明治大学付属中野高等学校 入試対策
2024年度「明治大学付属中野高等学校の英語」
攻略のための学習方法
合格のための学習法を一緒に考えてみよう。
- ①合格のための必須文法事項
まずは文法事項の徹底した習得である。英文を正確に読むためにもまた独立したし文法問題においても、文法知識は必須事項である。具体的には、五文型、関係代名詞、比較、不定詞、仮定法(ifの使い方)、分詞(現在分詞・過去分詞)などに関する完璧な知識の習得である。
例えば、五文型については、「この英文は何文型ですか」という類の問題は出題されない。大事なのは、S・V・O・Cという文の要素になりうる品詞が何であるかをしっかり理解することである。つまり、S(主語)になりうるのは「名詞・代名詞」であるという仕組みをしっかり理解・応用できるようになることである。
そのような理解を深めることによって、長文を読む場合にどれがSになるのかが一読して瞬間に判断できるようになるのであり、そのようなスキルが時間内に合格答案を作成するうえで不可欠な要素である。また、仮定法などもよく入試には出題されるが、仮定法という文法事項を使って筆者は何を読み手に伝えたいのか、ということを考えながら学習して欲しい。そのような事項を習得するためには、高校英文法の初級編(レベル的には英検準二級以上)の参考書や問題集を使用し、自身の英語文法力の向上を図る努力を積み重ねることである。
また、文法問題として見逃せないのが、動詞の活用(どのような前置詞が続くか、to不定詞と~ingのどちらを取るのか)、イディオムの知識なども不可欠である。イディオムは、イディオム集を活用しながら一つ一つを確実に覚えておきたい。
- ②読解力
確実に得点するためには、長文読解総合問題の得点率を上げることである。特に、明大中野においては、長文に対する正確で迅速な英語読解力が求められる。受験生の多くが「時間が足りなくて最後まで問題を解けなった」と語っているのを多く耳にする。なぜ時間が足りないのかといえば、英文を読むスピードが遅いからである。理想的には、1分間で英単語を90~100単語の読解速度が求められる。また、どのようにしたら英文の読解速度の向上を図れるのであろうか。一つの方法としては、英文を声に出して読むことも効果的である。その際に、リズム感をもって滑らかに音読できるまで何度でも繰り返して音読し、音読すると同時に頭の中で「この英文はどのような構造になっているか」ということを意識することである。
そのような作業を繰り返すことで、英文の構造が自然に頭の中で理解できるようになる。そのようなスキルをアップさせながら、まずは英文をしっかり理解することが最優先課題であろう。また、英文を読む際に気をつけて欲しいのは、「返り読み」をしないということである。英文を最後まで読んだうえで、最初に戻って「これはS、これはV…」という具合に分析を行う読み方である。このような読み方は、時間が掛かることは言うまでもない。英文は、左から右へ読み進むことである。そのように意識しながら英文を読む「クセ」をつけることで、英文を読むスピードは飛躍的にアップするだろう。
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2024年度「明治大学付属中野高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1は、適語選択問題<3分>。
基本的文法知識・構文・イディオムを確実に覚えていれば完答も可能である。
大問2は、単語定義問題<3分>。
英単語の意味を英語で考える問題である。
大問3は、整序問題<8分>。
イディオム、文法知識をベースに完答をめざそう。
大問4は、長文読解問題<12分>。
説明文の長文読解で適文選択問題である。
大問5は、長文読解問題<12分>。
説明文に対する英問英答問題である。
大問6は、長文読解総合問題<12分>。
適所選択、内容把握、語句解釈など説明文に対する総合読解問題である。
【大問1】適語選択問題
- 時間配分:3分
基本的な文法事項・構文・イディオムをあてはめ完答を目指したい。
1.rememberについては 、後に~ingとto不定詞が続く場合では意味が全く違うことを正確に把握しておくこと。to不定詞は内容的に未来を表すことも覚えておこう。
2.madeについては、①製品 be made of ~材料 ②製品be made from ~原料 ③材料・原料be made into ~製品 となる。
3.「傘をなくしたので、別の傘を買う必要がある」としたいので、anotherとなる。
4.“条件”などを表す副詞節の時制は、たとえ未来のことを表していても時制は現在形を用いる。
5.couldn’t be betterは“これ以上は良くならない”=“最高である”という意味である。
6.“気にするな”という内容の意味にしたいので、Never mindである。
