良いレベルです。解説ページではSVOCなどの文型や副詞節などの記号が振ってあり、構文・文法の復習がしやすい仕様です。本文を読み上げた音声やスクリプト付きで音声を読み上げてくれる動画にアクセスできるので、シャドーイングにも利用しやすく、この一冊で精読とリスニング両方の対策が可能です。

(2)『改訂版 キクタン英検®準1級』
この単語帳には全単語に例文がついています。例えばcustomerの列にはa satisfied customerというフレーズだけでなく、”Customers are very important for companies.”のようなフルセンテンスと和訳がついているため、文中での使い方と合わせて覚えられます。もちろん他の単語帳でも構いませんが、例文がついているものを推奨します。

(3)『英語を英語で理解する 英英英単語 上級編』
英英辞典のように単語の語義説明が英語で書かれた新しいタイプの英単語集。英語を英語のまま理解できるようになりたい生徒さんにおすすめです。新しい単語を覚える時も英語を余分に読むことになるので、英検®準1級までの単語の復習にもなり、英文を読むスピードも自然と身につきます。書店で手に取ってみて難しすぎると感じた場合は中級編から始めてみても良いでしょう。

(4)『大学受験スーパーゼミ 全解説 頻出英文法・語法問題 1000[増補改訂版]』
標準的な文法参考書よりも細かい文法・語法のカバー範囲が広く、英検®準1級の長文読解に必要な文法・語法を身につけることができます。英検®準1級合格後に早慶国立・医学部等の難関校を目指している人には特におすすめです。

(5)『大学入試英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』
自由英作文の書き方を一から学べる参考書。自分の意見を書く問題でアイデアが浮かばない、そもそもどういう構成で書けば良いのかわからないという悩みを解決してくれます。

(6)『英検®準1級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)』
最後はなんといっても過去問。過去問を解くのは問題形式に慣れる目的もありますが、一番大事にしたいのは復習です。語彙・文法問題で間違えた問題には印をつけておき、後日もう一回解きます。2周目で間違えた問題にはさらに印をつけ、3周目・4周目と繰り返します。そうやって弱点を一つ一つ潰していけば着実に合格できる実力がついていきます。長文やリスニングは設問の復習だけでなく、意味が曖昧な単語やフレーズ、構文があれば設問に関係なくても復習して定着させてください。ライティングは実際に書いて練習するのはもちろん、解答例を参考に自分で使える表現をどんどん増やしていきましょう。

 

英検®準1級(二次試験)の出題傾向とは

二次試験の面接は所要時間8分程度。

入室後に軽く挨拶した後、問題の指示と4コマのイラストが描かれた問題カードが渡されます。出題の内容は以下の通りです。

ナレーション

ナレーション:4コマのイラストの展開を描写するように言われます(2分間)。ナレーションの前に問題カードが渡され、1分間考える時間が与えられます。物語の出だしは与えられているので、それに続けて話を展開します。

イラストに関連した質問

イラストの最後のコマの登場人物について、「自分がその人だったらどうするか/何を思うか」といった質問をされるので、その人の立場になった上で自分の意見を答えます。

問題カードのトピックに関連した内容についての質問(2問)

*ここからは問題カードを裏返して何も見ずに答えます。
問題カードのトピックに関して自分の意見を問われます。「喫煙の危険性について子供にもっと教育すべきか」などのトピックが与えられるので、Yes / No で意見を表明し、理由や根拠を2~3文述べましょう。

問題カードのトピックにやや関連した、社会性のある内容についての質問

「世論は政策決定に影響を与えるか」などの社会的なトピックが与えられるので、Yes/Noで意見を表明し、その理由や根拠を2〜3文述べます。

英検®準1級(二次試験)を攻略するための勉強法

≪ナレーション≫

ナレーションは2分間話し続けることが求められるので、何度も声に出して練習する必要があります。タイマーを使って4コマで2分間喋るための時間感覚を養いましょう。「1コマにつき2~3文あれば大体2分になるな」など、2分の内訳を具体的に意識して練習するのがおすすめです。

