江戸川学園取手高等学校 入試対策
2022年度「江戸川学園取手高等学校の英語」
攻略のための学習方法
合格のために必要な文法事項で、重要と思われる事項について何点か確認したい。
第一に分詞である。
分詞は『現在分詞』と『過去分詞』がある。それぞれの用法の中で、しっかり押さえておいて欲しいのが『現在分詞の形容詞的用法』ならびに『過去分詞の形容詞的用法』である。どちらも純粋な『形容詞』ではないが、あたかも文章中で『形容詞』のような働きをするので、『形容詞的』用法と呼ばれる。それでは、『形容詞』の働きとは何か。端的に言えば、名詞を修飾するということである。したがって、「~ing(現在分詞)」も「過去分詞」も修飾したい「名詞」の前(通常の形容詞の位置)に置かれ、意味は「~している(現在分詞)」、「~された(過去分詞)」となる。ただし、基本的にどちらも動詞としての機能も持っているので「前置詞句(前置詞+名詞)」や「目的語」を伴う場合もある。そうした場合に、修飾したい名詞の前に「現在分詞」や「過去分詞」を置くと間が空き、どの名詞を修飾するのかが分かりづらくなってしまうので、後ろに「分詞」を置く(後置)という方法がとられる。これは、高校英語や大学入試では必須事項である。しっかり今の段階で理解をしておこう。
第二にto不定詞である。
to不定詞は長文読解において極めて重要な文法事項であり、大学入試を見据えた場合にも必ず出題される最重要事項であるので、この高校受験を機会にしっかり学習して欲しい。以下にto不定詞の用法を述べるが、分けても重要なのが「副詞用法」であることを念頭に置きながら読んで欲しい。①「名詞用法」である。名詞的な使い方をする用法である。つまり主語又は目的語になったりする。主語になる例としては「To play tennis is fun.」のような文であり、「テニスをすることは~」となる。目的語になる例としては「The heavy rain made it impossible for me to go out.」である。しかも、この例は「形式目的語」を用いる場合である。②「形容詞用法」。文字通り、形容詞のような働きをするto不定詞である。形容詞の本来的な用法は名詞を修飾することである。例えば、「I have a lot of work to do.」となる。to不定詞(形容詞的用法)は、修飾する名詞の直後に置き「~ための」と訳す。③「副詞用法」である。これが一番厄介であろう。なぜなら、この用法の中にさらに主要な働きだけでも「4つ」あるからである。(ⅰ)目的。例文は「You should go to a store to buy a book.」であり、「本を買うために~」となる。(ⅱ)原因。「I am glad to see you.」の英文で「お会いできて嬉しい」となる。つまり、嬉しい(感情)原因が「あなたと会えた」ことである。(ⅲ)結果。「His father lived to be ninety.」である。直訳すれば「生きて(結果的に)90歳になった」となり、意味的には「90歳まで生きた」となる。(ⅳ)判断基準。例えば「You are kind enough to do such a thing.」。つまり「親切である」という判断基準が「そんなことをする」ということである。
以上、概観的に重要文法事項を述べてみましたが、単に高校受験だけではなく将来的な大学受験を見据えた英語の学習であることを忘れないで欲しい。
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2022年度「江戸川学園取手高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
【大問1・2】は、リスニング問題<20分>。
【大問3】は、適語選択問題<6分>。基本的文法事項、動詞の活用法などの知識を確実に覚えておくこと。
【大問4】は、整序問題<8分>。基本イディオムと構文をしっかり確実に覚えておくこと。
【大問5】は、長文読解総合問題<5分>。伝記に関する長文読解。適語補充問題である。
【大問6】は、長文読解総合問題<15分>。物語に関する長文読解問題。
【大問7】は、完全自由英作問題<6分>。イディオムや構文をしっかり理解して当てはめること。
【大問3】適語選択問題
- 時間配分:6分
基本的な文法事項とイディオムを習得していれば完答も可能である。
(1)so ~ that + 主語 + cannot …は「とても~なので(主語は)…できない」という構文である。
(2)lie-lay-lainとlay-laid-laidの違いを正確に覚えておくこと。
