江戸川学園取手高等学校 入試対策
2014年度「江戸川学園取手高等学校の英語」
攻略のための学習方法
出題されている文法事項で重要と思われる事項について、何点か確認したい。
第一に分詞である。分詞は『現在分詞』と『過去分詞』がある。それぞれの用法の中で、しっかり押さえておいて欲しいのが『現在分詞の形容詞的用法』ならびに『過去分詞の形容詞的用法』である。どちらも純粋な『形容詞』ではないが、あたかも文章中で『形容詞』のような働きをするので、『形容詞的』用法と呼ばれる。
それでは、『形容詞』の働きとは何か。端的に言えば、名詞を修飾するということである。したがって、「~ing(現在分詞)」も「過去分詞」も修飾したい「名詞」の前(通常の形容詞の位置)に置かれ、意味は「~している(現在分詞)」、「~された(過去分詞)」となる。
ただし、基本的にどちらも動詞としての機能も持っているので「前置詞句(前置詞+名詞)」や「目的語」を伴う場合もある。そうした場合に、修飾したい名詞の前に「現在分詞」や「過去分詞」を置くと間があき、どの名詞を修飾するのかが分かりづらくなってしまうので、後ろに「分詞」を置く(後置)という方法がとられる。これは、高校英語や大学入試では必須事項である。しっかり今の段階で理解をしておこう。
第二に不定詞である。不定詞は長文読解において極めて重要な文法事項であり、大学入試を見据えた場合にも必ず出題される最重要事項であるので、この高校受験を機会にしっかり学習して欲しい。以下に不定詞の用法を述べるが、分けても重要なのが「副詞用法」であることを念頭に置きながら読んで欲しい。
①「名詞用法」である。名詞的な使い方をする用法である。つまり主語又は目的語になったりする。主語になる例としては「To play tennis is fun.」のような文であり、「テニスをすることは~」となる。目的語になる例としては「The heavy rain made it impossible for me to go out.」である。しかも、この例は「形式目的語」を用いる場合である。
②「形容詞用法」。文字通り、形容詞のような働きをする不定詞である。形容詞の本来的な用法は、名詞を修飾することである。例えば、「I have a lot of work to do.」となる。不定詞(形容詞的用法)は、修飾する名詞の直後に置き「~ための」と訳す。
③「副詞用法」である。これが一番厄介であろう。なぜなら、この用法の中にさらに主要な働きだけでも「4つ」あるからである。
(ⅰ)目的。例文は「You should go to a store to buy a book.」であり、「本を買うために~」となる。
(ⅱ)原因。「I am glad to see you.」の英文で「お会いできて嬉しい」となる。つまり、嬉しい(感情)原因が「あなたと会えた」ことである。
(ⅲ)結果。「His father lived to be ninety.」である。直訳すれば「生きて(結果的に)90歳になった」となり、意味的には「90歳まで生きた」となる。
(ⅳ)判断基準である。例えば「You are kind enough to do such a thing.」。つまり「親切である」という判断基準が「そんなことをする」ということである。
以上、概観的に重要文法事項を述べてみましたが、単に高校受験だけではなく将来的な大学受験を見据えた英語の学習であることを忘れないで欲しい。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
2014年度「江戸川学園取手高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
長文読解は2題である。
どちらも、話の流れをしっかりつかむこと。特に大問5は物語文であり、登場人物の発言内容や心情部分をしっかり読み取ることが必要である。
解答時間は以下の通り。
大問1【適語選択】は5分。大問2【単語定義】は5分。大問3【文法正誤】は5分。大問4【長文読解】は10分。大問5【長文読解】は20分。大問6【字数指定英作】は10分。基本的・標準的な問題が大半なので、75~80%は得点したい。
【大問1】適語選択
- 時間配分:5分
