江戸川学園取手高等学校 入試対策
2017年度「江戸川学園取手高等学校の英語」
攻略のための学習方法
合格のために必要な文法事項で重要と思われる事項について、何点か確認したい。
第一に分詞である。分詞は『現在分詞』と『過去分詞』がある。それぞれの用法の中で、しっかり押さえておいて欲しいのが『現在分詞の形容詞的用法』ならびに『過去分詞の形容詞的用法』である。どちらも純粋な『形容詞』ではないが、あたかも文章中で『形容詞』のような働きをするので、『形容詞的』用法と呼ばれる。それでは、『形容詞』の働きとは何か。端的に言えば、名詞を修飾するということである。
したがって、「~ing(現在分詞)」も「過去分詞」も修飾したい「名詞」の前(通常の形容詞の位置)に置かれ、意味は「~している(現在分詞)」、「~された(過去分詞)」となる。ただし、基本的にどちらも動詞としての機能も持っているので「前置詞句(前置詞+名詞)」や「目的語」を伴う場合もある。
そうした場合に、修飾したい名詞の前に「現在分詞」や「過去分詞」を置くと間があき、どの名詞を修飾するのかが分かりづらくなってしまうので、後ろに「分詞」を置く(後置)という方法がとられる。これは、高校英語や大学入試では必須事項である。しっかり今の段階で理解をしておこう。
第二に不定詞である。不定詞は長文読解において極めて重要な文法事項であり、大学入試を見据えた場合にも必ず出題される最重要事項であるので、この高校受験を機会にしっかり学習して欲しい。以下に不定詞の用法を述べるが、分けても重要なのが「副詞用法」であることを念頭に置きながら読んで欲しい。
①「名詞用法」である。名詞的な使い方をする用法である。つまり主語又は目的語になったりする。主語になる例としては「To play tennis is fun.」のような文であり、「テニスをすることは~」となる。目的語になる例としては「The heavy rain made it impossible for me to go out.」である。しかも、この例は「形式目的語」を用いる場合である。
②「形容詞用法」。文字通り、形容詞のような働きをする不定詞である。形容詞の本来的な用法は、名詞を修飾することである。例えば、「I have a lot of work to do.」となる。不定詞(形容詞的用法)は、修飾する名詞の直後に置き「~ための」と訳す。
③「副詞用法」である。これが一番厄介であろう。なぜなら、この用法の中にさらに主要な働きだけでも「4つ」あるからである。
(ⅰ)目的。例文は「You should go to a store to buy a book.」であり、「本を買うために~」となる。
(ⅱ)原因。「I am glad to see you.」の英文で「お会いできて嬉しい」となる。つまり、嬉しい(感情)原因が「あなたと会えた」ことである。
(ⅲ)結果。「His father lived to be ninety.」である。直訳すれば「生きて(結果的に)90歳になった」となり、意味的には「90歳まで生きた」となる。
(ⅳ)判断基準である。例えば「You are kind enough to do such a thing.」。つまり「親切である」という判断基準が「そんなことをする」ということである。
以上、概観的に重要文法事項を述べてみましたが、単に高校受験だけではなく将来的な大学受験を見据えた英語の学習であることを忘れないで欲しい。
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2017年度「江戸川学園取手高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1は、適語選択・語形変化問題<8分>。
基本的な文法知識・熟語の知識があれば、満点も可能である。
大問2は、単語定義問題<6分>。
問われている英単語は、極めて基本的なものである。
大問3は、正誤問題<8分>。
中学校で学習する英文法の知識で完答は可能である。
大問4は、説明文の長文読解問題<6分>。
本文で書かれた英文に該当する英単語(頭文字指定)を答える問題。
大問5は、長文読解総合問題<18分>。
本文を読みながら設問に答えること。
大問6は、和文英訳問題<5分>。
大問7は、条件付自由英作問題<9分>。
大問6・7は、字数指定の自由英作問題である。手際よく解答したい。
【大問1】適合選択問題
- 時間配分:5分
どの設問も標準的問題である。
(1)whenは過去のある一点を指すので現在完了の英文にはならない。
(2)「死にかかっている」という文章にしたい。
(3)whenとの関係性において正解を考える。
(4)受動態の文章を考えること。
(5)so that ~ can…を思い出そう。
(6)it is ~ for … to ― 構文である。
(7)「~を楽しみに待つ」という基本イディオムである。
(8)動詞は受動態の形で考える。
(9)前置詞+関係代名詞になる場合の関係代名詞を考える。
(10)代名詞の用法である。itかoneのいずれかを選択する。
【大問2】英単語の定義
- 時間配分:7分
(1)遠く離れている人と話すことができるシステムのこと―電話。
(2)地球の表面を激しく揺さぶるもの―地震。
(3)地球の表面を覆う大量の塩水―海。
(4)政府と法律を持っている一定の土地―国家。
(5)道、鉄道や川の上に築かれた人や車が往来できる建造物―橋。
【大問3】正誤問題
- 時間配分:5分
基本的文法事項をしっかり押さえていれば完答も可能である。
(1)as~asの使い方に注意。
(2)主語が単数か複数かを考える。
(4)the number of ~は単数扱いになる。
(5)「~まで」を表すby(期限)とtill(継続)の違いを明確にしておこう。その他も内容的には、基本的文法事項で正解可能である。
【大問4】説明文の長文読解問題
- 時間配分:9分
目で追うスピードで本文を速読し文脈を把握する。
(1)壁色を塗り替えて何を測るテストであったのかを考える。
(2)文脈を考えて指定された頭文字で始まる適切な英単語を答える。
【大問5】長文読解総合問題
- 時間配分:25分
標準的な長文読解問題である。日本人のものの考え方に関する英文である。
(問1)下線部①の直前の英文にヒントがある。
(問2)下線部の直前にあるthe case(事実)という単語に注目しよう。
(問3)内容を文脈に沿って考えれば正解は選択できるであろう。
(問7)implicationは「含意」という意味がある。
(問10)本文が日本人のものの考え方について述べた文章であることを踏まえて考えること。
【大問6】完全自由英作文問題
- 時間配分:9分
(1)「call A B(AをBと呼ぶ)」を使用するが、Bの部分が疑問詞whatに変えて英文を考える。
(2)could で始める指定があるので、Could you ~ ? という表現にすることを考える。
【大問7】条件付英作文問題
- 時間配分:
(1)2011年のグラフからスマートフォンと携帯電話のAnnual Sales(年間売り上げ)の割合がどのくらいを読み取ること。
(2)2011年と2016年のグラフを比較すると、スマートフォンの売り上げが2倍以上に増加したことが分かる。その事実から『スマートフォンがより社会に普及した(become more popular in our society)』という英文を基本に考えをまとめること。
攻略ポイント
全体的にどれも標準問題であるので、基本的な文法事項をしっかり習得することが最優先であろう。英単語もそれほど難解なものは出題されていないので、標準英単語集に掲載されている英単語をしっかりもれなく暗記することである。
動詞の使い方、つまり目的語を取るのか取らないのか、知覚動詞+目的語の後に動詞の原形がくるのか~ingなのか、又は過去分詞形がくるのかなどに十分慣れておくように。
また、文法事項としては、現在完了形の用法(完了・継続・経験)や関係代名詞、間接疑問文、比較構文、分詞(過去分詞及び現在分詞)の形容詞的用法、不定詞などは文法書と問題集(標準的レベル)を繰り返し使って演習すること。
また、配点が高い長文読解であるが、500~600単語の長文総合問題を2日に1題というペースで継続して学習して欲しい。また、将来的な大学入試を見すえた「英作文」にも事前の準備を怠りなく行うこと。