獨協埼玉高等学校 入試対策
2016年度「獨協埼玉高等学校の国語」
攻略のための学習方法
【長文読解】
本校の試験では古文・漢文の出題は見られないので、現代文の読解に力を注ぐことができる。
小説4000字・論説文2700字で計6700字ほどの素材文となっている(2016年度)。
文章自体の難易度はそれほど難しくはないので、読みやすいだろう。
総解答数が30問と少なめであることもあり、時間配分に失敗しなければ、足りなくなることはないと思われる。
選択式・並び替え・書き抜き・記述と問題形式は多彩である。とくに記述問題は30字前後のものや字数指定のないものもあり、類似問題でコツをつかんでおく必要がある
【記述問題】
抜き出し問題ではないものの、傍線近くに答えとなる内容・手がかりがある場合は多いので、まずは前後をよく探すのが鉄則である。
字数もひとつの目安で、指定された字数よりやや多いか少ないかくらいの部分が答えに使える場合が多い。
内容では、別の言葉で言い換えたり、短くまとめたりした箇所が重要である。
また、書き抜きではないので、設問に合うように語尾や語順を整えることも必要となる。
確実なのは訊かれたことにオウム返しに答えてしまうことである。
「何をどのようにされたのか」という質問なら、そのままの語順・言葉遣いで答えてしまって良い。
大事なのは訊かれている点「何」と「どのように」を忘れずに答えることである。
字数指定がない場合は、解答欄の大きさからだいたい何行くらい書けそうかを見て、1行20字くらいの見当で記述すればよい文量になるだろう。
【読解】
本校の長文は文章自体さほど難解なものではないし、テーマや論説対象も中学三年生にとってひどくかけ離れたものではないので、無理に難問で練習する必要はないだろう。
同程度の難易度の学校の入試問題なども利用しながら、読解問題の基本に沿って訓練すればよい。
すなわち、説明的文章であれば、段落の関係・要点と細部・要旨のまとめ、文学的文章であれば、場面の転換・登場人物の言動や表情・気持ちを暗示する表現など、読解のポイントになる点について丁寧に練習すること。
素材文の文字数に慣れ、時間内に一通り終えるスピードをつけること、などである。
前年度より字数が増えているので、今後もこの傾向が続くものとして、多めの文章量で慣れておいたほうが良いだろう。
【漢字の読み書き】
漢字は読みと書きの両方で出されている。
どちらにもなかなか難しい漢字が含まれており、配点も2割を占めて得点源として大きいので、中級~上級レベルの漢字まで身につけて、失点ゼロを目指したい。
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2016年度「獨協埼玉高等学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
小説文4000字・論説文2700字の計6700字の長文読解と漢字10問・言葉の知識数問という構成になっている。総解答数は30問。
素材文はさほど難解なものではなく問題数も少なめなので、読むスピードが遅くなければ時間は足りるものと思われる。
記述問題が数問出されるので、あまりに時間を取られ過ぎないよう、同種の問題を多くこなして慣れておくこと。
【大問1】小説の読解
- 時間配分:25分
電車内での出来事をきっかけに浮かび上がった、子供時代の辛い記憶。
とくに子供だった主人公から見た父親の様子に注目しながら読む。
[問二] 文の整序問題。指示語が何を指しているかは順序を考える大きな手がかりとなる。
問四 それまで何も言わずに我慢していた父親に口を開かせたきっかけが、この場面の直前にあったはずである。
[問五] 設問にわざわざ傍線をつけてくれて親切である。問題文を正確に読むことは試験の基本である。
[問六] 乱暴な男たちの無礼で身勝手な行動で、楽しかったはずの時間を台無しにされた主人公と父親。
非は相手にあるのに、何も言え無なかった父親のこの場面での激した行動。
踏み潰されたタバコの空き箱の比喩するところは何か。
「何を」「どのように」の部分を必ず答えに入れる。
[問七] 選択肢はそれぞれ意味が大きく異なるので迷う余地はない。問題はそれぞれの四字熟語の意味がわかっているかどうかである。
[問八] 傍線部が「対(つい)」の表現になっていることから、求める答えの部分も同様の構造になっていることが予想される。
【大問2】論説文の読解
- 時間配分:22分
血液型占いを信じる人の「思い込み」のプロセスと、そこから「予言の自己実現」が生じる危険性を論じている。
[問二] 理由を述べた部分の書き抜きなので、「~から」や「~ので」が目印になるのは当然である。
[問三] 指示語の鉄則、直前をまずは探す。
[問四] 理由を訊かれているが、ここは書き抜きではないので、適した箇所を見つけてまとめ、自分で「~から」をつける。
字数指定が無いが、解答欄の大きさから2行程度かけそうなので、30~40字くらいでまとめられると計算する。
[問七]・[問八] この2問はまとめて考えたい。
文中では「予言の自己実現性」が血液型占いを信じる人に当てはまる実例を紹介しているわけである。
[問九] ここも親切に傍線で目立たせてくれている。
「当てはまる」を選ぶのか「当てはまらない」を選ぶのか、慌てて勘違いしないように常に注意する。
【大問3】漢字の読み書き
- 時間配分:3分
ことばの知識と合わせて、難しい問題が含まれる場合も見られるので、言語事項なども手を抜かず覚える。
攻略ポイント
類似問題を多くこなしてコツをつかむこと・理想としては普段から読書に親しんで長い文章を読みなれておくこと…。
長文読解の基本的な対策をしっかり実践して欲しい。
読解問題に対しては読書に勝る練習はないと思っていただきたい。
記述問題については30~50字くらいの様々な条件の記述問題を解いて、文字数とまとめ方の感覚をつかんでおくこと。
さらに本校の場合、漢字や言葉の意味などの知識問題がやや難しく、配点も非常に高い場合があるので、読解の訓練ばかりでなく知識問題の対策にも時間を割いておかれたい。