明治大学付属中野高等学校 入試対策
2020年度「明治大学付属中野高等学校の英語」
攻略のための学習方法
合格のための学習法を一緒に考えてみよう。
- ①合格のための必須文法事項
まずは文法事項の徹底した習得である。英文を正確に読むためにもまた独立したし文法問題においても、文法知識は必須事項である。具体的には、五文型、関係代名詞、比較、不定詞、仮定法(ifの使い方)、分詞(現在分詞・過去分詞)などに関する完璧な知識の習得である。例えば、五文型については、「この英文は何文型ですか」という類の問題は出題されない。大事なのは、S・V・O・Cという文の要素になりうる品詞が何であるかをしっかり理解することである。つまり、S(主語)になりうるのは「名詞・代名詞」であるという仕組みをしっかり理解・応用できるようになることである。そのような理解を深めることによって、長文を読む場合にどれがSになるのかが一読して瞬間に判断できるようになるのであり、そのようなスキルが時間内に合格答案を作成するうえで不可欠な要素である。また、仮定法などもよく入試には出題されるが、仮定法という文法事項を使って筆者は何を読み手に伝えたいのか、ということを考えながら学習して欲しい。そのような事項を習得するためには、高校英文法の初級編(レベル的には英検準二級以上)の参考書や問題集を使用し、自身の英語文法力の向上を図る努力を積み重ねることである。
また、文法問題として見逃せないのが、動詞の活用(どのような前置詞が続くか、to不定詞と~ingのどちらを取るのか)、イディオムの知識なども不可欠である。イディオムは、イディオム集を活用しながら一つ一つを確実に覚えておきたい。
- ②読解力
確実に得点するためには、長文読解総合問題の得点率を上げることである。特に、明大中野においては、長文に対する正確で迅速な英語読解力が求められる。受験生の多くが「時間が足りなくて最後まで問題を解けなった」と語っているのを多く耳にする。なぜ時間が足りないのかといえば、英文を読むスピードが遅いからである。理想的には、1分間で英単語を90~100単語の読解速度が求められる。また、どのようにしたら英文の読解速度の向上を図れるのであろうか。一つの方法としては、英文を声を出して読むことも効果的である。その際に、リズム感をもって滑らかに音読できるまで何度でも繰り返して音読し、音読すると同時に頭の中で「この英文はどのような構造になっているか」ということを意識することである。そのような作業を繰り返すことで、英文の構造が自然に頭の中で理解できるようになる。そのようなスキルをアップさせながら、まずは英文をしっかり理解することが最優先課題であろう。また、英文を読む際に気をつけて欲しいのは、「返り読み」をしないということである。英文を最後まで読んだうえで、最初に戻って「これはS、これはV…」という具合に分析を行う読み方である。このような読み方は、時間が掛かることは言うまでもない。英文は、左から右へ読み進むことである。そのように意識しながら英文を読む「クセ」をつけることで、英文を読むスピードは飛躍的にアップするだろう。
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2020年度「明治大学付属中野高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1は、適語選択問題<5分>。基本的文法知識・イディオムをしっかり覚えておくこと。
大問2は、単語定義問題<3分>。英単語の意味を英語で考える。
大問3は、整序問題<8分>。イディオム、文法知識を確実にあてはめること。
大問4は、長文読解問題<5分>。説明文の長文読解。
大問5は、長文読解問題<11分>。英問英答問題。
大問6は、長文読解総合問題<18分>。整序問題、内容把握、内容正誤問題などの総合読解問題である。
【大問1】適語選択語形変化問題
- 時間配分:5分
基本的な文法事項・イディオムを理解しておけば全問正解だろう。
1.few とa few の違いをしっかり覚えておくこと。fewは不定冠詞aが付かないと「ほとんど~ない」という否定の意味になり、aがあると「2~3人(個)はある」という肯定の意味になる。類似活用に、littleがあり、用法はfewと同じであるが、違いはfewが可算名詞、littleは不可算名詞につく。
2.時や条件を表す条件節(副詞節)の中では、未来形は現在形で表記するという文法事項をしっかり押さえておくこと。
