医大・医学部受験プロ家庭教師 東海大学 数学の入試対策と勉強法
医大・医学部受験専門プロ家庭教師が語る

東海大学 数学
入試対策と勉強法

特徴と時間配分

出題範囲(分野)

東海大学医学部の場合、はじめに小問集合があるため、必然的に多くの分野から出題されることになります。微分積分は、毎年のように大問として出題される最重要分野です。その他の分野では、ベクトル、確率の問題がやや多く見られますが、どの分野から出題されてもよいように、しっかり準備しておく必要があります。1日目、2日目と受験するチャンスが2回あります。どちらも分量的難易度的には同等です。出題範囲はあまり重複しないので、2回とも受験するならば、どの範囲も満遍なく対策を行っておく必要があります。

出題量と時間配分

問題の難易度は、基本~標準レベルのものが中心です。大問で一部、やや手間のかかる少々難易度の高い問題も見られますが、多くの問題は処理量もそれほど多くはありません。
試験時間は70分ありますので、まずは易しい問題から正確にかつ効率よく処理し、少々難易度の高い問題をどれだけ解けるかで決まります。

出題形式

大問が3題出題される形が続いています。
はじめの大問は、小問集合です。ここでは、基本的な内容を確認する問題が中心となっています。とても易しい問題が中心なので、ここは落とせません。
その他の大問は、誘導形式の大問です。基本的な問題もあれば、やや手間のかかる問題もあります。時間制限内では解答がやや難しい問題も出題されます。

解答形式

すべて空欄補充式の問題となっています。部分点は存在しないので、正確に求めることが大切です。
また、解答のみを書き込む形式なので、なるべく楽に求めたいところです。問題によっては、正攻法よりも楽な解法が考えられる場合もあります。

攻略のポイント

基本の学習
まずは、基本的な定義・定理・公式などをしっかりと理解しておくことです。時間がかかるかもしれませんが、特に定理や公式の証明まで地道なことをしっかりやっておく必要があります。

典型的な問題演習
参考書・問題集の例題にあるいわゆる典型問題は解答を見ずに解けるようにしておきましょう。解き方がわからなければ解答を参考にするのはよいですが、解答を理解して終わりといった連続では、自分の力で問題は解けるようにならなりません。解答を理解したら、一度本を閉じ、自分の力で最後まで答えを出すところまで学習するのが重要です。

計算力・処理能力の強化
本校に限らず、医学部全般に共通していることではありますが、計算力・処理能力が非常に重要です。計算だけを取り出して、練習するよりも、問題演習で複雑な計算が出てきても最後まで粘り強く取り組むことが必要です。また、計算をやみくもにこなしていくのではなく、常に、「どのようにしたらより素早く計算できるか」を意識して研究を重ねることです。一人の力ではなかなか気がつかないことは多いので、学校の先生や、通っている塾予備校の信頼できる先生に途中経過を逐次チェックしてもらうのは非常に有効です。より、効率の良い、高度な計算テクニックをできるだけ取り入れましょう。

また、問題演習をしていると、つまらない計算ミスなどをしてしまうことはあります。そのときに、ミスを軽視せず、真摯に向き合うことが大切です。自らの手で正解を求められるまで格闘することが、計算力や処理能力の向上につながります。地道な努力を怠ってはなりません。

過去問演習
過去問なので、もう出題されません。確かにそうなのですが、出題の傾向をつかんでおくことは非常に重要です。過去問を10年分などやるというのは必要ありませんが、3~4年取り組み、この大学がどのようなレベルの問題を求めているのかを理解しておきましょう。

推奨テキスト

(1)『青チャート』(数研出版)
いわゆる網羅系参考書です。問題量が非常に多いので、すべての問題を解く必要性はありません。例題などを中心に、問題を選んでいけばよいでしょう。
なお、本校で頻出の、複素数平面、微分積分・ベクトル・確率は重点的に取り組むようにしましょう。

(2)『Z会数学基礎問題集 チェック&リピート』(Z会出版)
学んだ内容の定着度を確認するのによいでしょう。また、苦手分野の確認・復習にもよいでしょう。この問題集を、あまり時間をかけずに解けるように練習しておくとよいでしょう。

(3)『チョイス新標準問題集』(河合出版)
基本~標準レベルの良質な問題が多く掲載されています。基本事項がある程度身に着いた段階で取り組んでみるとよいでしょう。
東海大医学部の入試問題の難易度を考えると、このレベルの問題を解けるようにすることを目標にしましょう。

(4)『合格る計算 数学Ⅲ』(文英堂)
「合格る」と書いて「うかる」と読みます。このテキストは、数学Ⅲの計算力強化にとても役に立ちます。解き方のコツが丁寧に説明されており、計算の上手・下手にまで触れている希少なテキストです。
東海大医学部の問題の中で、計算力が最も必要となるのは、微分積分です。多少面倒なものであっても、難なく計算できるように、数学Ⅲの計算力はしっかり身につけておきましょう。
なお、本書は計算力強化を目的としたテキストなので、なるべく早い時期から取り組むことが大切です。

 

テキストは相性があります。できれば書店で手にとって選びましょう。

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