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城北埼玉高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2014年度「城北埼玉高等学校の数学」
攻略のための学習方法

併願入試で城北埼玉高校を受ける受験生は、その後早稲田慶應やMARCH(明治・青山・立教・中央・法政)などの難関私立を受験する生徒も多いことだろう。そうした学校を目指す生徒たちが学んだ知識を使えば、十分に対応できる問題だと思われる。
問題のレベルは基本中心、というわけではないが、難関高校受験の数学において必要とされる知識や技術がしっかり詰め込まれた典型問題が多いので、しっかり内容を確認することで自分の解法の技術がどれだけ定着しているかを確認するいい機会にもなる。
対策としては難関私立に向けた日頃の勉強を進めることによって、カバーすることも十分可能と思われるので、問題集でよく扱われている「典型問題」を多く演習し、今までの内容の復習と並行して解法の基本パターンを身につけておくことで、対応できる幅がかなり広がる。難関高校向けの塾のテキストや問題集をまんべんなく演習しながら、ほかの学校の入試対策と並行して進めていくと効率よく進められるだろう。
塾で取り扱いのある「新中学問題集」なら「発展編」を利用すると併願校も含めた入試対策として有用性が高いと思われる。

以下に城北埼玉を含めた難関高校に向けた数学のポイントをまとめておこう。
(1)苦手分野を作らない
方程式、関数、平面図形、空間図形と各単元がまんべんなく出題される。特に「関数と図形」を融合させた問題は近年よく出題されているので、そうした問題までしっかり対策しておきたい。中1や中2で学んだ三角形や四角形の性質、合同や相似、円の性質・定理、空間図形の切断や展開図など、幅広い図形の知識を要求されるので、覚えるだけでなく常に使えるように問題に触れておくこと。
「計算は得意だが図形は苦手で…」などの生徒の声をよく耳にするが、図形、計算とカテゴライズせず、「数学」として全体を通して学習することが何より大切なのである。

(2)図に落として考える
関数においても図形問題においても、情報を図に書き込んで、整理して考える習慣をつけておくこと。難易度が上がれば上がるほど、情報は図の奥深くに隠れているものだ。自分で図を使って作業をしながら考えることで答えを発見したり解法のメドを立てやすくなるというもの。失敗を恐れずにまず図に書き込んでみる、補助線を引いてみる、という習慣を大切にしてもらいたい。

(3)確実性を高めておくこと
難関な図形の問題も、簡単な計算問題も1問は1問。配点が極端に偏ることはないので、確実に得点できるところでいかに点数に結び付けられるか、だ。ミスで失点することはあまりにもったいないので、日頃からていねいに処理して確実に答えを出せるように練習を重ねてもらいたい。

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2014年度「城北埼玉高等学校の数学」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

極端な難問は少なく、基本をしっかり理解できているかが試される問題が多い。量も多いわけではないので、焦らず丁寧な解法で最後までリズムよく進めていきたい。

【大問1】

  • 時間配分:12分

(1) 文字式の四則計算。難しくないので、a,bそれぞれの指数にとにかく気を付けて確実に得点したい。1分。
(2) 文字式の引き算。非常にやさしい問題だが、マイナス、および方程式ではなく数式なので、両辺に24をかけてしまわないように気を付けよう。1分。
(3) 因数分解の計算。戸惑うことなく得点できるだろう。1分。
(4) x+y, xyの値を先に求めてから問題式を変形させて代入すれば、簡単に答えにたどり着ける。x2+y2=(x+y)2−2xyの式の変形はどこの学校でもよく出題されるので知っておいたほうがよいが、知らない場合はそのまま代入してもそれほど大変な計算にはならない。1分。
(5) 数の性質。素因数分解をして式を表せば、すぐに答えにたどり着ける。指数が偶数になることの知識があることを問う問題。1分。
(6) 円の性質、円周角定理、円に内接する四角形の性質を使って角度を求める。よく問題集に載っている典型問題なので、図を見たことがある学生も多いだろう。1分。
(7) 2次方程式の文章題。食塩水の問題もよく出題されるので、食塩水の式、食塩の重さの式、を2つていねいにたてる習慣をつけておこう。2分。
(8) 回転体の立体の求積問題。完成した図形が、円柱から三角錐を引いたものとイメージがつけば、体積についてはすぐに求められる。直角三角形の斜辺を回転させることによってできる面積(母線の回転体の図形)も求められるように普段から練習しておこう。2問で4分。

【大問2】2次関数と平面図形の融合問題

  • 時間配分:12分

放物線内に平行四辺形を組み込んだ良質な問題。早慶やMARCHといったレベルではよく出題される問題なので、図が初見という学生ばかりではないだろう。
(1) ADとBCの傾きから、DCとABの傾きにたどりつければ、さまざまな直線の式、座標を求めることができる。最初の取っ掛かりがとても大切なので、じっくり時間をかけて必要な情報以上に式や座標を求めていくべきだ。5分。
(2) (1)でB, Cの座標を求めることができればすぐに解答できる。1分。
(3) (2)でACの式を求めさせているので、それを利用すれば⊿ACDを求めてそれを2倍する方法が最も効率的。平行四辺形だから、と構えることなく、対角線で二分された三角形を求めて2倍させる、といった冷静さを忘れずに。3分。
(4) 「平行四辺形の対角線の交点を通る直線で面積が二等分される」ということを知っているか否か。「平行四辺形の対角線の交点は、各々の中点で交わる」という平行四辺形の基本性質もあわせておさえておこう。3分。

【大問3】確率の問題

  • 時間配分:7分

さいころを使った確率の問題
(1)(2)ていねいに調べて書き出していけばよい。各2分。
(3)「直角三角形になる」⇒「中心を通る」ということに気づけるか。それぞれのパターンをていねいに書き出して調べていこう。3分。

【大問4】平面図形の相似を使った問題

  • 時間配分:6分

平面図形の相似を使った問題
(1) 相似を発見できればすぐだろう。1分。
(2) 相似を駆使することで辺の比を求める。2分。
(3) (1)(2)で相似を発見し、辺の比がわかっていればそれぞれの三角形の面積を求めることに苦戦しないだろう。3分。

【大問5】空間図形の問題

  • 時間配分:12分

三平方の定理や相似を使った空間図形の問題。
(1) 立方体の切り口をまず確実に図示できるかが大事。これができないとこの先の問題もすべて解答できない。3分。
(2) 切り口の台形を、空間上でなく、平面に落とし込んで考えることが解答への近道だ。4分。
(3) 三角錐の一部であることに作図から気づけるか。切り口を作図した時に、線を延長させて三角錐まで作る習慣をつけておこう。5分。

攻略ポイント

大問5の空間図形はやや難しいかもしれないが、それ以外は苦戦することなく案外スラスラ進められるかもしれない。最後で時間がかかるかもしれないので、最初からテンポよく進め、時間に余裕がある状態を常にキープしながら進めていきたいところだ。
出題範囲に偏りはなく、どの範囲もまんべんなく出題される。
計算の正確性はもちろんのことだが、苦手単元を作らず、どの単元もバランスよく勉強しておくことが大切である。関数と図形の融合は、高校数学のスタンダードなので、慣れておくこと。

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