昭和大学 生物
入試対策と勉強法
特徴と時間配分
出題範囲(分野)
国立の併願校にもなるため、国公立を意識した全範囲からの出題で、生態系や進化なども大問単位で出題されるので、全分野の学習が必須であり、また、生物名や人名も出題されます。稀に医学ネタとして高校生物では取り扱わない内容も小問として出題されます。
出題量と時間配分
理科2科目140分です。1科目あたり70分の計算で、大問4~5題、大問一つ当たりの設問数は安定していませんが、時間はかなり緩めであり、年度によっては他の理科に20分近く回せる可能性もあります。空欄補充は文章中に何度も出てきて初回では絞れないものも出るので、迷ったら飛ばして後に出てきた際に埋めればロスが少なくて済みます。
出題形式
空所補充、選択問題、数値計算、実験考察問題など様々な形式が出されます。各大問は一つのテーマにのっとった出題であり、まずは空欄付きの文章を読ませて、空欄補充し、下線部や文章全体に関連する事項について問われます。
解答形式
記述式がメインで選択式も一部あります。空欄補充は用語だけでなく、“10字以内“といった短い文章を書かせる場合もあります。論述は字数制限有り無しともに出題されます。また、図示問題もよく出題されるので、対策を取っておく必要があります。計算問題は答えを選択ではなく、記述するものがほとんどです。選択問題では「すべて選択」も出題されています。
攻略のポイント
本学では教科書範囲外の内容も出題されますが、大部分は教科書レベルの内容であり、年度差はありますが、空欄補充をはじめとした知識問題が多いので、教科書の知識を整理していくことが何よりも先決です。その後、市販の問題集を用いて記述問題や考察問題のトレーニングを積んでいけばよいでしょう。
したがって、まずは基本知識をしっかりとインプットしましょう。教科書及び教科書傍用問題集を用いて整理していきましょう。教科書を単元ごとに読んでいき、対応範囲の傍用問題集を解いていきましょう。最終的に細かな用語も覚えることが本学では必須ですが、全体的な仕組みや流れの理解を優先して学習しましょう。覚えることが目的なので、答えはすぐに見てしまってよいですが、間違えたところは時間を置いて解いて、繰り返し学習で覚えていきましょう。
上記が終われば、入試用の問題集に当たれるので、記述問題のある問題集を中心に問題演習を行っていきます。問題集で間違えたところが、教科書で触れたことのない内容ならば、資料集などで知識を補充していきながら演習しましょう。
最後に、過去問についてですが、夏休みには必ず1年分ぐらいは解いて、問題出題のされ方や難易度を確認しましょう。遅くとも11月には本格的な過去問演習に入りましょう。本学単願の者はほとんどいないと思いますが、他の医学部の過去問演習を考えると、これでも各大学の十分な演習ができるかは厳しいところです。演習に際しては、本学はもう一方の理科の方が時間的な厳しさがあるので、現役生には難しいかもしれませんが、できれば生物だけではなく、もう一方の理科とともに解いて、本番と同じ条件で時間が足りるか確かめましょう。
また、本学の過去問だけではなく、他大の問題を総合問題集として解いてみることはいいトレーニングになるでしょう。
推奨テキスト
(1)『リードLightノート生物』(数研出版)
対象:初学者、教科書に沿った学習に着手する方
ワークノートとしては知識定着のための問題が充実しておりお薦めです。解説文中の空所補充を通じて重要語とその意味を押さえた後、一問一答問題や確認問題で記憶を再出力できます。教科書や参考書で学習を進めながら、対応範囲の問題を全て正解できるように、何度も何度も繰り返しマスターしていきましょう。
(2)『生物(生物基礎・生物)基礎問題精講』(旺文社)
対象:教科書の学習を終えた者、入試基礎レベルの演習を行いたい方
復習作業においては「分かったつもり」の知識ほど放置されがちです。本書は設問の直後に関連知識の精講や解説が掲載されており、必修知識を再確認するうえで心理的な負荷が少ない構成になっています。解答の正誤にかかわらず精講は熟読し、定着や理解が不十分であった点を学び直しながら解き進めましょう。
(3)『生物重要問題集』(数研出版)
対象:多くの問題を解きたい方
問題のレベルは幅広く、問題数も多いです。有名な問題はこの問題集でかなり押さえられます。また、実験考察問題も一部入っています。簡単な問題は本学より簡単、難しい問題は本学以上ですが、簡単な問題は早解き練習だと思って解いて欲しく、難しい実験考察問題の優先度は低いので、後回しでもよいでしょう。
(4)『大森徹の生物 計算・グラフ問題の解法』(旺文社)
対象:有名計算やグラフから整理したい方
扱っている図表は資料集に比べれば少ないですが、有名図表は網羅されています。図表に関する解説もしっかり載っているため理解が深められます。また、本学は計算問題がたくさん出るわけではありませんが、出る際には有名なものが多いので、本書レベルで十分対応できるでしょう。
テキストは相性があります。できれば書店で手にとって選びましょう。
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