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城北高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2014年度「城北高等学校の数学」
攻略のための学習方法

全体的に難問は出題されない。基礎的問題が6割程度。残りの4割も標準的な問題で、特別な「ひらめき」や「テクニック」を要するような類の問題はない。

事前の準備としては、基本的な問題集を徹底的に反復演習することである。計算問題はしっかりやっておく必要がある。文字式計算(指数法則)、乗法展開の公式に基づく式の展開、またその逆の因数分解、方程式(2次方程式における解の公式)、平方根(有理化、無理数の小数部分・整数部分)などの計算分野は基礎的事項をしっかり習得し、大量に問題演習を行うことで知識がしっかりと自分の解法への道具として強力な武器になり、やがて自信へとつながっていくことは間違いない。
計算問題で、受験生の多くが陥る落とし穴は、符号(特にマイナス)のつけ間違い、単純な計算間違いなどのケアレスミスである。ケアレスミスをどのようにすれば克服できるのか、受験生であれば誰もが知りたいことであろう。結論から言えば、即効性のある有力な方法はない。日頃の勉強において、自身が十分気を付けてケアレスミス撲滅を意識していく以外にはないであろう。
出題されている計算問題は基本問題である。特別な知識やテクニックはいらない。着実に、そして冷静に与えられた計算問題に取り組むことである。普段の学習で培われた「数学力・計算力」は、単に計算問題だけに留まるものではなく、それ以外の設問においても確実に正解を導く上での強力な武器となることは間違いない。

計算以外の分野では、関数である。放物線と直線をからめた問題は、問題を作成する上で様々な切り口が可能である。2次方程式の解、相似を用いた面積、平面座標上の線対称移動・点対称移動に伴う直線の式などは、基礎から応用までしっかり演習を行っておいて欲しい。

また関数に関連して異色なところでは、座標平面に点Pが存在しサイコロを振って出た目にしたがって点Pが左右上下に、ある条件にしたがって移動するという設定の下、特定の図形ができる確率や任意の回数後に点Pが辿ってできた図形の求積問題など、作問の幅は無限に広がってゆく。
このような問題は、当然ながら初見である場合が多いが、解法のために使用する原理や法則は、受験生にとっては既知のものである。そうでなければ、そのような問題は解けないのである。その場合(新傾向の初見の問題に直面した場合)に、受験生にとって大切なことは自分が知っている知識を適切にかつ迅速に取り出せて、問題にあてはめられるかどうかである。
そのためには、条件反射的に問題解法への方針を立てたならば間髪を入れずに手が動き出すことである。そのような状況に至るには、何をどのように行えばいいのか。繰り返しになるが、ひたすら「良問」を数多く解きまくることに尽きる。しかも、そのような作業の中で解法への方針の立て方、目のつけどころなどを学ばなければならない。

その他にも、押さえておきたいジャンルとしては、平面図形、立体図形そして場合の数・確率である。

城北高校の問題は、それほど難解問題は出題されない。初見の問題もないはずである。典型的な標準問題を繰り返し演習することである。平面図形においては図形の面積に絡んだ問題、三角形の内部・外部に形成される図形に相似や合同の考え方をあてはめて考える問題についても、問題集(標準タイプで十分)等で色々なバージョンの問題を解いてみることである。立体図形についても、設問で扱われている立体図形を空間にイメージし、自在に回転されるなどの作業が違和感なく行えるかどうかが、正解へいかに速く正確に至るかのカギである。平面図形の面積問題でもそうであるが、立体図形においてもある体積を求めるような場合に、立体図形の切り取りや図形の移動などのアイデアを考えると、解法へ向けた見通しが意外と立てやすくなる場合もある。
新傾向の問題(規則性や論証に絡んだ問題)についても、そのような傾向の問題を集めた専門の問題集の演習を行っておくことも必要であろう。いずれにしても、基礎から標準レベルの問題演習を大量に行ってもらいたい。