適語を選択させる問題。解答は5分で終わらせたい。
全問、基本的文法事項なの で知識をしっかり定着させることが大事である。気になる点を何点か指摘する。(1)は現在分詞の形容詞的用法である。目的語を伴っているので修飾したい名 詞の後ろに現在分詞を置く(後置)用法である。重要な文法事項であるので【攻略のための学習方法】で詳述する。
(5)enjoyは目的語に~ing(動名詞)を取る。動詞(stopなど)によっては、to不定詞と動名詞の両方を取る場合がある。それぞれで意味が異なってくるのでしっかり確認をすること。
(6)は関係代名詞(主格)である。関係代名詞や関係副詞をしっかり確認すること。
【大問2】単語定義
- 時間配分:5分
適切な英単語を書かせる問題。解答時間は5分。
設問の各英文をじっくり読み、何について書かれているのかを把握すること。その上で、書き出しのスペルが指定されているので想像力を駆使して適切な単語をあてはめる。
例えば、(4)は「徒歩で出向き食べ物を外へ持っていき食べる」ということなので「ピクニック」となるだろう。
【大問3】文法正誤
- 時間配分:5分
文法正誤問題。解答時間は5分。
②は「two bags」の場合それぞれは「one」と「the other(anotherではない)」。
⑨「look forward to」の「to」は前置詞(前置詞の後には名詞が続く)であるので、「meet」ではなく「meeting」となる。
⑩は現在完了形の「継続」である。「three hours」なので期間の「始点」を表す「since」ではなく「for」である。
【大問4】長文読解(説明文)
- 時間配分:10分
長文読解(説明文)である。解答時間は10分。長さを測る単位についての文章である。
問1は「腕」の長さを問う問題である。当然「肩」から「tで始まる指=親指」までのことであるので、「shoulder」から「thumb」まで。
問2は適切語選択問題。内容の正確な把握力が問われる。(2−A)は「それぞれの長さの基準を覚えなければならない」ので「難しい」となるであろう。(2−B)は「メートル法の方が10進法を用いる」ので「簡単」である(比較級)。
問3は内容把握問題。長さの単位の換算を正確にできるかどうかがポイント。
【大問5】長文読解(小説)
- 時間配分:20分
長文読解(小説)である。解答時間は20分。
話の流れを正確に捉えなければならない。登場人物の心情(内面の心理状態)もしっかり読み取りたい。そのためには、交わされる会話内容が重要である。
問1は適切文の選択問題。本文を正確に読めるかどうか。例えば、(1)は「夫が戸惑った表情を見せている」ので『どうしたの?』という文章が入るであろう。(4)は「身に覚えのない『予約』をどうするか」と問われているので『どうすれば良いのか?』という趣旨の文章を選択する。
問2は指示語選択問題。丁寧に本文を読み込めば、(A)~(D)が誰を指すのかは明瞭であろう。例えば、(A)は「困った様子で秘書に笑いかけた」のは『看護師』である。問3は内容正誤問題。正確な読解力が求められる。
【大問6】字数指定英作
- 時間配分:10分
字数指定の和文英訳問題である。解答時間は10分。基本イディオムや文法事項の正確な理解を問う問題である。
例えば、⑤は「人に~してくれるように頼んだ」というのは『ask+人+to~』となる。
字数指定に手間取る受験生も多いと思うが、落ち着いて文法知識を総動員すること。冠詞(a、an)にも気を付けること(指定字数に影響が大であるので)。
攻略ポイント
全体的には難問はない。標準的問題である。知識問題としての文法事項やイディオムは正確に覚えておかなければならない。さらに、正確な単語力も必要である。スペルミスは命取りである。
合否の分かれ目は、基本的事項(単語力、イディオム力、文法力)の確実な定着度の程度によるだろう。したがって、標準タイプの問題を何度も何度も繰り返し演習することが重要である。基本が大事である。
長文読解力もしっかり身に付けるように。英文の流れを正確に捉えるとこの出来る『力』を付けることである。そのためには、毎日、短時間で構わないので英文を読むことである。ジャンルは問わないが、小説と説明文を交互に日々読み込むことを勧める。