医大・医学部受験プロ家庭教師 関西医科大学 生物の入試対策と勉強法
医大・医学部受験専門プロ家庭教師が語る

関西医科大学 生物
入試対策と勉強法

特徴と時間配分

出題範囲(分野)

体内環境、代謝、動物の反応、細胞、遺伝子などに重きを置いていますが、生物の分類や生物の集団といった分野も出題されます。出題される場合は大問単位で出題されることもあるため、全く手つかずの分野を作らないことが重要です。

出題量と時間配分

試験時間は理科2科目で120分です。大問数は4題(2019以前は5題)です。出題量は年度によりばらつきが見られますが、知識問題も全選択のものが多かったり、煩雑な考察問題が出されたりもするので、時間的な余裕はそれほどないでしょう。とにかく知識問題の早解き練習を積んでおきましょう。

出題形式

第1問は小問集合、第2問以降はテーマを設けて出題ですが、唐突に分野横断的な設問も出されます。個々の設問では空欄補充や正誤の問題が中心ですが、計算問題も多く、モル計算なども求められます。また、実験考察問題も出題されます。

解答形式

全問記述式です。論述はたまに出題されますが、割合は少ないです。用語の記述や選択、正誤選択の問題がほとんどです。選択問題に関しては、該当する選択肢をすべて選ぶ問題が多く、正確な知識と理解が求められます。また、全選択問題は記号を記す順がアルファベット順に指定されており、注意を要します。

攻略のポイント

知識の整理を優先に行い、安定して高得点を狙う場合には考察問題対策にも取り組んでいく必要があります。

知識に関しては、まずは教科書および傍用問題集などで整理していきます。本学の知識問題は大部分の基礎的な内容と、ごく一部のマニアックな内容で構成されるので、傍用問題集で扱われているような用語は完璧になるように押さえましょう。間違えた問題を繰り返し解くことはもちろんのこと、別の傍用問題集にも取り組んでみるなど、基礎レベルの問題集を複数冊こなしていくことも、徹底的な基礎力の養成に役立つでしょう。教科書レベルが定着したら、資料集で少しマニアックな知識を整理していきますが、用いる資料集は余り詳しすぎないものでもよいので、自身がしっかりと読み切れるものを選べばよいでしょう。

考察問題に関しては、出題頻度がそれほど高くありませんが、出題された場合の難易度は高めなので、少し難しめの問題集にも手を出しておく必要があります。ただし、その場合にも論述形式での出題は少ないので、論述問題の解答は字数制限も考えて書き上げる必要はなく、要点がしっかりと押さえられているか否かのチェックだけでよいでしょう。

計算問題については、有名どころの計算が良く出題されますので、後述のそれ用の問題集でトレーニングを積みましょう。

知識の単元別学習を一巡した後(現役生は秋から、浪人生は夏からが目途)、忘れてしまうことを防いだり、自分の弱点を確認したりするために、他大も含めた過去問を週に1回分以上まわしていくとよいでしょう。正誤選択問題に関しては、正しい(もしくは誤っている)選択肢のみではなく、すべての選択肢に目を通し、その正誤の理由までしっかりと整理して学習しましょう。本学の過去問を回す際には、しっかりと時間を測って、できれば理科2科目セットで解いて、時間制限内での立ち回り戦略を考えましょう。

推奨テキスト

(1)『リードLightノート生物基礎』(数研出版)
(2)『リードLightノート生物』(数研出版)
対象:教科書を読み終わった初学者、基礎の漏れをチェックしたい方
教科書に載っている知識や、もはや知識に分類しても良いような典型問題の確認に役立つ問題集です。簡単な用語のチェックもあり、この問題集に出てくるような用語はすぐに書けるようにしておきましょう。知識問題は考え込んでも仕方ない面もあるので、分からなければすぐに解答を確認し、答えられるようになるまで繰り返し学習をすればよいでしょう。

(3)『セミナー生物基礎+生物』(第一学習社)
対象:リードLightを終え、問題を沢山解きたい方向け
基本から標準まで幅広く扱われています。考察問題も含まれていますが、そのような問題は基礎が徹底してから取り組めばよいので、まずは飛ばしておいてよいでしょう。

(4)『生物(生物基礎・生物)入門問題精講』(旺文社)
対象:リードLight+αレベル
問題数は少ないですが、解説が丁寧であり、レベルもセミナーと同程度です。選択問題が比較的多く、記述が少ない点も本学においては利点です。

(5)『生物(生物基礎・生物)基礎問題精講』(旺文社)
対象:少し難しめの問題にも触れておきたい方向け
上述の入門問題精講と同様に、問題数は少ないですが、解説が丁寧です。問題が解けていても解説は流し読みすると良いでしょう。考察や計算問題もほどほどの難易度のものが入っているので、本学の考察問題や計算問題の練習になるでしょう。

(6)『生物重要問題集−生物基礎・生物』(数研出版)
対象:基礎+αから考察問題まで触れたい方向け
基礎的な問題から高度な考察問題まで一冊に入っていますが、考察問題は難しめのものも多いので、余裕ができてから取り組むことをお勧めします。まずはA問題から取り組み、その後にB問題に取り組みましょう。

(7)『大森徹の生物 計算・グラフ問題の解法 (大学受験Doシリーズ)』(旺文社)
対象:計算問題の強化を図りたい方
有名どころの計算問題は出題頻度が高いので、練習しておくと良いでしょう。

 

テキストは相性があります。できれば書店で手にとって選びましょう。

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