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江戸川学園取手高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「江戸川学園取手高等学校の数学」
攻略のための学習方法

普段の学習として心掛けてほしいのは「数量編」と「図形編」を万遍なく学習するということである。演習する問題のレベルとしては、標準問題以上であること。その際に、是非実行して欲しいことは「解答時間を決める」ということである。入試も本番では当然ながら解答時間は決まっている。したがって、普段の学習から解答時間を計る習慣をつけるべきである。
問題の難易度にもよるが、江戸川学園取手高校の本年度の入試問題における大問1や大問2などのレベルであれば、10分を目標に集中して解答すること。大事なことは、決して途中で諦めないことである。最後まで、自分の頭で考え自分の答えを出すことである。不正解であった場合に、正解と自分の解答を見比べて、どこが正解と違うのか自分で発見する、そして再度正解へ向け作業を開始する。この作業をどの位繰り返し確実に行えたかが、本当の意味での「数学力」を培うことになるのである。

そして、全ての分野について苦手意識をなくすことである。
特に、図形編については何が出題されてもしっかり考え、正解に辿りつくことができるようにして欲しい。
ポイントは、定理や原理などについて、根本的な仕組みを知ることである。当然ながら、定理を知らなければ問題は解けないことは論を待たないが、定理を知っているだけで問題は解けるのだろうか。答えは「ノー」である。大事なのは、定理の原理をしっかり学び、理解することである。そして、理解するためには、一度、その定理を自分で証明することである。そのようなプロセスの中で、「数学的物の考え方」、「論理的な思考力」、「合理的根拠の組み立て方」など高度の数学力習得のために必要不可欠な要素を自分のものとすることが可能となるのである。
そのような「数学力」に基づき、次に行うべきことは定理の入試問題への「当てはめ」である。図形においては数量編と異なり、与えられた問題の図形において「どの図形に注目するか」という出発点の発想(着眼点)を的確・迅速に思い描けるようになることは、上位校の合格を勝ち取るためには不可欠である。
例えば、図形編、特に平面図形において「等積変形」という考え方がある。「底辺と高さが同じ三角形は面積が等しい」という考え方である。この原理を表面上だけでなく根本的に理解を深めることができるかどうかである。この理解を深める作業を具体的に考えると、「複数の三角形の一片を平行な2直線の一方に置き、三角形の3点目をもう一方の直線上に置くことである」という考え方を自分の発想として定着させているかどうかである。そのような発想ができれば、正解への道筋が数十秒で見出せる。
他の問題にも、このような手法が応用できるので、是非とも自分の頭で様々な定理の組み立てが出来るように頑張って欲しい。

最後に一言。以上述べたような分野の学習は必須事項であるが、その根底には正確な計算力があることを忘れてはならない。計算のケアレスミスは命取りになることを肝に銘じてもらいたい。

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2016年度「江戸川学園取手高等学校の数学」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

【大問1】独立小問題<13分>。方程式の応用、数の性質、図形(角度)、関数に関する問題。

【大問2】1次関数に関する問題<9分>。頻出分野である。格子点などの考え方にもしっかり慣れておく必要がある。与えられた情報を手際よくまとめたい。

【大問3】関数と運動に関する問題<17分>。標準的問題である。

【大問4】円に関する応用問題<21分>。三平方の定理や相似の考え方を応用する。図形を見抜くひらめきを数多くの良問を解くことで養ってもらいたい。

【大問1】小問題集合問

  • 時間配分:13分

どれも基本~標準問題である。確実に完答したい。

(1)は式の計算。正確で迅速な計算力が必要である<1分>。
指数法則はしっかり覚えておくこと。除法に関しては特に徹底してマスターするように。

(2)は一次方程式の応用問題。<2分>。
与えられた条件を的確に数式化すること。長椅子の数をxとおくことが定石である。

(3)数の性質の問題<2分>。
数の大小に関する問題であるが、指定された数を具体的に考えて大小を見極める。

(4)図形の問題<2分>。
円周角、内角、外角などの考え方を適用する。円周角の性質(弦の長さ、弧の長さ、中心角の大きさに円周角は比例関係にある)、三角形の外角に関する概念的理解をしっかり固めること。

(5)新傾向の問題ではあるが標準問題である<3分>。
条件整理がポイント。初見の問題であっても慌てず、問題の本質を見抜く訓練を常日頃から積んでおくこと。そのような着眼点を養うには「自分の頭で問題を徹底的に考えぬく」という学習姿勢が不可欠である。安易に解答を見ないこと。

(6)座標・面積の問題。解答を導くための点の座標の表し方を工夫すること<3分>。
例えば、点Pがy=ax上に存在する場合に、P(m、am)と表すことを思い浮かぶかどうかである。

【大問2】1次関数に関する頻出問題

  • 時間配分:9分

(1)直線の式を求める問題<1分>。
直線ABの傾きを求め、点Aの座標(0、1)より切片の値が判明する。

(2)点(格子点)に関する問題<3分>。
正確にグラフを書き格子点を順番に数えあげる。数え間違い等がないように。

(3)面積に関する問題<5分>。
(2)の結果を踏まえて、平面座標中に等積変形等の考え方を導入し△OPCの面積が最小になる場合を考える。必要な点の座標を正確に押さえることも、正答を導くためには必須条件である。

【大問3】図形の面積と運動・関数の考え方

  • 時間配分:17分

(1)①左右の台形の時間ごとの動きを押さえ、どのようなタイミングでどのような図形ができるかを具体的に描くことが最重要である。しかも、その図形がどのようなⅹの範囲(xの変域)に存在するかを忘れてはいけない<2分>。
        ②与えられた条件の中で、xの変域は確定する。この辺域内で点はどのような動きをするか、そしてどのような図形が描かれるかをイメージしながら、かつ絵をかきながらアプローチを行うこと<5分>。

(2)速さと時間の問題。運動が始まってからt秒後までを関数で表し、合同な三角形を見つけ出し条件整理を行い正解を導く<10分>。

【大問4】円に関連した平面図形

  • 時間配分:21分

(1)三平方の定理を用いた長さを求める問題<3分>。
図の中に直角三角形を見つけ出し、三平方の定理をあてはめる。

(2)三平方の定理を用いた長さを求める問題<8分>。
見つけ出しにくいと思うが、図の中に直角三角形を見つけ出すこと。

(3)三平方の定理と相似の考え方を用いて辺の長さを求める問題<10分>。
相似の三角形と直角三角形を見つけ出し、三平方の定理をあてはめる。

攻略ポイント

問題レベルは、基本・標準問題で構成されているので、徹底した標準問題の反復演習を行うことである。難問は出題されないと考えてよい。
分野的には、特定の分野というよりも、中学数学全般に亘り出題されるので、苦手・不得意分野をなくすことである。計算でケアレスミスをなくすためにも、毎日、計算問題(分量は5~10題)を行なうことが重要である。この演習で培った計算力は、全ての数学の分野の基礎となる。

具体的な分野に関し、少し挙げてみる。
第1に、関数である。2次関数(放物線)と1次関数(直線)との融合問題は最重要分野としてチェックして欲しい。この融合問題には、数学における数量編と図形編の全ての分野に関する作問が可能であるからだ。
第2に、図形である。当然、平面図形と立体図形を含んでいる。三平方の定理、相似比と面積比及び体積比、切り口、回転立体などはしっかり押さえておきたい。
第3には、今後出題が予想される分野として、確率、規則性に関する問題は注意を払ってもらいたい。特に、確率については、出題形式が多種多様であるので十分準備が必要であろう。

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