(3)( )の後はsadなので、looks sadで悲しそうに見える、となる。
(4)earsを比較の対象としているので、複数になるためthoseとなる。
(5)受験生の多くはfor ten yearsとあるので「完了形」を使うと思い込んだであろう。しかし、本問はwhen I was a boyとあるので、過去を表している。
(6)that manは「あの男」という意味であり、thatは接続詞でも関係代名詞でもないことに注意しよう。
(7)方向につける前置詞はinである。
(8)be used to ~は「~に慣れている」であるが、toは前置詞であるので「~」には名詞(動名詞 ~ing)にする。
(9)ask+人+to ~は「人に~することを頼む」という意味である。
(10)未来を表す副詞節の中は、たとえ内容が未来を表していても時制は未来形ではなく現在形を使用する。これは頻出文法事項であるのでしっかり覚えておこう。
【大問4】整序問題
- 時間配分:8分
(1)one of the + 最上級 + 複数名詞は「最も~な一人」という意味である。
(2)hear from ~は「~便りがあった」である。全体的に完了形の疑問文を作る。
(3)「~へ行ってきたところだ」は完了形を使う。
(4)「訪れる場所が多い」はto 不定詞(形容詞的用法)を用いて表す。
(5)「何があなたにそんなことをさせたのか」という形に読み替えることが大事である。
【大問5】長文読解(適語補充)問題
- 時間配分:5分
(1)take care of ~は「~の面倒を見る」というイディオムである。
(2)2つのうちどちらも「女性(複数形)」を入れる。
(3)leave for ~は「~へ出発する」という意味である。
(4)keep + 目的語 + 形容詞で「(目的語)を~のままにしておく」となる。
(5)文脈的に「学生がいるとは思っていなかった」としたい。主語は複数形である。
【大問6】長文読解総合問題(物語)
- 時間配分:15分
問1は、適語選択問題<2分>。
王の命令に対する返事であり、その命令を職人が引き受けたことが直後の文で分かるので、Certainlyが適切である。
問2は、適語句選択問題<2分>。空欄の前後を見ると「逆接」の関係が成立している。
問3は、補語補充問題<4分>。
3aは、「金はまったく失われていなかった」のである。
3bは、「自分の王冠をどう思うか」という文である。
3cは、「自分のはかりで王冠の重さを量った」のである。
3dは、浴槽からあふれた水の量がその人間の「体」の体積になる。
問4は、適語補充問題<2分>。金は銀よりも重いのでありから、体積は金の方が「より小さい」のである。
問5は、適語選択問題<2分>。(5a)は、王冠に金以外のものが混ざっていたのである。(5b)は、アルキメデスの原理の発見の方が王冠よりもはるかに「重要」なのである。
問6は、内容真偽問題<3分>。内容が一致している選択肢は以下の通りである。
(1)アルキメデスが王冠を見る前、ヒエロは王冠に満足していた。
(2)王冠は金の塊と同じ重さだった。
(3)不適切。
(4)アルキメデスは金細工職人がヒエロをだましたことを証明した。
【大問7】完全自由作文問題
- 時間配分:6分
(1)「同じくらいの本」はas many books asという表現になる。
(2)「深さはどのくらいと思うか」はHow deep do you think ~となる。
(3)「~どうかわからない」はI don’t know if ~ である。
(4)for が指定されているので、10年間「死んだ状態である」と考えて完了形で表現する。
(5)「~するべきだった」はshould have + 過去分詞である。
攻略のポイント
全体的にどれも標準問題。基本的な文法事項をしっかり習得すること。英単語もそれほど難解なものは出題されていないので、英検準2級程度の単語力があれば十分である。動詞の使い方、つまり目的語を取るのか取らないのか、知覚動詞+目的語の後に動詞の原形がくるのか~ingなのか、又は過去分詞形がくるのかなどに十分慣れておくように。また、文法事項としては、現在完了形の用法(完了・継続・経験)や関係代名詞、間接疑問文、比較構文、分詞(過去分詞及び現在分詞)の形容詞的用法、to不定詞などは繰り返し演習すること。また、配点が高い長文読解であるが、標準的な500~600単語の長文総合問題を3日に1題というペースで継続して学習して欲しい。また、ことわざの英語表現が問われているが、英語のことわざを知っていなくとも、選択肢の英語ことわざの部分的な理解で完答も可能であろう。