江戸川学園取手高等学校 入試対策
2020年度「江戸川学園取手高等学校の英語」
攻略のための学習方法
合格のために必要な文法事項で重要と思われる事項について、何点か確認したい。第一に分詞である。分詞は『現在分詞』と『過去分詞』がある。それぞれの用法の中で、しっかり押さえておいて欲しいのが『現在分詞の形容詞的用法』ならびに『過去分詞の形容詞的用法』である。どちらも純粋な『形容詞』ではないが、あたかも文章中で『形容詞』のような働きをするので、『形容詞的』用法と呼ばれる。それでは、『形容詞』の働きとは何か。端的に言えば、名詞を修飾するということである。したがって、「~ing(現在分詞)」も「過去分詞」も修飾したい「名詞」の前(通常の形容詞の位置)に置かれ、意味は「~している(現在分詞)」、「~された(過去分詞)」となる。ただし、基本的にどちらも動詞としての機能も持っているので「前置詞句(前置詞+名詞)」や「目的語」を伴う場合もある。そうした場合に、修飾したい名詞の前に「現在分詞」や「過去分詞」を置くと間があき、どの名詞を修飾するのかが分かりづらくなってしまうので、後ろに「分詞」を置く(後置)という方法がとられる。これは、高校英語や大学入試では必須事項である。しっかり今の段階で理解をしておこう。第二にto不定詞である。to不定詞は長文読解において極めて重要な文法事項であり、大学入試を見据えた場合にも必ず出題される最重要事項であるので、この高校受験を機会にしっかり学習して欲しい。以下にto不定詞の用法を述べるが、分けても重要なのが「副詞用法」であることを念頭に置きながら読んで欲しい。①「名詞用法」である。名詞的な使い方をする用法である。つまり主語又は目的語になったりする。主語になる例としては「To play tennis is fun.」のような文であり、「テニスをすることは~」となる。目的語になる例としては「The heavy rain made it impossible for me to go out.」である。しかも、この例は「形式目的語」を用いる場合である。②「形容詞用法」。文字通り、形容詞のような働きをするto不定詞である。形容詞の本来的な用法は、名詞を修飾することである。例えば、「I have a lot of work to do.」となる。to不定詞(形容詞的用法)は、修飾する名詞の直後に置き「~ための」と訳す。③「副詞用法」である。これが一番厄介であろう。なぜなら、この用法の中にさらに主要な働きだけでも「4つ」あるからである。(ⅰ)目的。例文は「You should go to a store to buy a book.」であり、「本を買うために~」となる。(ⅱ)原因。「I am glad to see you.」の英文で「お会いできて嬉しい」となる。つまり、嬉しい(感情)原因が「あなたと会えた」ことである。(ⅲ)結果。「His father lived to be ninety.」である。直訳すれば「生きて(結果的に)90歳になった」となり、意味的には「90歳まで生きた」となる。(ⅳ)判断基準である。例えば「You are kind enough to do such a thing.」。つまり「親切である」という判断基準が「そんなことをする」ということである。以上、概観的に重要文法事項を述べてみましたが、単に高校受験だけではなく将来的な大学受験を見据えた英語の学習であることを忘れないで欲しい。
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2020年度「江戸川学園取手高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1は、適語選択問題<6分>。基本的な文法知識・イディオムの知識を問う問題。
大問2は、英文正誤問題<3分>。基本的文法事項と構文の知識を問う問題。
大問3は、単語定義問題<3分>。英語で書かれた文章から、該当する英単語を解答する問題。
大問4は、総合読解問題<13分>。英文和訳、要旨把握といった総合問題。
大問5は、長文読解総合問題<23分>。標準的な総合問題。
大問6は、条件付英作問題<12分>。与えられたイラストを見て内容を英語表現する問題。
【大問1】適合選択問題
- 時間配分:6分
基本的な文法事項とイディオムを習得していれば完答は可能である。
(1)比較級を強調する場合に使用する語彙を選択する。more を強調する場合は、manyを使用する。
(2)if節が条件等を表わす副詞節の場合は時制を現在形にするが、本問はknowの目的語となる名詞節であり、内容的に未来を表わしているので未来形で表現する。
(3)本問のifは前問とは異なり、条件(明日雨ならば…)を表わす副詞節なので、内容が未来を表わしていても時制は現在形を用いる。