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2014年度「城北高等学校の数学」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問1は小問集合問題。小問は全部で4題。全て基本問題であり、計算ミス等のケアレスに注意し完答は必須条件。
大問2は平面図形に関する問題。
大問3は、2次関数と1次関数に関連した問題。
大問4は、規則性を問う新傾向問題。
大問5は、六面体に関する空間図形。

【大問1】小問集合問題

  • 時間配分:9分

小問は全部で4題。全て基本問題であり、計算ミス等のケアレスに注意し完答は必須条件。
(1)は指数法則に基づく計算。マイナス符号の取扱いに注意する。解答時間は2分。
(2)は文字式を通分し計算する問題。受験生の中には、文字式と方程式(=で結ばれた等式)を混同し、本問においても分母を払ってしまわないように。解答時間は2分。
(3)連立方程式である。1/xをXと置き換えて計算を進める。解答時間は3分。
(4)は方程式を考えるまでもなく正解を出せるように。解答時間は2分。

【大問2】平面図形

  • 時間配分:10分

(1)は円周角と三角形の外角に関する問題。同じ弧に対する円周角は同じであることと、求める角を外角とする、どの三角形を考えるかがポイント。例えば、同じ弧ACに対する円周角が2ヶ所あるということに気が付いていけば、正解は容易に導くことができる。解答時間は2分。
(2)は内心の特性と高さの等しい三角形の面積比が底辺比と同じであることに注目する。したがって、AⅠ:ⅠD=△ABⅠ:△ⅠBDとなる。解答時間は4分。
(3)は与えられた角度や図形の折り返しの条件より△ABCが二等辺三角形であること、さらに三平方の定理と相似の概念をあてはめて解く。BCを底辺とした場合の高さは相似の考え方より容易に求められる。解答時間は4分。

【大問3】2次関数と1次関数

  • 時間配分:9分

(1)は△OABの面積が9/2であることよりnを求める。解答時間は2分。
(2)はA、Bが放物線と直線の交点であるところに着目する。つまり、A、Bがともに放物線と直線の上に存在することにより、a、mを用いてA、Bのy座標を求めaとmの連立方程式よりmを求める。解答時間は2分。
(3)直線②と平行な直線2本(L1、L2)を考える。L1は直線y=mx+nの上部、L2は直線y=mx+nの上部として、各々放物線と連立方程式を解いて、x座標を求める。解答時間は5分。

【大問4】新傾向問題

  • 時間配分:13分

規則性を問う新傾向問題。(偶、偶、奇)を一つのグループと考えて数字の並び(数列)を考える。
(1)各グループの先頭の偶数とグループの番数(Nとする)との関係性(4N−2)を見極める。解答時間は3分。
(2)各グループに含まれる要素の個数は3つ。133÷3を計算し余りに注目。解答時間は5分。
(3)2数を加えて偶数になるのは、偶+偶。解答時間は5分。

【大問5】空間図形

  • 時間配分:12分

六面体に関する空間図形。解答時間は12分。
(1)Aより△BCD(底面)に垂線AOを下し、出来上がった直角三角形に三平方の定理を利用してAEの長さを求める。解答時間は6分。
(2)においては、△APOと相似な三角形を探し辺の長さに関する比例式を作り正解を求める。解答時間は6分。

攻略ポイント

難問の類は1題も出題されていない。受験生であれば、一度は解いたことのあるような問題ばかりであろう。
問題のレベルに比べて、試験時間もかなり余裕であると思う。50分以内に解答し、余った10分程度の時間で不安な個所に対する見直しを行なうようにしたい。

合格点を出すための勉強法としては、標準的な問題集を反復して演習することである。計算問題や、関数、方程式(1次・2次)、空間図形などに関しては正答率40%のようなレベルの演習を積み上げる必要がある。問題が標準的であるため、少しのミスも許されない。計算ミスのないように、日々計算問題の演習も怠ってはならない。
本年度は出題されていないようであるが、「場合の数・確率」は要注意であるので、標準レベルの問題は十分な演習を行っておくべきである。

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