國學院高等学校 入試対策
2019年度「國學院高等学校の数学」
攻略のための学習方法
端的に言えば、「基本知識から作業を進めて、いかに正確に答えを求められるかが問われるテスト」と言えるだろう。
合格最低点が222点(300点満点)ということを考えると、各科目平均75点以上が必要と思われるが、数学の得意な生徒なら満点に近い点数を取る気概で臨みたいところだ。
以下にポイントをまとめておく。
(1)公式や基本定理をしっかりおさえる
教科書に載っている公式をきちんと把握し、それをきちんと使えるようにしておくこと。教科書の問題やそれに付随するワーク、市販されている「教科書ワーク」などを使いながら、基本から丁寧に問題を解いて感覚を磨いておこう。
(2)ミスなく正確な計算力をつける
じっくり考える問題、というよりは、公式にあてはめたり式を立てたりして計算を進める問題が多い。よって、計算力や作業力が大きなポイントになる。
「いかに早く正確に答えを求められるか。」
計算力は一朝一夕につくものではない。
やればできたのに時間が足りなかった、という苦い経験にならないように、日頃から面倒がらず、いろいろな計算練習をして最後まで自分で答えを出す経験を何度も積んでもらいたい。
(3)学校の授業を大切に
基本に忠実な問題が多く、教科書の章末問題や問題集にある典型問題が多い。学校の定期試験の延長線上に合格があると考え、日頃からしっかりと問題を解く習慣をつけておくことが大切だ。
(4)問題集は「基本編」から
学校で使うワーク、教科書ワークなどの問題を解いて基礎知識がついてきたら、いろいろな問題集の典型問題に取り組んでみよう。塾などで取り扱いのある「新中学問題集」がおすすめだ。基本編を使いながらよく出てくる問題(例題などに使われている問題やその類題)の解法のパターンをつかめるように反復して練習してもらいたい。
(5)過去問を有効利用する
時間配分に気をつけて、過去問で練習しよう。
はじめは時間が足りなく感じるかもしれない。大問1を解いた後は、大問2以降は解きやすい問題から正確に答えを出せるように解いていこう。図形や関数中心になるので、自分の得意分野から解いていき、取捨選択する練習もあわせて重ねておく。
一度解いて復習をした後、少し時間をおいてから二度目に挑戦しよう。二度目は50分ではなく、40~45分程度の時間設定で解法する。時間の負荷を強くして、時間内に完成させられるテンポを体で把握することが大切だ。
数学は一夜漬けがきかない科目。日頃どれだけ問題に触れてきたかで結果が大きく左右される教科だ。
日頃から丁寧に問題を解いて、反復して吸収していく習慣を大切にしてほしい。
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2019年度「國學院高等学校の数学」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
基礎~標準的な問題で構成されており、解き方の方針で迷うことはあまりないように見受けられる。大問が5問あるので、できる問題から先取りで時間配分に気をつけて解いていこう。検算する際は別の方法でできるようにしておこう。
【大問1】独立小問集合
- 時間配分:15分
(1)<式の計算>通分して乗法にして約分すること。
(2)<平方根の計算>混合の中を小さい数字にすることが鉄則。
(3)<因数分解>共通因数でくくれなければ、展開して解くこと
(4)<数の性質>わる数は余りより大きい。
(5)<連立方程式の応用>食塩の問題は入試必須項目であるので必ず対策すること。
(6)<場合の数>1の位が1か3になる。まずはここから始める。
(7)<円錐>展開図をしっかりと描くこと。
(8)<関数>平行な直線は傾きが同じ。
(9)<資料の整理>aとbの値を連立方程式て求める。最頻値などの言葉を正確に把握しておく。
(10)<図形-角度>直径から作られる円周角が90°を利用する。
(11)<図形-長さ>1:2:√3の直角三角形は必須項目。
【大問2】新傾向問題-数列
- 時間配分:7分
(1)1から9の数字の個数は1+2+3+4…………+8+9=45、よって10は46番目に初めて現れる。
(2)56番目から60番目まで11が5個ならぶことになる。1+2×2+3×3…………10×10+11×5=440
【大問3】二次関数と一次関数
- 時間配分:6分
(1)<比例定数>検算のために(-2+4)×a=1/2を利用できるようにしよう。
(2)<座標>X軸Y軸に平行な線分で直角三角形を作り、三平方の定理を用いる。
【大問4】空間図形-正四面体
- 時間配分:7分
(1)<特別な直角三角形>1:2:√3の辺の比よりAHを求める。
(2)<三平方の定理>△AFHで三平方の定理によりAFを求める。
(3)<三平方の定理>AF=BFに気づけば二等辺三角形に三平方の定理によりEFを求める。
【大問5】確率-さいころ
- 時間配分:7分
(1)<確率>点Pのy座標が2のとき、△PABの面積が4になる。このような点Pは6通り。よって1/6
(2)<確率>直線X=1上に△QAC=8となるQ(1,q)をとる。題意よりq=4となる。線分ACに平行に点Qを通る直線l上の点Pは(1,4)(3,5)(5,6)の3通りある。
攻略のポイント
基礎~標準的で幅広い単元の問題で構成されていて、難問は見られないので合格ラインはかなりの高得点が予想される。いかに検算とミスの確認ができるかが、攻略のポイントとなるだろう。それには日頃の学習において、自分はどんなケアレスミスをするかに気をつけたり、別解で検算できるように解法を増やしておく必要がある。図形の問題で詰まった時には、一旦後回しにして再度取り組むと気づかなかった定理や性質に気づくこともある。高校入試の確率や場合分けは全て書き出すことでほぼ解答できる。