東京医科大学 化学
入試対策と勉強法
特徴と時間配分
出題範囲(分野)
高校化学の全範囲から出題されており、有機化学の高分子まで満遍なく出題されています。
新傾向や聞きなれない物質や実験が題材になることはあまりなく、それぞれの難易度はそれほど高くないものの解答時間としては厳しいでしょう。
出題量と時間配分
理科二科目で120分です。全問マーク式で計算問題も正解の値を選択肢から選ぶ形となっています。マークの数は30問前後となっているので単純計算で化学に60分使えるとして平均して一問あたり二分程度となることは意識しておきましょう。
出題形式
大問1の正誤問題が以前に比べると与しやすくなった印象ですが、正誤問題は悩み始めると際限なく時間を消費してしまうので、大問2から進めて最後に大問1に戻って解くなど解答の順番にも気を付けたいところです。
解答形式
計算問題も全て正解の値を選択肢から選べばよいので、数字の計算の場合は概算で素早く計算できる練習を、また、文字式の場合は単位を意識することによって選択肢を減らすことができることも頭に入れて、マーク向けの練習を積んでおきましょう。
攻略のポイント
出題内容は化学全範囲となるので有機の高分子化合物までをなるべく早い段階で一通り終わらせて問題演習を多めに行う時間を確保しましょう。
現役生と既卒生で多少スケジュールは異なってくるとは思いますが、具体的にはセミナー化学やリードライトなどの教科書の傍用の問題集で基本事項をしっかり固めてそこから後述する少し問題レベルの高い「標準的な」問題集で応用力をつけていきましょう。
過去問についても上記基本レベルの問題集が身についた時点で学習済み分野の問題を拾って解いてみると自分の現在地と本学との距離感がつかめるのでモチベーションのアップにもつながるので是非取り組んでみましょう。
また、本学の出題形式の特徴である選択肢での時間短縮につながる学習法として、よく見かける分子量などは覚えてしまうようにしましょう。特に数字が大きくなるもの、グリセリンの分子量は92とかアミノ酸の側鎖以外の共通部分の式量は74など問題に出てくるごとに「覚えよう!」という意識を持つか持たないかで結果は変わってくるのでそういった意識を持って日々の学習に取り組むようにしましょう。
さらに実験方法や実験器具についての出題も見られることから日々の学習の際には化学の資料集を傍らに置いていつでも写真で確認できるようにして、視覚からも貪欲に情報を取り込んでいきましょう。
計算問題に関しても先述した概算はもちろん、酸化還元で扱うCODの値が実際の汚染度とどういう繋がりがあるのか? などに興味を持って学習を進めることが大切です。
推奨テキスト
(1)『セミナー化学』などの教科書傍用の問題集
短い期間(二か月以内に)でまずは理論化学の分野を一通り仕上げることを目指しましょう。その際に知らない反応や、化学用語をすぐに調べられるように各社から出版されている資料集を側に置いて学習を進めていきましょう。
(2)各社から出版されている写真がふんだんに掲載されている『資料集』
問題集は時期によって使うものがどんどん変わっていきますが、『資料集』は全期間で使用します。過去問演習に入った時期でも利用します。常に傍らに置き、最初はわからない用語に出会ったときに索引を利用して調べるのに使いますが、やがてどのあたりのページに何が載っているかがわかるようになり調べるスピードも上がってきます。逆に、そのようになるまで使い倒していきましょう。一度参照にした部分には付箋などをつけていくのも振り返る際に有効です。
(3)『化学重要問題集』(数研出版)
基本の問題集を終わらせた後に使う、王道の問題集です。これは全ての問題集について癒えることですが、どの問題集でも紙面に限りがありますので、どうしてももれなく全範囲を網羅している問題集というものは存在しません。その観点から、テーマの漏れなどが多少あるものの現時点で医学部化学に向けて「基本問題以上の問題に満遍なく取り組める。」という部分においてはかなり期待する成果を得られる問題がそろっています。毎年少しずつ問題の入れ替えもあるため、最新の入試傾向の理解にも利用できます。 ただ解答が少し簡素である部分もあるので、フォローしてくれる指導者のもとで使うと効果はよりアップするので上手く利用しましょう。
テキストは相性があります。できれば書店で手にとって選びましょう。
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