中央大学杉並高等学校 入試対策
2019年度「中央大学杉並高等学校の数学」
攻略のための学習方法
全体的に標準的な良問が多く、極端にひねられた特徴的な問題は少ないので、比較的取り組みやすいテストと言えるだろう。
合格者平均は8割と非常に高いので、ミスなく確実に得点し満点を狙っていこう。
そのためのポイントを以下にまとめておく。
確実な計算力
各設問の配点が高いことを考えると、小さなミスは決して許されない。極端に難解な計算は要求されないので、焦らず丁寧に答えを導く習慣をつけておきたい。
自分で図解する習慣
早慶レベルではよくあることだが、すべての図形の問題に図がついているとは限らない。自分で問題を読んでそれを正確に図示し、それをもとに解答させる問題も出題される。
日頃から図形の問題も図ありきで問題集に書き込んで考えるのではなく、自分でノートに書き出して正答を導く練習をしておこう。
記述力
論理立てて式を作り、必要事項を限られたスペースに簡潔にまとめる記述力が必要。
数学的記述は一朝一夕にできるものではないので、証明問題に限らず、関数や方程式の問題でも証明を書くような感覚で説明と数式をバランスよく書く練習をしておこう。
万が一途中にミスがあったとしても、部分点として加味されることもあるので、1点でも多く得点できるよう、条件を整理して自分の考えを明確に書き出せるように練習しておくことが必須である。
方程式、関数、図形の問題は中3で学習することが中心に出題されるが、中1~2で学んだ内容はそれまでの基盤として当然必要になる。
よって、問題集でよく扱われている「典型問題」を幅広く扱い、今までの内容の復習と並行して解法の基本パターンを身につけておくことで、対応できる幅がかなり広がるだろう。
マイナーな問題にまで固執することはないので、難関高校向けの塾のテキストや問題集を、丁寧に自分で書き出して仕上げる練習をしておくことが大切である。
塾で取り扱いのある「新中学問題集」なら、「発展編」を主に演習するといいだろう。
良問揃いなので、過去問演習はぜひともやっていただきたい。
その際はただ答えを出すのではなく、きちんと記述式で答案を作成する練習もお忘れなく。記述は思った以上に時間がかかる。「やり方はわかったけど答案に書く時間がなかった」とならないように、時間配分の感覚を過去問演習を通して磨いておく必要があるだろう。
見やすい答案を作成し、「満点を目指す」くらいの気概で取り組んでいただきたい。
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2019年度「中央大学杉並高等学校の数学」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問が2題と非常に特徴的な試験である。
【大問1】の小問集合は標準~応用問題で構成されている。
【大問1】も【大問2】も難易度は変わらないのでどちらを先に仕上げてもよいだろう。
平面図形の計量が多く出題されているが、どれも基本事項を利用して素早く解いて完答を目指そう。
【大問1】独立小問集合
- 時間配分:大問1合計35分
問1<数の計算>
小数は分数にして、四則演算の規則通りに計算すること。<時間配分2分>
問2<因数分解>
-2でくくって、a-b=Xとおいて因数分解しよう。
<時間配分2分>
問3<連立方程式の応用>
歩く時間をx分、走る時間をy分として連立方程式を立てよう。
<時間配分3分>
問4<二次方程式の式の値>
二次方程式を素早く解いて、AとBを代入しよう。
<時間配分3分>
問5<図形-角度>
問題によって補助線を引くことに慣れよう。三角形の外角と内角の関係は必須である。
<時間配分3分>
問6<図形-面積>
三角形を台形にして余分な三角形の面積を引き算する。
<時間配分4分>
問7<図形-面積比>
折り返した図形の角度と線分が同じになることを利用する。平行線の中にできる三角形の相似を利用してそれぞれの線分の比により三角形の面積比を算出できる。
<時間配分4分>
問8<図形-長さ>
平行線の錯覚が等しいことで△DFCは二等辺三角形となる。また、△ABE≡△FDGよりCGとFGの長さを求めてFCの長さを三平方の定理で求める。
<時間配分4分>
問9<関数ー面積>
△APQが正三角形なのでOP=PA=PQとなり、△APQと△OPAは同じ面積になる。△OQAは直角三角形で1:2:√3の線分の比であるので直線OQの傾きが求まる。直線と放物線の交点の座標Pの座標を求めて△OPAの面積が求まる。
<時間配分5分>
問10<確率-さいころ>
直線ABと平行な直線上のy=-X+3とy=-X+7上の点Pをとる。さいころの目が1~6の整数なので(1,2)(2,1)(1,6)(2,5)(3,4)(4,3)(5,2)(6,1)の8通りである。よって8/36=2/9
<時間配分5分>
【大問2】平面図形-円と三角形
- 時間配分:大問2合計11分
問1<証明-相似>
半円の弧に対する円周角が90°であり、弧ACに対する円周角は等しいことを記述する。
<時間配分3分>
問2<長さ-三平方の定理>
△ABHと△AHCで三平方定理を用いてAHを2通りで表す。
<時間配分3分>
問3<長さ-相似>
問1と問2を利用してADの長さを求めて半径を求める。
<時間配分3分>
問4<角度>
△AHCが直角二等辺三角形になるので∠ACB=45°よって∠BCD=45°=∠BAD
<時間配分2分>
攻略のポイント
これといった難問はないが、平面図形の計量が多く出題されている。
中学1年~3年の図形分野の内容を標準~応用問題で幅広い範囲で取り組むことが必要となる。図形問題の計量は問題文の条件から見落とすことなく計量すること。
記述問題で相似の証明が出題されている。教科書や問題集の解答どおりに証明記述を真似ることが早道である。
【大問2】は比較的完答できる問題なので、【大問1】の詰まった問題よりも先に仕上げることが攻略のポイントである。