4.every +数詞+名詞で、「~ごとに」を意味する。
【大問2】英単語の定義問題
- 時間配分:3分
英単語の意味を英語で定義して問う問題である。
1.説明の英文は「外国に又は外国へ」という意味であるから、「海外へ」という意味のabroadを入れたい。
2.「お金を稼ぐ活動」のことであるので、「ビジネス」という英単語を考える。
4.「コンテスト」の平均よりも「もっと悪い」という意味の英語を考えると、worsenになる。
5.「兄弟だと思ったが」、「おじ又はおばのこども」のことであるので、「いとこ」ということになる。
【大問3】整序問題
- 時間配分:8分
基本的なイディオムや文法知識があれば完答もできるであろう。
1.To不定詞(原因を表す副詞的用法)を用いて英文を考える。
2.「~の何倍もある」という表現は比較級の言及を用いて‘倍数+as+原級+as~’を用いる。
4.「~する(十分な)勇気がなかった」という英文を作りたいので、「勇気」という名詞を修飾するto不定詞の形容詞的用法を用いる。
6.「3分の1」という分数表記は、しっかり覚えておくこと。
【大問4】説明文の長文読解問題(適文選択問題)
- 時間配分:5分
1.直前の文である「クズを日本政府がアメリカにもたらしたのは植物展であった」を参考に考えること。
2.直後の英文に、クズがいかに夏場に急成長するかが書かれていることを手掛かりにする。家や車などの動かないものは、全て覆いつくすと書かれている。
3.急成長して森を覆いつくしてしまうクズとクズで覆われた森にどうして動物が生きていけないのかを考えよう。
【大問5】説明文の長文読解問題(英問英答問題)
- 時間配分:11分
1.英語の質問は、「宇宙の探索を否定する人々は~」という意味である。
2.「NASAの副産物は」という英語の質問である。spin-offsは「副産物」である。
3.質問内容は、「煙探知器は~」という内容。「煙探知器」は日々の生活のために開発されたわけではなかったのである。
5.「この話のタイトルとして最適なのは」という質問内容である。本文はNASAが宇宙探索のために開発したものの中の副産物が、自分たちの生活にどれほど役立っているかについて述べている文章である。
【大問6】説明文に関する長文読解総合問題
- 時間配分:18分
問1. 英文整序問題<2分>。腹をすかした2人の男がどのようにして肉を手に入れたかについて言及している英文を最初にする。
問2. 適語選択問題<2分>。菜食主義者の孔子が、ナイフをテーブルで使用するのに不適切であると考えている最適な理由は「殺傷」である。
問3. 適語句選択問題<2分>。直後に続く銀の箸についての補足的説明を行う箇所である。
問4. 要旨把握問題<2分>。本文の内容と各選択肢の内容に矛盾や間違いがないか慎重に吟味すること。微妙な表現の違いなどにも留意すること。
問5. 要旨把握問題<2分>。問4と同様に、本文の内容をしっかり理解し言及していない選択肢を選ぶと消去法でも正解にたどりつく。
問6. 整序問題<3分>。イディオムの知識を使い、部分的に結合し全体を調整すること。攻略の一つの方法としては、動詞を初めに決めるということである。本問では、動詞としてはknows と has eatenの2つが考えられる。
問7. 適語選択問題<1分>。本文の‘the father of wari-bashi’とは「割りばしの父=割りばしの考案者」ということである。つまり、割りばしの考案者に対する「敬意」を表するのである。
問8. 適語選択問題<1分>。割りばしは大量の木材を使用するので、割りばしの使用をなくそうとするのは「環境」に配慮する理由からである。
内容正誤一致問題<3分>。本文の内容に従えば、「日本では男女で使用する箸の長さが異なる」と「自分の箸をレストランに持参するのが一般的になりつつある」というのが本文の内容に一致している。
攻略のポイント
全体的に英文内容などは決して難解ではない。ただし、試験時間に比較し、かなりのボリュームの英文を読み込まなければならない。したがって、攻略するポイントとしては、基本的な文法事項(動詞の活用法、分詞の用法、関係代名詞、不定詞、比較など)、単語・イディオムの意味をしっかり押さえておくことが必須事項であるが、それ以上に短時間で大量の英文を読み込む力が重要である。そのために何をするべきか。結論的に言えば、大量の英文について時間を決めて読むことである。『攻略のための学習法』で一緒に考えてみよう。