産業医科大学 数学
入試対策と勉強法
特徴と時間配分
出題範囲(分野)
数Ⅲの計算問題が小問として多数出題されることが特色です。整数問題や確率も小問としてまた大問として出題されることがあります。あとは三角関数が頻出ですので和積の公式なども使いこなせるようにしておきましょう。問題レベルは標準的なものが多いですが、問題文を読ませてルールを考えさせるような問題も多く出題されます。読解力のない受験生は苦手意識を持つでしょう。
出題量と時間配分
大問3、4題を100分で解きます。合格ラインにいる受験生であれば時間が足りなくなることはないでしょう。ただ数Ⅲの積分計算で複雑なものが小問で何問も出題されるので、基礎学力をしっかりつけていなければ時間が足りなくなるでしょう。基礎学力の充実をまずは目指しましょう。そのうえで過去問を多く解くことによって慣れておきましょう。
出題形式
大問が3、4題です。そのうち1、2題は小問集合です。部分点をかせげないので計算ミスに十分注意しましょう。積分計算など複雑なものも多数あるので計算力は十分につけておきましょう。最近の大問は整数問題や確率や三角関数から出題されていますが、どの分野が出題されるかはわからないのが特色です。全分野にわたって勉強しておきましょう。
解答形式
前半1、2題が穴埋め形式、後半が記述式になっています。整数の証明問題も出題されているので、分野別問題集で証明問題にも取り組んでおきましょう。証明問題以外でも論理展開を正しく記述する習慣をふだんからつけておくとよいでしょう。長文読解能力も要求されています。
攻略のポイント
ほとんどが標準的な典型問題です。ただし特に数Ⅲの積分など計算量の多い問題も数問出題されており、それらの問題を落とすと他の受験生にかなり差をつけられてしまうので落とせません。まずは全分野にわたって網羅性の高い基礎力を完成させなければ合格することは難しいでしょう。
そのためには教科書傍用問題集やZ会の『チェック&リピート』などでみっちり典型問題を演習するとよいでしょう。
数Ⅲの計算問題が頻出するので、この対策には駿台文庫の『カルキュール数学Ⅲ』がいいでしょう。この問題集は計算問題しか掲載されていませんが、数Ⅲという分野は計算問題が難しいのであって応用問題はそれほど多くありません。とくに産業医大の数学では数Ⅲの応用問題らしい応用問題は1問も出題されていませんので、この問題集をこなすだけで十分であるともいえるでしょう。数Ⅲについては教科書傍用問題集を解かず『カルキュール数学Ⅲ』だけを仕上げてもよいでしょう
ここまでが基礎力を完成させるための勉強ですが、応用力のある受験生であれば問題集はこれだけをこなすだけで合格点に達することができるかもしれません。ただ合格できない可能性もあるのでやはり応用題の練習もした方がいいでしょう。問題集としては有名な『一対一対応』をこなすのがいいでしょう。この問題集は基礎力完成のための問題集として紹介されることが多いですが、産業医大の数学にはこの問題集のレベル以上の問題は出題されていないのでこの問題集で十分ともいえます。
あとはできれば過去問を解いてみることをおすすめします。この時点で過去問を解いてもかなり解けるようになっているはずです。解けなかった問題も全くわからない問題はほとんどなく、解説を読めば「なんだ、そんなことか」と思うことのできるレベルになっているでしょう。産業医大は長文を読ませてルールを理解することができないと解けないような文章読解能力が必要とされる問題も多く出題されます。このような問題は過去問を解くことでしか演習しにくいでしょう。産業医大以外の受験校の過去問も数年分解いてみるといいでしょう。
推奨テキスト
(1)『4STEP』(数研出版)
教科書傍用問題集です。問題数が多いので*印の問題だけ解いてもよいでしょう。網羅性の高いよい問題集です。これだけで基礎力は完成させることができます。
(2)『サクシード』(数研出版)
必要最小限の問題がぎっしりつまった網羅性の高い教科書傍用問題集です。典型問題はこの問題集を全問自力で完成させることで身に付けることができます。あとは典型問題の組み合わせの練習をしなければなりませんが、その勉強は典型問題を身に付けないと始まらないでしょう。
(3)『チェック&リピート』(Z会)
学校で配られる教科書傍用問題集を持っていない受験生はこの問題集をやればよいでしょう。無駄な問題が全くなく、典型問題を身に付け基礎力を完成させるためには非常によい問題集です。『4STEP』や『サクシード』になじめない受験生にもおすすめしたい問題集です。
(4)『カルキュール数学Ⅲ』(数研出版)
数Ⅲの基礎力はこれだけで大丈夫です。この問題集を全問自力で解けるようになっていれば過去問を解いても数Ⅲの問題はほとんど解けるようになっているはずです。
(5)『一対一対応の演習』(東京出版)
基礎力が完成したらこの問題集を解くとよいでしょう。この問題集を解く前に過去問を三年分ほど解いておくとこの問題集のどのレベルの問題がどのように出るかが身をもってわかり学習が容易になるでしょう。
(6)『10日あればいい!数学Ⅰ+A/Ⅱ+B/Ⅲ演習』(実教出版)
『一対一対応の演習』は冊数も多く本としての大きさも大きく難易度も高めなので威圧感がありつまずく受験生が多いです。そのような受験生にはこの問題集をおすすめします。この問題集の方がとっつきやすいと言う受験生は多く、おすすめしたい問題集です。
(7)『青チャート』(数研出版)
この問題集を学校でやらされている受験生はひきつづきこの問題集を解くとよいでしょう。この問題集の重要例題を全問解けるようにしておけば『一対一対応の演習』や『10日あればいい!数学Ⅰ+A/Ⅱ+B/Ⅲ演習』をやること以上の効果が期待できます。ただし問題数が多く挫折する受験生が多いです。
テキストは相性があります。できれば書店で手にとって選びましょう。
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