城北埼玉高等学校 入試対策
2018年度「城北埼玉高等学校の数学」
攻略のための学習方法
併願入試で城北埼玉高校を受ける受験生は、その後早稲田慶應やMARCH(明治・青山・立教・中央・法政)などの難関私立を受験する生徒も多いことだろう。そうした学校を目指す生徒たちが学んだ知識を使えば、十分に対応できる問題だと思われる。
問題のレベルは基本中心、というわけではないが、難関高校受験の数学において必要とされる知識や技術がしっかり詰め込まれた典型問題が多いので、しっかり内容を確認することで自分の解法の技術がどれだけ定着しているかを確認するいい機会にもなる。
対策としては難関私立に向けた日頃の勉強を進めることによって、カバーすることも十分可能と思われるので、問題集でよく扱われている「典型問題」を多く演習し、今までの内容の復習と並行して解法の基本パターンを身につけておくことで、対応できる幅がかなり広がる。難関高校向けの塾のテキストや問題集をまんべんなく演習しながら、ほかの学校の入試対策と並行して進めていくと効率よく進められるだろう。
塾で取り扱いのある「新中学問題集」なら「発展編」を利用すると併願校も含めた入試対策として有用性が高いと思われる。
以下に城北埼玉を含めた難関高校に向けた数学のポイントをまとめておこう。
(1)苦手分野を作らない
方程式、関数、平面図形、空間図形と各単元がまんべんなく出題される。特に「関数と図形」を融合させた問題は近年よく出題されているので、そうした問題までしっかり対策しておきたい。中1や中2で学んだ三角形や四角形の性質、合同や相似、円の性質・定理、空間図形の切断や展開図など、幅広い図形の知識を要求されるので、覚えるだけでなく常に使えるように問題に触れておくこと。
「計算は得意だが図形は苦手で…」などの生徒の声をよく耳にするが、図形、計算とカテゴライズせず、「数学」として全体を通して学習することが何より大切なのである。
(2)図に落として考える
関数においても図形問題においても、情報を図に書き込んで、整理して考える習慣をつけておくこと。難易度が上がれば上がるほど、情報は図の奥深くに隠れているものだ。自分で図を使って作業をしながら考えることで答えを発見したり解法のメドを立てやすくなるというもの。失敗を恐れずにまず図に書き込んでみる、補助線を引いてみる、という習慣を大切にしてもらいたい。
(3)確実性を高めておくこと
難関な図形の問題も、簡単な計算問題も1問は1問。配点が極端に偏ることはないので、確実に得点できるところでいかに点数に結び付けられるか、だ。ミスで失点することはあまりにもったいないので、日頃からていねいに処理して確実に答えを出せるように練習を重ねてもらいたい。
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2018年度「城北埼玉高等学校の数学」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
極端な難問は少ないが問題量が多いので、基本をしっかり理解してできる問題から素早く正確に計算していくことが求められる。全体的に標準問題であるので、解法がすぐに思い浮かばない時は、違う問題に取り組んだほうが良いだろう。
【大問1】独立小問集合
- 時間配分:12分
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(1) <平方根の四則計算> √の中を簡単にしてから計算しよう。
(2) <因数分解> 共通因数でくくり、x-y=Aとする。
(3) <式の計算> aについての方程式とし解く。
(4) <数の性質> 504を素因数分解する。約分して自然数になるnの値を求める。
(5) <二次方程式> 分母を払うことが鉄則であろう。
(6) <図形-角度> xの角を通る平行線を引くことがポイントである。
(7) <図形-面積比> FD:FB=FE:FC=1:2となることを素早く利用する。
(8) <資料の活用> 範囲、中央値、度数、階級、最頻値、相対度数、などの定義を確実に。
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【大問2】確率
- 時間配分:5分
(1) 自然数、素数、整数などの意味を確実に。
(2) さいころ問題⇒表にすること。
【大問3】関数-二次関数と直線
- 時間配分:6分
(1) 二点から素早く求めよう。
(2) 底辺と高さを計量することで容易であろう。
(3) △PACと△PDBをtを用いて表す。迅速に計算できるように訓練しておこう。
【大問4】平面図形-円
- 時間配分:7分
(1) 半円の中心と接点を結び、共通接線、直角三角形の合同などから△AFDで三平方の定理を利用する。
(2) △EGF∽△OEFよりEGを求める。
(3) 半円Oの面積-△BCEであるので、(1)(2)の結果を用いて計量する。
【大問5】平面図形-正方形
- 時間配分:7分
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(1) 穴埋めの証明問題は素直に誘導に沿っていけばよいだろう。
(2) △BFGと△ABCが特別な直角三角形の比1:1:√2であることよりGFを計量する。
【大問6】空間図形-直方体
- 時間配分:8分
(1)まずは3点A,F,Iを通る平面が図示できるかどうかがカギとなる。図を正確に描けたら、平行線の比を利用して線分を求めることができる。
(2)△FGI∽△KHIよりFG:KH=1:2である。よってFG=EHだから、EH:KE=1:2となる。
(3)頂点Bを含まない方の立体の体積を求めること。相似比と体積比の関係を利用して体積を求める。
攻略ポイント
全体的に典型問題が多いのでそれほど驚くことはないと思うが、処理が大変で時間がかかるものも出題されている。また、やや分量が多く感じるかもしれないが、時間配分に十分に気を付けて、テンポよく最後まで一気に解法できるようなスピードを磨いておきたい。
平面図形、空間図形の問題は、必ず図に描いて条件や条件から出てくる数字を使って線分や体積を計量できるようにしっかりと演習しておこう。標準問題集で繰り返し演習することで高得点が狙えるはずだ。