解答例も参考にしながら練習していくうちに、”She saw a man in front of her smoking while walking.” see O doingなど、ナレーションに使いやすい表現があることに気づきます。同じ問題をスラスラ描写できるようになるまで何度も繰り返し練習し、過去進行形などのナレーションに使う表現を無意識に使える状態に持っていきましょう。

≪イラストに関連した質問≫

「If you were the woman, what would you be thinking?」のように自分がイラスト内の人物だったらどうするか/思うかと仮定法で聞かれるので、I would be thinking〜のように仮定法で始めます。大体何か問題が解決できていないケースが多いので、「自分だったらこれからどういう対策を練って行動に移すか」という視点で回答を作る練習をしましょう。

≪問題カードのトピックに関連した内容についての質問(2問)+問題カードのトピックにやや関連した、社会性のある内容についての質問(1問)≫

最後の3問はトピックに関連するかどうかの違いはありますが、対策方法は同じです。
現代社会のトピックについて様々な分野から出題されるので、普段からSNSやネット記事などを通していろんな意見を見聞きしたり、街頭のトピックについて自分の意見を考えてみるトレーニングをしておくと瞬間的に自分の意見を作る力が身につきます。
合わせて自分の言いたい意見を伝わる英語で表現する力も必要になります。この力はしっかりと一次試験のライティング対策に取り組むことでも養われます。過去問や後述するサイトなどの意見を求められた際の答え方を参考に、自分の意見を展開する練習を繰り返しましょう。練習を続けるうちに異なるトピックでも使い回しができるネタや表現がたまってくるはずです。

全体を通して発音やイントネーションの自然さも採点されますが、内容も難しくなるため、発音は崩れがちです。普段から一次試験の対策にもなるシャドーイングに取り組み、意識せずとも自然な発音が出てくるまで発音練習を続けることが大切です。

推奨テキスト等(二次試験)

ここからは、勉強に役立つテキスト等をご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。

(1)『TOEFLスピーキングのサンプル回答集』
TOEFLスピーキングの回答は英検®準1級の面接の2倍ちょっとくらいの長さになりますが、サンプル回答で理由を2つ言ってるところを準1級の面接では1つに減らせば良いので、お手本としては優秀です。 こちらのサイトのサンプル回答は音声付きなので、シャドーイングして発音も鍛えながらネタを集め、表現力を向上させることができます。
https://www.toeflresources.com/speaking-section/toefl-speaking-samples/

(2)『English Stories For Kids 』
4コマのイラストをナレーションする際の表現力をつけるには、ネイティブの子供向けに作られた物語が参考になります。「Bedtime Stories」などと検索すれば英語字幕付きの動画がたくさんヒットするので、楽しみながら登場人物を描写する言い回しを覚えちゃいましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=gjfJcgHdeUQ

(3)『BBC Radio: 6 Minute English』
イギリスのBBC Radioが提供している6 Minute Englishは「親友は何人いるのが良いのか?」「食料不足」「女性の政界進出」など、様々なトピックについて2人のラジオパーソナリティが6分間話し合います。英語学習者向けに作られているためハキハキとした発音で聞き取りやすく、難しそうな単語やフレーズは最後に説明してくれます。
Webサイト上やポッドキャストというアプリで無料で聞けるので、通学中やストレッチ中など、ちょっとした隙間時間にリスニング対策してみてはいかがでしょうか。
https://www.bbc.co.uk/learningenglish/english/features/6-minute-english

(4)『英検®準1級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)』
面接対策にも過去問は欠かせません。 実際に声に出しながら面接の練習をしましょう。最初は意見が思いつかなかったり、意見があっても英語が出てこなかったりするかもしれないので、時間制限なく紙にメモを取ったりしながらハードルを下げて練習するのも効果的です。
復習時はただただ解説を眺めるのではなく、問題が変わっても応用できるように答え方や回答に使える文法事項・表現に注目しましょう。また、自分の回答を録音して自分の発音ミスや間違えたり詰まるポイントを客観的に把握し、復習に活かすのも大切です。

(5)『バーチャル二次試験』
英検®公式サイトに英検®準1級バーチャル二次試験という体験コーナーが用意されています。入室から退室まで実際に面接を受けているかのように全体の流れを体験できますので、チェックしておくと本番で戸惑わずに済むと思います。

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