明治大学付属明治高等学校 入試対策
2019年度「明治大学付属明治高等学校の英語」
攻略のための学習方法
合格のための学習対策として、文法事項、読解力、リスニングの各対策について、以下のような点について学習を進めてもらいたい。
① 文法事項
文法問題としては、どれも基本的で標準的な問題である。
合格点を取るために、必要な文法事項としては、5文型、関係代名詞、比較、不定詞、仮定法(ifの使い方)、時制などである。
また、単に文法知識を暗記するだけではなく、特定の文法事項が読み手・聞き手に何を伝えたいのかということをしっかり考えながら理解を深めることが重要である。
また、知識は習得しても、実際の入試問題に正答を導き出せなければ、「志望校合格」という観点では意味がなくなってしまう。そのような状況を回避するためにも、夏までに上記の文法事項を完璧に理解・習得し、夏から本格的に実戦問題に取り組むことが重要であり、そのような学習を繰り返すことにより、文法事項はより確実に明確に記憶されることになる。
また、文法問題として見逃せないのが、動詞の活用(どのような前置詞が続くか、to不定詞と~ingのどちらを取るのか)、イディオムの知識なども不可欠である。
イディオムは、イディオム集を活用しながら一つ一つを確実に覚えておきたい。
② 読解力
確実に得点するためには、長文読解総合問題の得点率を上げることである。
では、どのようにしたら得点率は向上するのか。
一言でいうならば、正確な速読力を習得することである。
受験生の多くが「時間が足りなくて最後まで問題を解けなった」と語っているのを多く耳にする。なぜ時間が足りないのかといえば、英文を速読する力が不足しているからである。
英文の速読力向上のためには、英単語、イディオム、①で述べた基本的文法事項の知識が必要であり、それらの知識を適宜フル稼働させなければならない。
そして、英文を読む際に時間がかかる最大の原因は「返り読み」をしていることが考えられる。
「返り読み」とは、一つの英文を最後まで読んだうえで、関係代名詞がどこからどこまでを先行詞に修飾させるかという具合に、文章構造を前に戻って考えるという読み方である。
この読み方は、英文を本格的に読み始めた受験生が書かれている英文を正確に把握できるようになる力をつける段階では極めて有効であるが、あるレベルに達した後は英文を速読し、英文を左から右に流れるように(決して前に戻らない)読まなければならないことを考えると、合格のための効率的学習方法とはいえないであろう。
日本語と英語の言語的構造の違いに留意しながら英文を「私、行った、お店に、本を買うために」という具合に、英文を右から左に戻らず読む癖をつけることで入試問題の解答時間短縮が可能になるのである。
③ リスニング
リスニングのウエイトが高いのが明大明治高校の特徴である。
事前の対策は必須である。市販されているリスニング用の教材を使用し、しっかり自分の耳を慣らしておかなければならない。
レベル的には、英検準2級のリスニングは満点を取る程度の力は必要である。
できれば毎日、就寝前などの時間を使い20分程度のリスニング練習を行うことが必要である。
志望校への最短距離を
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2019年度「明治大学付属明治高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1は、長文読解(適語選択問題)<5分>。 文脈をとらえ手際よく解答すること。
大問2は、誤文訂正 <4分>。 基本的な文法事項をしっかり押さえ完答を目指したい。
大問3は、長文読解(整序問題)<6分>。 文脈に沿って与えられた語群を並び変える。
大問4は、長文読解(適語選択問題)<4分>。 文脈に沿って適語を選択する。
大問5は、対話文完成 <5分>。 口語表現も確実に押さえておくこと。
大問6は、長文読解 <6分>。 文法事項などの総合問題である。
大問7は、長文読解 <10分>。 内容把握等の総合問題である。
【大問1】長文読解問題(エッセイ)
- 時間配分:5分
設問内容は、適語を選択しかつ語形を変化させる問題である。
(1)は、「外国で生活する」という形にしたい。前置詞の後になるので、形は~ing(動名詞)にする。
(5)は、‘me to ~’となっているので、‘tell 人 to ~’=「人に~するように話す」という形を利用する。
【大問2】誤文訂正問題
- 時間配分:4分
基本的な文法事項を問う問題である。
(1) howではなく、関係代名詞のthat(which)に訂正する。
(4) 受動態の形式になっているので、forではなくbyである。
(5) 等位接続詞andが、何と何をつないでいるかを正確に把握すること。
【大問3】物語の長文読解問題(整序問題)
- 時間配分:6分
① wasに続くので、looking forと続けたい。
② 「彼らが好きなことについて話した後」という文章にしたい。
③ shouldの後には、動詞の原形がくるので、should changeと続く。
【大問4】説明文の長文読解問題(適語選択問題)
- 時間配分:4分
(ア):の役割を考えよう。
:は、前に述べられている内容を具体的に述べる役割がある。
:の後には「今しかなく過去も未来もない」とある。
(ウ)makeの働きとして、第5文型のmakeをしっかりマスターすること。
(オ)後の文章で、「夕食取りながらTVを見て、通勤・通学の際に音楽を聴いて、たいてい携帯電話を
手にし ている」という内容の文章が続いている。とにかく、人々は「忙しい」のである。
【大問5】対話文完成問題
- 時間配分:5分
(ア)テッドの答えから判断すると、スーザンは理由を尋ねたのである。
(ウ)続くスーザンの答えから判断すること。
(カ)これまでの提案が却下されたことを踏まえて、設問を考えよう。
【大問6】エッセイの長文読解問題
- 時間配分:6分
(1) 適語句選択問題
アは、直後の文章の内容をしっかり把握しよう。
イは、空欄を含むto不定詞が、直前にあるlanguageを修飾する形容詞的不定詞である。
(2) 内容把握問題
筆者は、短くて易しい英語で書かれた文章を好んでいることがわかる。
(3) 内容正誤問題
2.「筆者は仲間である文学を学んでいる人たちの論文(レポート)の書き方を好んでいなかった」
のである。
5.「英語だけによるフェイスブックグループを作ることは、書き方を上達させる唯一の方法
である」という選択肢の内容であるが、このような内容の記述はない。
【大問7】物語の長文読解問題
- 時間配分:10分
(1) 適語補充問題
アは、ボプシーの願いは、何になることであるかを理解すること。
イは、この文章は消防署長の言葉である。
(2) 適切文選択問題
Aは、直前で依頼されていることに対する回答なので、「自分たちはそれ以上のことができる」
という流れになる。
Bは、直前のボプシーの問いかけに対し、どのような内容が適切であるかを考えること。
(3) 内容正誤問題
1. 選択肢の文章は「ボブシーの母は、ボプシーの病気は将来治ると確信していた」という内容
である。
2. 選択肢の文章は「消防士のボブは寛大で、ボプシーに消防隊と一緒に働く機会をくれた」
という内容である。
攻略のポイント
全体的に英文内容などは決して難解ではない。文法事項についても基本的な問題であり、標準的な問題集には必ず掲載されている問題ばかりである。長文に関しても難解な内容ではなく、設問も基本的な内容である。
長文に関しては、いかに速く文章を読むかがポイントであろう。
また、全体に占める比率が高いのがヒアリングである。他校に比較しても、時間的にも内容的に重要視している事情が明らかであるので、事前に対策をしっかりとっておくべきである。
長文の設問が多いので、長文に関しても標準以上の500単語前後の英文を毎日1題はこなすようにしたい。