明治学院高等学校 入試対策
2023年度「明治学院高等学校の数学」
攻略のための学習方法
明治学院高等学校の数学を攻略するためには次の3点にしっかり取り組もう。
(1)基礎をしっかりと固めて、苦手分野の克服
出題されている問題は、教科書にあるような計算問題や文章問題などが見受けられるので、基礎をしっかりと習得すること。この場合の基礎をしっかりということは、何度も何度も繰り返し、精度を高めること。できた問題でもドリルにより学習していくことが必要である。応用問題や標準問題を正答するにも、基礎問題を固めることが非常に重要である。
また、中学3年間の数学の学習においては、図形が苦手、関数が苦手、確率が苦手など、どこかしら苦手な分野があるかと思われる。出題されている問題は、まんべんなく広範囲であるので、入試までに、苦手な分野は必ず克服しておこう。標準問題が数多く掲載されている、問題集をしっかりと仕上げること。例えば新中学校問題集など。受験勉強は”塗り絵”のようなもので、できないことをできるようにするだけである。
(2)いろいろな分野での計算力を高めること
出題されている問題は、全体として計算量が非常に多い。式の計算だけでなく、平面図形の計量、空間図形の計量、関数の融合問題、それぞれの分野でそれぞれの定理や論理を基に計算方法がある。例えば、文字式の計算、分数の計算、比の計算、度数の計算など、いろいろな分野での計算をしっかり訓練しておきたい。しかし、計算方法の工夫は独学で学習することは容易ではない。そこで、単に問題集の計算問題を数多く解くような学習ではなく、家庭教師から迅速な計算方法を真似ることが早道である。
(3)他の学校の過去問や類題に取り組むこと
出題されている問題は、三平方の定理、特別な三角形の比、相似な三角形、等積変形など、私立高校入試数学に頻出の分野からである。数多くの私立校の数学の入試問題を見てきた私からの率直な見解である。同じような過去問や類題に数多く触れることが合格への道である。どのような問題に取り組めば良いか迷ったら家庭教師に相談したら良いだろう。
以上(1)~(3)に留意して学習に取り組むことが必要である。付け加えて、中学3年時は進捗管理をするための学習計画が必要になる。中3の8月末までに(1)(2)を終えて、9月以降は(3)に取り組むことがベストである。学校の進度が遅い場合は先取り学習することが望ましい。自分で先取り学習が困難な場合は家庭教師に指導してもらおう。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
2023年度「明治学院高等学校の数学」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問数は5問で、基礎から標準問題で構成されていてこれといった難問は出題されていない。試験時間50分と多くないので、大問1は13分、その他の大問は8分前後の時間配分が現実的になる。計算量が多いので実際に見直し検算は難しいと思われる。一発で正確に解くことが求められている。
【大問1】独立小問集合
- 時間配分:13分
(1)<数の計算>符号には十分注意し除法を乗法にして計算
(2)<数の計算>指数計算と根号と展開公式
(3)<因数分解>まず、2でくくる
(4)<二次方程式> 解を代入して二次方程式を解く
(5)<関数>増加関数か減少関数かに注意
(6)<数の性質>素因数分解して考えられる場合を全て洗い出す
(7)<方程式の利用>プリン1個をx円とする
(8)<平面図形>点Bを通り直線ℓに平行な直線を考える
(9)<関数>点Pがグラフ上にあるときはa=2となり、a>のときはy座標は1より大きい
【大問2】 確率―さいころ
- 時間配分:7分
(1)0となるのは(x1,x2,x3)=(3,3,3)のとき
(2)余事象である0と1になる場合を求める。0のときは(1)より1通り、1のときは(x1-3)2乗が1で(x2-3)2乗と(x3-3)2乗が0となるときで(x1,x2,x3)=(2,3,3)(4,3,3)2通り。(x1-3)2乗が0で(x2-3)2乗が1で(x3-3)2乗が0、(x1-3)2乗が0で(x2-3)2乗が0で(x3-3)2乗が1、のときも同様に2通りあり、全部で6通り。よって、216-1-6=209通り。
【大問3】平面図形
- 時間配分:8分
【大問4】関数
- 時間配分:8分
(1)<面積>点Aと点Bの座標をsを用いて表して計算する
(2)<交点>連立方程式で求める
(3)<切片>△AEC=△ODCのとき、△BED=△AOBである。s=3のとき、(1)(2)より、△BED=3、B(0,3)となり、△BEDをtを用いて表すと(t-3)×1/2×8/3×(t-3)=3が成り立つ
【大問5】新傾向
- 難度:9分
- 時間配分:
(1)<画びょうの個数>重なる部分1箇所につき2個必要で、5枚だと重なる部分は4箇所、それに加えて左端、右端に2個ずつ必要
(2)<画びょうの個数>画用紙をn枚張るとき、重なる部分はn-1箇所、よって、4+2(n-1)となる
(3)<枚数>左端、右端に3個ずつと、横に並ぶ画用紙が重なる部分1箇所に3個必要となる。よって、画用紙が横にm枚並ぶと重なる部分はm-1箇所だから必要な画びょうの個数は3m+3個となり、3m+3=210で、m=69、縦が2段なので138枚
攻略のポイント
攻略のポイントを3つに絞ると次のようになる。
一つ目は、【大問1】の独立小問問題は完答すること。
二つ目は、平面図形や空間図形の計量問題、一次関数と二次関数の融合問題、方程式の応用問題、確率や場合分けの問題、これらの全分野に完答できなくても対応すること。
三つ目は、どの問題に時間をかけて確実にするか?どの問題は後回しにするか?を判断すること。これらの3点をクリアーできれば合格者平均点に十分達することができる。