國學院高等学校 入試対策
2018年度「國學院高等学校の英語」
攻略のための学習方法
長文読解問題
配点の半分を占める第一問の英文が物語文であるため、ここに力を注ぎたい。
英文解釈の力については、それほど高いものが要求されるわけではないが、句ごと、節ごとに前から訳し下していくためには基本的な文法事項を読解のツールとして利用できるようになっておかなくてはならない。
そのため、読解問題学習の初期には、英文解釈的な力を磨くため、その点についての解説が厚い問題集に取り組むと良いだろう。
既習の文法事項を読解のためのツールとして編集し直す学習である。
ある程度の英文解釈能力がついたら物語文を素材として、実践的なトレーニングを始めよう。
物語文読解において注意するべき大きな特徴は、①登場人物が多い、②場面転換が起こる、③書かれていない登場人物の心情を読み取る必要がある、という3点である。
登場人物が多い場合には、簡易なもので構わないので人物相関図のようなものを書くと良いだろう。
一見、手間がかかるように見えるが、混乱してからあらためて2度読みをすることが焦りを生むし、何より無駄な2度読みによって必要以上の時間をかけることになるからだ。
また、代名詞も適宜補い、誰の言動なのかをしっかり確定させながら読む必要がある。
説明文にばかり慣れていると、場面転換にも気が付きにくい。パラグラフの変わり目、には意識を払うようにしよう。
その際に時間や場所が変わっていることが多いからだ。
登場人物の心情の変化についても説明文の際には配慮の必要のない物語文読解特有のポイントだ。気持ちを表す表現そのものに注目するだけでは足りない。登場人物の行動を追う際には常にそれがどのような気持ちで行われているのかをしっかり意識するようにしよう。
発音・アクセント問題
一昨年からの出題である。問われている知識はいずれも基本的なものではあるが、普段カタカナ読みでしのいでいると間違えてしまう問題が出題されている。単語学習の際に発音・アクセントに意識を払うことに加え、基本的なルールはおさえておきたい。
文法・語法問題
知識系の問題に関しては、標準的な問題集を一冊、難度も繰り返して仕上げることで合格に必要な知識は十分につく。
同意文完成問題は3年連続で出題されなかったが、出題可能性が消えたわけではない。異なる文法項目を横断的に学習することが出来るため、しっかりトレーニングしておきたい。
語句整序問題
基本的な文法・構文が身についていれば答えの方針は立つものが多いが、時間をかけずに解いていきたいことから普段から効率的な処理手順を身についけるトレーニングをしていきたい。
頭から英文を作るのではなく、句・節ごとの意味のかたまりを作り、その後、英文の基本的な骨組みから組み上げていくというプロセスを身につける必要がある。
他動詞の目的語を取る性質や、節と節を結びつけるためには接続詞が必要だという、英語の原理・原則を大切にした勉強が出来ていれば、正答を導くだけでなく、かなりの短時間で解き終えることが出来るだろう。
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2018年度「國學院高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
1題目の読解問題がかなり長いのが特徴だ。
読解問題以外では、短文空所補充・語句整序で文法・語法的な知識・理解が問われている。それに加え、一昨年から発音・アクセント問題も出題されることになった。
いずれも標準的な事項がきかれているため、設問に応じた効率的な手順を確立し、また即座に答えを導けるだけの知識の精度を高める必要がある。読解問題にいかに時間を割けるかが合格への大きな鍵だ。
【大問1】長文読解問題
- 時間配分:24分
物語文。本文自体の英文量も多いが、小問8の内容一致問題の選択肢が英文で7つあるため、トータルで読まなくてはいけない英文はさらに多い。
空所補充問題は、知識を問うというよりも基本的なこれらの知識があることを前提に、文脈から適切な語句・表現を選択することが要求されている。
また、語形変化など、実質的な文法問題も出題されるが、これについては時間をかけずに処理して、内容一致問題の検討に時間を回したい。
文整序問題については去年度と同様、大問1の中に組み込まれた。文整序問題については、手順が分かっていないと時間がかかりすぎてしまう問題でもある。それほど長くはない英文を3つ整序するだけであるが、代名詞の確定、定冠詞・不定冠詞の有無といった視点を持って解いたほうが効率的である
本文全体から問われる内容一致問題があるため、事後の情報検索の便宜を考えて、本文を読みながら、人、場面の転換などにはマークを付けるなどして読み進めると良いだろう。
【大問2】長文読解問題
- 時間配分:13分
説明文。大問1の4文の一程度の長さである。空所補充を中心とした設問である。文法・語法の視点から解くものもありはするが、基本的にはこちらも内容把握の観点から答えを選ぶというものがほとんどだ。適文挿入がやや面倒ではあるが、本文を読む前に設問の英文に目を通しておくことで効率的に処理できる。内容も取りやすく英文も短いため、時間をかけずに解き終えたい。
【大問3】発音問題・【大問4】アクセント問題
- 時間配分:
一昨年からの出題。各大問とも3題ずつ。いずれも基本的なものである。単語学習の際に発音を意識しておくとともに、基本的なルールを知っておくことで完答を目指せる。
【大問5】短文空所補充問題
- 時間配分:5分
基本的な文法・イディオムを問う問題が5題。either A or Bなどいずれも基本的な知識があれば解ける。時間をかけずに完答を目指したい。
【大問6】語句整序問題
- 時間配分:8分
去年と同様、6語の整序問題。基本的な文法・構文の知識があれば答えうる問題である。ただ、全体との兼ね合いで時間をかけずに正答を導く必要がある。
当校の整序は、基本的に与えられている和文が、答えとなるべき英文の文章構造と共通しているため、それを参考にするとよい。
また、英文の頭から作るのではなく、動詞を軸にまず英文の基本構造を組み上げた上で、そこに他の語句を足していくというイメージで進めると効率的に解くことが出来るだろう。
攻略ポイント
大きな柱は、速読能力の向上と、読解問題に重文な時間を確保するために知識系の問題を素早く正確に解けるだけの知識の精度の高さである。
文法学習を一通り終えられたら、早い時期から読解問題演習に入ることが必要だ。知識の補充は、日々ノルマを課して一冊の問題集を淡々と繰り返しこなしていけば必ず本校の知識系の問題は解けるようになるが、読解問題は正しい方向性で学習を進めていかないと合格ラインに到達するまでに遠回りをすることになる。英文解釈の基本的な学習が済んだら、素材としてはなるべく物語文を選ぶようにしよう。説明文よりも物語文の方が読解力と読み方のスキルについて高いレベルが要求されるからだ。