帝京大学 生物
入試対策と勉強法
特徴と時間配分
出題範囲(分野)
全分野からバランスよく出題されています。他の医大では存在感が比較的薄い、進化と系統や生態系についてもしっかりと出題されますが、第1日程は出題されにくい印象です。また、時事的な内容や生物学における一般常識についても出題されることがあります。難易度は基本的なものが多いですが、難問が出ないわけではありません。人名や生物名などの細かな知識を問う設問も出題されます。
出題量と時間配分
2科目120分、つまり60分で大問3,4問です。出題量に対して時間は少なくありませんが選択肢が多く、また、解答の仕方に指定がついている問題も多いので、ケアレスミスを避けるために見直し時間を考慮すれば妥当な時間だといえます。
出題形式
各大問は一つのテーマにそって出題されますが、大問によって所要時間や難易度には差がみられます。各大問で文章が提示され、空欄補充を行い、下線部や関連事項についての設問を解いていく形式です。空欄補充が多いですが、計算問題やグラフの読み取り、実験考察問題なども出題されます。
解答形式
全問記述式です。記述と言っても、ほとんどの設問が選択肢で答える形式ですが、30字程度の論述も出題されます。選択式の問題では、当てはまるものが複数あり、そのすべて(解答順の指定有)を答える問題が見られ、知識が曖昧だと失点につながるでしょう。用語を答える問題では、「ひらがな7字で答えよ」などといったユニークな回答形式も見られます。
攻略のポイント
典型問題が多いですが、生物名を筆頭に、かなり細かい知識が問われることもあります。しかし、細かい知識が問われる問題の割合はそれほど多くなく、典型問題をほぼ完璧に仕上げる方が先決でしょう。また、全範囲から出題されるので、苦手分野をなくしておきましょう。
典型的な知識は、教科書と教科書傍用問題集で整理していきます。まずは教科書を読んで、基本用語と全体の流れを把握していくとよいでしょう。細かな生物名などは無理に覚えようとしなくても良いですが、この段階でも軽く目を通すだけはしておいたほうが良いでしょう。直前に覚えようとしても難しいので、早いうちから何度も目に入れておくと後で覚えやすいでしょう。また、本学では普通は漢字で表記される用語(例えば一塩基多型)をひらがなで解答させる問題も出ているため、読みが分からない用語はしっかり調べておくべきです。
教科書傍用問題集では、間違えた問題は時間を置いて再度解き直します。解き直す時期はいつでもいいですが、解いた一週間後などと決めてしまった方がリズムを作りやすいでしょう。一つの問題集だけでは網羅度がどうしても足りないため、最低2周した後に別の教科書傍用問題集などに取り組んでいくとよいでしょう。難問は余り出題されないので、典型問題の漏れを如何に無くしていくかが鍵と言えます。
典型問題の整理がある程度終わったら、有名どころの実験や図について資料集を用いて整理していきましょう。他大でも同様ですが、資料集に載っている図がそのまま取り上げられていることは珍しくありません。
過去問演習は、過去問から類題が出されることもあるので、しっかりと行いましょう。本学に関しては、1年当たりの実施回数も多く、解くにあたってのハードルも低いので、典型問題の整理が終わったころからバシバシ演習を行っていきましょう。人名や生物名などは過去問で出てきたものを最優先に資料集で確認しつつ覚えていくと効率が良いでしょう。
推奨テキスト
(1)『リードLightノート生物基礎』(数研出版)
(2)『リードLightノート生物』(数研出版)
対象:教科書を読み終わった初学者、基礎の漏れをチェックしたい方
教科書に載っている知識や、典型問題が中心の問題集です。本問題集の問題がしっかり解けるようになれば、本試験でもある程度の手応えを感じられるようになるでしょう。使い方は、一つの問題に時間をかけ過ぎず、できなかった問題は解答を通して覚えていくように使うのがベストです。何度も繰り返して完璧にしておきましょう。
(3)『セミナー生物基礎+生物』(第一学習社)
対象:リードLightを終え、問題を沢山解きたい人向け
基本から標準まで幅広く扱われています。教科書に載っていないような実験考察問題は本学ではあまり出題されないため、解かなくても構いません。そのようなところで時間を費やすぐらいならば基本事項をしっかりと漏れなく押さえましょう。また、記述問題に関しては字数をしっかりカウントする必要はなく、大まかな内容があっていれば良いでしょう。
(4)『生物(生物基礎・生物)入門問題精講』(旺文社)
対象:リードLight+αレベル
問題数は少ないですが、解説が丁寧であり、レベルもセミナーと同程度です。選択問題が比較的多く、記述が少ない点も本学においては利点です。リードLightの解説で分かりにくい場合に、こちらの解説を当たってみると理解できることも多いでしょう。
(5)『生物(生物基礎・生物)基礎問題精講』(旺文社)
対象:少し難しめの問題にも触れておきたい人向け
上述の入門問題精講と同様に、問題数は少ないですが、解説が丁寧です。問題が解けていても解説は流し読みすると良いでしょう。実験考察問題も入っているので、教科書や資料集では扱っていないような実験考察問題は飛ばして構いません。記述問題についても、本学では出題されることがあるので、しっかり書いて練習しておきましょう。
テキストは相性があります。できれば書店で手にとって選びましょう。
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