(4)「川で釣りをする」のであるから、場所を表わす前置詞を選択する。
(5)‘for 30 years’とあるので現在完了形(継続)の形にする。なお、選択肢中に‘am knowing’とあるが、状態(知っている:know)を表わす動詞は進行形の形にはできないので覚えておこう。
(6)内容から判断して、「がっかりさせられた」となるので受動態の意味を表わす過去分詞を選択する。
(7)目的語をme と the way の2つ取っているので、このような形を取ることができるのはtellのみである。
(8)toto不定詞の形容詞的用法を用いて表現する。
(9)enjoyは目的語として、動名詞を取るのでskiingを選択する。
(10)先行詞が人で所有格であるwhoseを選択する。
【大問2】英文正誤問題
- 時間配分:3分
(1)設問の意味としては、「忘れずに~してくれ」となるのであるから、toto不定詞を用いること。また、toto不定詞は未来のことを表現するので、「これから将来において、~することを忘れないように」という意味である。
(2)had better の否定形は、had better notである。
(3)adviceは不可算名詞であるので、many advicesは間違っている。
【大問3】単語定義問題
- 時間配分:3分
(1)「12月は1年の中で12番目の月である」としたい。
(2)「女子が結婚した相手」のこと、つまり「夫」である。
(3)「頭の内側にあって思考などをコントロールする臓器」のこと、つまり「脳」である。
(4)「厚い灰色の皮膚と大きな耳と長い鼻をもった動物」は「ゾウ」である。
(5)「明後日が木曜になる」のは「火曜日」である。
【大問4】総合問題
- 時間配分:13分
問1は、英文和訳問題<2分>。「1つの石で2羽の鳥を殺す」ことを日本語の四字熟語で表現すると「一石二鳥」。
問2は、英文和訳問題<2分>。「人によって、様々な考え方を持っている」という意味を四字熟語で表現すると「十人十色」。
問3は、2人の会話文を読んで、50~70字で設問に答える問題<4分>。
問4は、長文(物語)を読んで、60~80字で設問に答える問題<5分>。
【大問5】長文読解(説明文)総合問題
- 時間配分:23分
標準的な長文なので、目で追うスピードで英文を読み込んで欲しい。
問1は、適語選択問題<2分>。言葉を使用したコミュニケーションもあるが、使用しないコミュニケーションもある。
問2は、適語選択問題<2分>。shakeするのは、我々のheadsである。
問3は、適語選択問題<2分>。(3a)はone=「あるもの」に対して、「別のもの」としたいのでanotherであり、(3b)はsome=「いくつかのもの」に対して、「複数の別のもの」とするのでothersとする。
問4は、適語補充問題<3分>。(4a)は親指と人さし指で作る輪は何を意味しているのか。また、左右の人さし指を「バツ」の形にするとそれは「拒否」を表わす。
問5は、適語選択問題<2分>。具体的な事例をこの後の箇所で述べているので、「例えば」を意味する選択肢を選ぶこと。
問6は、間違い訂正適語問題<3分>。少々長めの英文ではあるが、文法事項(関係代名詞)と文脈の流れから内容が一致しない個所を選ぶ。
問7は、適語選択問題<2分>。目的を表わすso that ~ canを使う。
問8は、整序問題<4分>。語群から、plays a part 「役割を演じる、役割を果たす」をつなげる。冠詞(不定冠詞)がanなのでimportantを選んで「重要な役割を演じる」とする。次に、playsの主語をどれにするかを決定する。
問9は、内容正誤問題<3分>。本文を熟読し内容をしっかり把握して、選択肢の内容との正誤を正しく判断する。
【大問6】条件付英作問題
- 時間配分:12分
イラストを見て、内容を英文で表現する問題である。
(1)「ここでは写真撮影は禁止です」という内容。
(2)「歩きながらのスマホ使用は禁止です」という内容。
(3)「車内では飲食は禁止です」という内容。
(4)「夜間は静かにしてください」という内容。
(5)「ここに自転車をとめてもよいです」という内容。
攻略のポイント
全体的にどれも標準問題。基本的な文法事項をしっかり習得すること。英単語もそれほど難解なものは出題されていないので、英検準2級程度の単語力があれば十分である。動詞の使い方、つまり目的語を取るのか取らないのか、知覚動詞+目的語の後に動詞の原形がくるのか~ingなのか、又は過去分詞形がくるのかなどに十分慣れておくように。また、文法事項としては、現在完了形の用法(完了・継続・経験)や関係代名詞、間接疑問文、比較構文、分詞(過去分詞及び現在分詞)の形容詞的用法、toto不定詞などは繰り返し演習すること。また、配点が高い長文読解であるが、標準的な500~600単語の長文総合問題を3日に1題というペースで継続して学習して欲しい。