中央大学杉並高等学校 入試対策
2023年度「中央大学杉並高等学校の英語」
攻略のための学習方法
短い時間で大量の英文を読まなくてはならないため、語彙力・速読力の向上が中心的な課題となる。前提として、基本的な知識問題については、設問を見た瞬間に答えが出るくらいの精度の高さも求められるだろう。
以下、中央大杉並の英語克服のための具体的な道筋をみていこう。
リスニング問題
放送問題としては標準的な問題とはいえ、全体との兼ね合いで取りこぼしの許されない問題になることから、普段から音声学習を取り入れる必要がある。
英検3級・準2級の教材を繰り返しやり直すことで、ほとんどの問題で正解を導くことが出来るようになるだろう。後述する音読学習もリスニング対策としては効果的である。
長文読解問題
標準的なレベルの問題ではあるが、短時間で読みきらなくてはならないため、かなりの速読力を身につける必要がある。
問われている問題の多くが内容把握であるため、いかに早く正確に、回答に必要な範囲での丁寧さをもって読めるかがポイントとなる。
速読能力を高めるための大きな方針としては、英文を前から句ごとに内容を取っていく読み方を身に付けることが必須だ。
このためには、大学受験の勉強法としてはスタンダードになりつつある音読学習を勉強の中に取り入れることが効果的といえる。声に出して読む場合、前から内容を取らざるを得ないからだ。
また、パラグラフごとに、一言で大意をまとめる訓練をすることで、読んでいる途中で話の流れを見失わずに無駄な2度読みを拝することができるようになる。
中大杉並と同レベルの過去問を用いて、速読のトレーニングを行うと良いだろう。
短文空所補充
基本的な文法知識・イディオムの精度を高めておけば、完答できる。
標準的な問題集・熟語帳をそれぞれ一冊完全にすれば足りるだろう。
文法に関してはむしろ、後述の長文読解のために、英文読解のツールとしての視点から捉える勉強を中心にしたい。
語句整序問題
中大杉並の語句整序は、並び替える語句の多さである。基本イディオム・構文をあてはめれば済むタイプの問題ではないことに注意が必要だ。
句・節事の意味のかたまりを作り、その後、英文の基本的な骨組みから組み上げていくというプロセスを身につける必要がある。
他動詞の目的語を取る性質や、節と節を結びつけるためには接続詞が必要だという、英語の原理・原則を大切にした勉強が必要である。
英文和訳
答えとなる英文自体はさほど難しい英文になるわけではないものの、与えられた和文の一部が英語に書き換えるにはやや難しい部分がある問題が問われることが多い。
したがって、与えられた和文に対して、どのような基本単語を用いて表現できるかを意識した勉強が必要だ。
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2023年度「中央大学杉並高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
リスニング問題、長文読解問題2題、知識系空所補充、語句整序、和文英訳の大問6つの構成である。リスニングにおよそ8~9分かかるため、長文2題のボリュームを考えると残りの40分で他の問題を解くには、かなりの知識の精度と速読能力が必要であるだろう。傾向は安定しているため、対策はしやすいといえる。
【大問1】リスニング問題
- 時間配分:
〈第一部〉短い対話を聞いて、それに続く対応文を選ぶ問題。
基本的な表現が用いられているため、落とさずに取っていきたい対話文最後の英文の頭をしっかり聞いておくと答えが絞れる問題が多い。
〈第二部〉200語から250語程度の英文を聞き、その内容についての英語による質問に対する答えとして適切なものを選ぶ問題。
英文は難しくないものの、ある程度の長さがあるので集中力を切らすことなく適切にメモを取りながら聴く必要がある。
【大問2】長文読解問題
- 時間配分:11分
全て内容把握を問う問題で選択肢の英文は全て英語となっているため、読まなくてはならない英文は多い。英文自体は、部分的に読みづらいところがあるものの、全体としては標準的といえる。もっとも、かけられる時間はそれほどないので、のちの情報検索をしやすいように、キーワードに線を引くなどして効率的な読み方をする必要があるだろう。A~Eまでがリード文つきの内容一致問題。これらについては、英文の話の流れと、設問の順序がほぼ同じであるため、本文を読みながら随時問題を解くという形が効率的であるといえる。
【大問3】長文読解問題
- 時間配分:15分
説明文の読み取り。昨年出題された45字以上55字以内の記述問題がなくなったが、そのかわり文章全体からの内容一致問題が、やや長めの7つの英文選択肢となったため、設問処理にかかる時間はそれほど変わらない。整序問題などは短時間で解き、本文の情報検索に当てる時間をどれだけ確保することが出来たかが大きなポイントとなる。大問2と同様、最後の文章全体からの内容一致問題を効率的に解くためには、英文を読んでいる段階で、情報検索のためのマーカーを自分なりにつける必要があるだろう。
【大問4】単文空所補充問題
- 時間配分:2分
基本的な文法・イディオムなどの知識を問うものが4題。受動態や文型など、基本的な知識が問われていることから、素早く解き終える必要がある。
【大問5】語句整序問題
- 時間配分:6分
8~10語の語句整序問題が4題。細かい知識が問われているわけではないが、並びかえなくてはいけない語数が多いため、意味のかたまりごとに並びを作っていくなどの処理手順を確立する必要があるだろう。
【大問6】和文英訳
- 時間配分:6分
和文と書くべき英文の構造が同じものとなっているため書きやすい和文英訳問題の部類に入るが、文法・語法の理解が正確でないと失点しやすい事項が例年含まれているため、理解面を重視した英作文学習が必須だ。骨組みとなる基本的な英文構造から順序立てて組み立て、出来るだけ減点を防ぐ必要があるだろう。
攻略のポイント
リスニングと長文読解で配点のほぼ8割ということを考えれば、この両者をいかに対策出来たかで合格は決まるといえる。特に長文読解についてはかなりの速読力を身につけておかなくてはならない。一朝一夕では対応できない問題であるため、早い時期から一定レベル以上の長文問題に取り組まなくてはならないだろう。語彙力を高めることも同時に進めなくてはならない。リスニングに関しても、直前期に取り組むだけでは効果が薄いことから、早めの対策を心がけることが必要だ。