【大問2】英単語の定義問題
- 時間配分:3分
英単語の意味を英語で定義して問う問題。
1.「そのような高いホテルには宿泊できない」という意味であるから、expensive である。
2.「気温、日光、雨、風などの状況」のことであるのでweatherである。
3.「かつて攻撃をしてくる人々から守るために建てられた高い壁や塔をもった建物」であるので“城”=castleとなる。
4.「飛行機で旅行すること」であるので“flew”(過去形)である。
5.「甚大な被害や損害をもたらす出来事」であるのでdisasterである。
【大問3】整序問題
- 時間配分:8分
-
基本的なイディオムや文法知識があれば完答も可能である。
1.「みんなに笑われた」とあるので受動態で考える。be laughed at by everyoneとなる。
2.It is ~ of … to ―。「優しい」という性格を表現したいのでforではなくofを用いる。
3.「~している男性」は現在分詞の形容詞的用法における後置修飾(carryingがa suitcaseという目的語を伴う)となる。
4.仮定法過去(現在の事実に反する内容)の文にする。仮定法過去完了も併せて確実に覚えておくこと。
5.「探すように頼んでいた本」は関係代名詞を用いて表す。「人に~を頼む」はask+人+to ~となる。
6.「大きな違いは見られない」はno big differenceである。thoseはclothesの繰り返しを回避するために用いる。
【大問4】説明文の長文読解問題(適文選択問題)
- 時間配分:12分
1.直前の文にwe cannot remember everyone … or what we did …とあるので、「人間の記憶には限界がある」という趣旨の選択肢を選ぶ。
2.直後にあるsavant syndromeについての説明文が入る。
3.Peekの幼少期のエピソードが入る。
4.サヴァン人について、その優れた能力と同時に抱える問題に言及しているところに注目する。
5.Peekが有名になって知名度を得てきた後のことを述べている個所を参考にする。
【大問5】説明文の長文読解問題(英問英答問題)
- 時間配分:12分
1.英語の質問は、「短時間でも人が動物と一緒にいると何が起きるのか」という内容である。
2.英語の質問は、「ペットを飼うメリットは何かを以下の選択肢から選べ」という内容である。
3.英語の質問は、「セラピーアニマルについて正しいものは何か」という内容である。
4.英語の質問は、「動物について研究者たちは何を発見したか」という内容である。
5.英語の質問は、「本文によれば次のうち正しいものはどれか」という内容である。
6.英語の質問は、「本文の最適なタイトルはどれか」という内容である。
【大問6】説明文に関する長文読解総合問題
- 時間配分:12分
問1.適語・句選択問題<1分>。
文脈的に相反する内容になっているので「譲歩(~だけれども)」の表現を選択する。
問2.適語補充問題<1分>。
I’m hoping to have a job by the summerを手掛かりに考える。
問3.内容把握問題<1分>。
Ray believes that ~ の部分から考える。
問4.単語意味問題<1分>。
直後にあるIn schoolで始まる文をヒントに考える 。
問5.適語選択問題<1分>。
本文の文脈を良く読んで文章把握を確実に行うこと。
問6.内容把握問題<2分>。
Xは、直前のhoweverに注目すること。Yは、直後のnot just follow a supervisor’s instructionsを手掛かりに考える。Zは、直前のhoweverに注目して考える。
問7.整序問題<2分>。
「最も~なものの1つ」という表現であるone of the biggest difficulties とする。
問8.整序問題<2分>。
「人が~するのに役立つ」としたいのでhelp+人+動詞原形の表現を使う。また過去分詞の形容詞的用法も重要である。
問9.内容真偽問題<2分>。
エ.「学校は生徒が協力しあう機会をもっと提供するべきである」は適切である。
カ.「卒業生の中には人前で話す能力が重要であると考える者もいる」と内容と一致する。
攻略のポイント
全体的に英文内容などは決して難解ではない。ただし、試験時間に比較し、かなりのボリュームの英文を読み込まなければならない。したがって、攻略するポイントとしては、基本的な文法事項(動詞の活用法、分詞の形容詞的用法、関係代名詞、不定詞、比較、仮定法など)、単語・イディオムの意味をしっかり押さえておくことが必須事項であるが、それ以上に短時間で大量の英文を読み込む力が重要である。そのために何をするべきか。結論的に言えば、入試問題の英文について時間を決めて読むことを大量にこなすことである。『攻略のための学習法』で一緒に考えてみよう。