明治大中野八王子高等学校 入試対策
2024年度「明治大中野八王子高等学校の英語」
攻略のための学習方法
(1)リスニング問題
普段から音声学習を取り入れたい。英検3級・準2級の教材や類似過去問を繰り返しやり直すことで、ほとんどの問題で正解を導くことが出来るようになるだろう。余力があるのであれば、ラジオ講座などを利用することをお勧めする。後述する音読学習もリスニング対策としては効果的である。
(2)長文読解問題
英文のレベルはさほど高くないものの、2つの大問それぞれに15分ほどずつしかかけられないため、速読する力を身に付ける必要があるだろう。
つまり、前から句・節ごとに訳し下していく練習をしていかなくてはならない。きれいな日本語を作ろうとすると、いったん英文の後ろまで目を通して後ろから訳を作ることになり、結果的に一文を二度読むことになってしまい時間がかかりすぎてしまうからだ。普段の勉強から音読学習を取り入れるのが効果的だ。声に出して読むことで前から読み下す力を身に付けることが出来る。この勉強はリスニング対策にもなることから一石二鳥といえるだろう。
また、かなりのスピードで読み下していくことになるため、途中で話の流れを見失わないように、各パラグラフを読み終えるたび、そこではどのようなことが述べられていたのかをしっかり確認する習慣を身に付けよう。そうすることで、次の段落の内容が頭に入って来やすくなる。
そして、英文を速く読む訓練をするだけでなく、設問を素早く解くための技術も合わせて身につけていく必要がある。特に内容一致問題は、解き方が確立していないとかなり余分な時間がかかってしまい、精度も落ちる。前述のように、事後的な情報検索のための手がかかりを本文に残しておくことで無駄な二度読みを避ける事が出来る。
(3)語句整序問題
明大中野八王子の語句整序の特徴は、並び替える語句の多さである。基本的な文法事項と構文があれば知識的には問題ないが、限られた時間の中で解き終えるためには効率的な手順を確立しておく必要がある。
すなわち、句・節事の意味のかたまりを作り、その後、英文の基本的な骨組みから組み上げていくというプロセスを身につけなくてはならない。他動詞の目的語を取る性質や、節と節を結びつけるためには接続詞が必要だという、英語の原理・原則を大切にした勉強が必要である。
そして、当校の整序問題は、与えられている和文と答えとなるべき英文の構造が同じなため、いきなり語句の並びかえに飛びつくのではなく、まずは和文の主語・動詞、修飾・非修飾関係を捉えることで効率的に解くことが出来るだろう。
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2024年度「明治大中野八王子高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
リスニング・読解・知識をバランスよく問うのが明中八王子の傾向である。問題形式自体もオーソドックである。やや難しいのは、読解問題の中で問われるものも含めて、語句整序問題の語句が多めであるということぐらいだ。王道を行く勉強法を地道に進めていけば合格レベルに達することが出来る。
【大問1】リスニング問題
- 時間配分:
放送文未公表
【大問2】長文読解問題
- 時間配分:15分
笑いについての説明文が素材となっている。注訳も多くあり、話の展開も明確なので、話の筋を見失うことはないだろう。
設問については基本的に、内容把握問題が中心となっている。以前は文法・構文的な観点から解くべき問題も混在していたが、近年は、特に文法語法に関して、読解の範囲で必要なもの以外は知識系の大問で問うスタンスになっている。今年は英文挿入問題も出題された。小問レベルでは毎年様々な形式で問うのが本校の特徴となっているため、本文を読み始める前に設問内容を確認し、前もって目を通しておくべき設問がないかをしっかり確認しておく必要がある。
問7は内容一致問題。選択肢が英文であるため、全体として読まなくてはならない英文の量を押し上げている。この英文全体からの内容一致問題の出来が合否を左右することになるため、ここにいかに時間をかけられるかが大きな鍵となる。事後的な情報検索のためのマークを、一読目の段階で、適宜残しておくことで、効率的に問題を解くことが出来るだろう。本文の流れと選択肢の順序が同じであることも分かっておくと検討が楽になるだろう。
【大問3】長文読解問題
- 時間配分:15分
ある昆虫についての説明文が素材となっている。英文自体は大問2と同じく取り組みやすいものである。ほとんどが内容把握を問う問題となっている。英文全体から問われる内容一致問題の出来が合格を左右することになるだろう。大問2と同様、年度によってさまざまな形式の設問があるため、本文を読む前に必ず設問を概観しておきたい。今年は出題されなかったが、要約文の空所補充記述問題が出題されることもある。他校も含め近年頻出の問題形式であるため、対策しておこう。要約文に関する問題が出題された場合は、多少英文が長かったとしても前もって読んでおくことで、本文を読む際に内容の予測可能性が生まれ、結果的に時間を削減することができる。
【大問4】同意文完成問題
- 時間配分:4分
4題。基本的な文法事項が理解できていれば正答を導くことが出来る問題となっている。書き換え問題を練習していれば必ず出てくる問題ばかりである。1文目にあって2文目にない意味合いが何なのかを素早くとらえるのがポイントだ。時間をかけずに処理して、他の大問に時間をかけたい。
【大問5】語句整序問題
- 時間配分:6分
8語から10語の並びかえ問題が4題。
語数がやや多いものの、与えられた和文と出来上がりの英文の構造が共通しているため、英文を組み上げやすい問題ではある。英文の基本構造から徐々に組み上げていくという意識を持って取り組むことで、混乱せずに解くことが出来る。
攻略のポイント
短い時間で長文を読み切らなければ、手間のかかる設問に取り組むだけの余裕がなくなる。そこで、まずは速読力の向上が大きな攻略のポイントとなる。そしてその際には、単に一文ごとの逐語訳をするだけでは足りない。意味のかたまりごとに内容をとり、その上で各文の内容のつながり、パラグラフ間の内容のつながりを意識した読解力の向上を目指す必要がある。リスニングは普段から音声学習を取り入れることが必要だ。また、文挿入や語句の抜出などは、解くことに慣れておくことで時間短縮を可能にする問題形式であることから、類似の問題を出す他校の過去問を上手に利用したい。