[模試の単元別の得点に注目する]

学習方針に迷わないように、外部の模試を利用しよう。学校の定期試験では、学期ごとの成績は明らかになる一方で、出題の範囲が限定されているので、英語の総合的な実力が明らかではない。

すると、ひと口に英語といっても、さまざまな単元から成りたっているので 、いざ受験に向けて志望者が学習しようとしても、どこから手をつけてよいのか、方針が立てにくい。

そこで、中学１年・２年の間でも、外部の模試を定期的に受けて、英語の単元別の得点を、こまめに確認しておいてほしい。

例えば、国学院久我山なら【大問３】の適語補充、【大問４】の整序作文、【大問５】の発音は、単元としてはっきりと区別して出題されている。それぞれの単元の得点を把握しておくことで、なにをどう勉強すればよいのか、明確になる。ふさわしい教材が選びやすくなり、無駄な単元の学習も省略できるので、効率的な指導ができるにようになる。

外部模試にもたくさんの種類があるので、どの模試を受けるべきかわからないのであれば、家庭教師に相談してほしい。志望者の現在の実力にあったものを、推薦しよう。

[文法書は２冊仕上げる]

文法力については、同じ難易度の教材を、２冊用意しよう。１冊めは、受験に必要な文法の単元を演習するための教材で、中学３年生の７月までに仕上げたい。２冊めは、模試や過去問で間違えた単元を演習するための教材で、中学３年生の１２月までに仕上げたい。

同じ文法の範囲を、異なる教材で演習することで、受験に必要な対応力が身につく。知識の暗記はもちろん重要だが、知識の暗記だけでは、問われ方が変わると、間違えてしまう。

例えば、【大問３】で得点するためには、同じ意味の文を、さまざまに書き換えできるようになっておきたい。そのためには、ただ熟語・構文・文型を丸暗記するのではなく、さまざまな角度から演習しておく必要がある。

[発音・アクセント]

発音・アクセントについては、日ごろの学習習慣がすべてといっていい。

発音・アクセントの得点が低い生徒は、英語を学び始めた段階で、単語を調べる習慣を身につけることに失敗している。授業でわからない単語に出会っても、すぐに手を伸ばして調べようとしない。

伝統的な紙の辞書か、あるいは電子辞書（スマートフォン）か、先生によって意見が分かれるところもあるが、まず調べるという行動が大事だという点では、すべての先生の意見は一致している。わからない単語の意味・発音・例文をしっかりと確認するように、理想的には中学１年生から、学習習慣を育てていってほしい。