関西医科大学 数学
入試対策と勉強法
特徴と時間配分
出題範囲(分野)
数Ⅲの割合が非常に高いです。大問では複素数平面、積分、二次曲線などが頻繁に出題されます。取りこぼさないよう積分計算など念入りに学習しておく必要があります。もちろん数ⅠAとⅡBも取りこぼさないようにしましょう。
出題量と時間配分
試験時間は90分ありますが、計算量などなかなか手ごたえのある問題が出題されるので、時間があまることはないでしょう。オーソドックスな問題が多いですが、思考力を試される問題や、計算が煩雑な問題が含まれています。よって日頃から体積を求める問題のような計算量の多い問題に慣れておく必要があります。
出題形式
2021年までは小問集合1題と大問3題が出題されていましたが、2022年は大問5題の出題となりました。今後のこの形式が続く可能性が高いです。数Ⅲの割合が多く計算が煩雑なものがあるので、計算過程が煩雑になっても計算ミスなどしないように、日頃からミスに充分に注意した勉強をしておきましょう。なおかつ典型問題は正確に素早く解けなければなりません。
解答形式
小問がなくなり穴埋めもなくなりました。記述で減点されないよう普段から解答を作成する意識を持って問題集を解いておきましょう。解答用紙の真ん中に線を引いて解答部分を二つに割るなどする習慣もふだんからみにつけておきましょう。
攻略のポイント
典型問題が多いが応用された問題も出題されており、それなりの準備をしていく必要があります。しかしまずは典型問題を取りこぼさないことが必要です。そのためには教科書傍用問題集を数Ⅰから数Ⅲまで穴なく解いておかなければなりません。90分というのは時間的にはあまり余裕がありませんので、難しい問題は必ずしも解けなくても合格することはできるでしょう。しかし他の受験生が解けるような典型問題は1問でも落とすと合格するのがそれだけ難しくなります。
次に応用問題を解く練習をすることになりますが、問題集を一種類決めたらそれだけを繰り返し全問解けるようになるまでやり込むことをおすすめします。たくさんの問題集を解き散らかすより、一種類に決めた問題集を全問自力で解けるようになってから他の問題集にうつるようにしましょう。現実には医学部合格者でも教科書傍用問題をやった後にやることのできる応用問題集は一種類くらいであることが多いです。
あとは過去問をなるべくやっておきましょう。実際の入試問題は問題集の「ノリ」とは少し(かなり)違っているので、慣れておくことは非常に大切です。関西医大の過去問は最低5年はやらなければなりませんが、2022年の問題をみると、旧制6医大の過去問などを数校、5年分ほどを問題集としてやってみるといいでしょう。難易度や雰囲気に似たところがあるからです。もちろん他の私立受験校の過去問もやっておく必要があります。過去問に慣れておくことで、迷ったときに正しい勘が働くし、だいたいの大変さや時間配分もわかるようになります。
推奨テキスト
(1)『4STEP』(数研出版)
少し難しめの教科書傍用問題集です。問題数が多いので*マークのみやってもいいでしょう。多くの進学校で配られている問題集です。多少不必要な問題も混ざっています。
(2)『サクシード』(数研出版)
少しやさしめの教科書傍用問題集です。不必要な問題がほとんどありません。典型問題がぎっしりつまったよい問題集です。
他にも『4プロセス』や『クリアー数学』など教科書傍用問題集は各種あります。学校で配られたものをこなせばよいでしょう。
何をこなすかよりもそれをどこまでこなしたかが重要です。問題集をどれにするかにこだわることにはさほど意味はないでしょう。
(3)『チェック&リピート 数学Ⅰ・A/Ⅱ・B/Ⅲ』(Z会)
高卒生などの学校で配られた教科書傍用問題集がなくなってしまった生徒さんにはこの問題集をおすすめします。ムラがなく全分野にわたって典型問題が網羅されており、それが身につくように量も考え抜かれた問題集です。
(4)『カルキュール 数学Ⅲ』(駿台文庫)
数Ⅲは計算ができればなんとかなるところがあるので、この問題集を全問解けるようにしておけば、数Ⅲは最低限のことはなんとかなるでしょう。この問題集はⅠA、ⅡBもありますが、ⅠA、ⅡBは計算より応用題をこなしたほうがいいので、他の問題集をこなした方がいいでしょう。
(5)『青チャート』(数研出版)
応用問題集としてこの本の例題だけ解くとよいでしょう。重要例題の後半の問題は関西医大の問題より少し難しめの問題もありますが、考える力をつけるにはとてもよい問題集です。少し分厚くて見た目に威圧感があるのでやる気を失ってしまうかもしれませんが、そのような生徒さんには下に紹介する『10日あればいい!数学Ⅰ+A/Ⅱ+B/Ⅲ』をおすすめします。
(6)『10日あればいい!数学Ⅰ+A/Ⅱ+B/Ⅲ』(実教出版)
とても薄いので威圧感がなくとっつきやすいですが、タイトルにあるように10日では絶対にできません。全問とけるようにするには3、4ヶ月はかかるでしょう。それでも青チャートをやるよりはかなり短時間で仕上げることができます。しかも青チャートをこなした人とそれほど違わない力を身に付けることができる非常におとくな問題集です。おすすめします。
テキストは相性があります。できれば書店で手にとって選びましょう。
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