福岡大学 英語
入試対策と勉強法
特徴と時間配分
出題範囲(分野)
出題内容は安定しており、大問1は英文和訳問題、大問2は長文読解問題(内容一致のみ)、大問3は文法・語法についての短文空所補充問題、大問4は発音・アクセント問題、大問5は語句整序問題となっています。全体として解きやすいレベルの問題となっているため高得点を取る必要があります。
出題量と時間配分
試験時間は70分です。タイムマネジメントについてはさほど厳しくはない問題となっています。ゆとりをもって、大問1和訳に10分、大問2読解に20分、大問3空所補充に10分、大問4発音に5分、大問5整序に15分としてもトータルで60分となります。もっとも、こういった解きやすい問題の場合、合格に必要な得点率が高いことからミスが許されない厳しい戦いになるため、ケアレスミスのないように丁寧に取り組む必要があります。
出題形式
大問1の和訳問題は年度によって和訳箇所の長さが違い、難易度に差があります。英文構造の見極めを正確に行いましょう。大問2の読解問題は本文の内容に合うものを文章群の中から4つ選ぶ形式となっています。文章群の順番と本文の流れが共通であるため、パラグラフを読むごとに真偽を確認すると効率もよく精度も上がります。大問4に関しては第一アクセントのある位置の母音の発音を問う形式となっているため、発音アクセントの混合問題という意識を持っておく必要があります。
解答形式
和訳問題以外は全てマークシート形式となっています。語句整序は文章すべてを並び替えるわけではないため解きやすいといえますが、使わない語が各問に1つあるので注意が必要です。日本語の意味のかたまりと空所のブロックを対応させる作業を丁寧に行いましょう。
攻略のポイント
読解問題
全体的に解きやすい問題ですが、その分制度の高さが要求されます。設問に直接関係するところにしっかり時間をかけるためにはそれ以外をある程度のスピードで読み進める必要があります。
和訳問題処理のためにも一定レベル以上の英文解釈能力を身につける必要がありますが、その後は句・節ごとにスラッシュを入れながら前から訳読み下すトレーニングをしましょう(スラッシュ・リーディング)。最初のうちはやや多めにスラッシュを入れることになるでしょうが、慣れてくればそれほど入れずに前から読み下していくことができるようになります。併せて行いたいのが音読です。一度解き、しっかり復習した英文を用いて、必ず英文音読の時間を設けるようにしましょう。音読することで、強制的に前から読み下す習慣を身に付けることが出来ますし、日本語を介在させなくとも内容が頭に入ってくるようになる英文が増えてくることになります。その際には必ず意味のかたまりごとに内容を把握する意識を持つようしましょう。漫然と読んでいては効果が半減してしまいます。音源付きの長文問題集であれば、それを利用することでさらに効果を高めることが出来ます。
文法・語句整序
問われる事項は標準的なものであるため、後述のようなインプット系の問題集を一冊完成させれば完答を目指せるでしょう。もっとも、かなり短い時間で解き切ることが要求されることになるため、高い精度で完成させましょう。語句整序に関しては、場当たり的な解き方ではなく、他動詞の性質や節の個数を意識した英文の骨組みから組み上げる手順をしっかり確立しておきましょう。
単語・イディオム
全体的に標準的なレベルの語彙が用いられており、オーソドックスな単語集をしっかり終えていれば問題なく対応できるでしょう。
発音・アクセント
単語集をやる際に発音アクセントに意識をはらえば十分対応できるものばかりです。
不安があれば後述の知識系総合問題集の発音・アクセント分野に取り組むとよいでしょう。
推奨テキスト
英文解釈
(1)『入門英文解釈の技術70』(桐原書店)
英文構造の把握を身につけるための良書です。この1冊を7~8割程度消化したら、あとは速読のトレーニングをすることに注力しましょう。
(2)『ポレポレ英文読解プロセス50』(代々木ライブラリー)
講義仕立てで読みやすく、量も絞ってある分、時間をかけずに終えることが出来ます。(1)をこなす時間がない人はこちらでも良いでしょう。
長文読解
(1)『パラグラフリーディングのストラテジー1・2』(河合出版)
ある程度の英文解釈力が身についたら取りくむべきシリーズで、速読するためのエッセンスが詰まっています。パラグラフリーディングの基本を1で身につけ、2でトレーニングする形です。
(2)『全レベル問題集:英語長文4』(旺文社)
(3)『イチから鍛える英語長文300・500』(Gakken)
(4)『英語長文PREMIUM問題集:Standard』(東進ブックス)
いずれも音源付きであり、出版も新しいため最新のトピックを知る上でも役に立ちます。ある程度の長さと難易度に慣れるために夏には取り組み始めましょう。
(5)『過去問』
当然ながら、最高の実践的トレーニングとして最も重要なものです。近年の1年分については、レベル・形式を把握するために早い時期に解いておきましょう。
文法・語法
(1)『Next Stage』(桐原書店)
学校などでPower StageやVINTAGEなどを利用していれば、これらのテキストもよくまとまっているため、学校の進行に合わせてそれらを使った方が効率はよいでしょう。また、発音・アクセントに苦手意識があるのであれば、これらのテキストの当該パートに取り組むとよいでしょう。
(2)『英文法ファイナル問題集[標準編]』(桐原書店)
全10回のテスト形式です。範囲指定のない形で問題が作られているため、知識の定着度を図るのに良いでしょう。語句整序も各回に出題されているため、苦手な設問形式をピックアップして取り組むという使い方も可能です。
(3)『英語整序問題精選600改訂版』(河合塾)
単元別に分かれているため、文法知識の運用力を高めるためにも利用価値が高いでしょう。各章、レベルは3まであるが2までやれば十分でしょう。
単語・イディオム
(1)『速読英単語[必修編]』(Z会出版)
学校使用の単語帳を用いるのが効率的ではありますが、使いづらかったり相性が悪かったりするのであれば、CD音源付きで速読の練習も兼ねられるこちらを利用すると良いでしょう。上級まで回せれば単語力に不足はないでしょう。
(2)『解体英熟語』(Z会)
ボリュームはありますが、テキストの後ろにある前置詞・副詞の整理ノートがよくまとまっており、効率的に覚えられるだけではなく、未知のイディオムもニュアンスを類推することができるようになります。
(3)『システム英単語Premium(語源編)』(駿台文庫)
語源ごとに編集された単語帳です。単語としてはやや難易度の高いものが多いですが、語源については分かりやくまとまっているため、自分の使っている単語帳では覚えにくい単語があるときに参考程度に利用するとよいでしょう。
テキストは相性があります。できれば書店で手にとって選びましょう。
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