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成蹊高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2024年度「成蹊高等学校の国語」
攻略のための学習方法

問題構成

大問3つに論説文・小説・古文の3題が割り当てられるのが定例となっている。
文章量は2題合わせて8000~10000字ほど。問題数は30問前後。

問題量ではおおよそ論説文5割・小説3割・古文2割といった割合で、論説文に重点が置かれている。

設問形式は長・短合わせた記述問題が3~4割を占め、次いで記号選択、書き抜きの順で多い。漢字は例年、4~5問の出題。

論説文の読解

問題量も多く比重が大きいので、ぜひ得意分野にしておきたい。
使われる素材文は、受験生の年齢を考慮した適度な難しさのものが多い。記述問題が多いが、自分の考えを述べるようなものではなく、文中から適切な部分を抽出してうまくまとめれば答えられるオーソドックスな問題になっている。字数指定は無いが、おおむね30字~60字程度でまとめられる文量である。読解力があれば得点を狙えるので、しっかり答えて点を積み上げたい。

まずは論説文読解の基本を身につける。
形式段落と意味段落の整理。意味段落の内容をおおおまかにまとめて小見出しをつけておくと段落ごとの関係・つながりもわかりやすくなる。

要点と細部の区別。段落の最初と最後に注意して、要点に傍線を引くなど、目立つようにしておく。要旨と要約。要点を結んで全体を要約する。記述問題の答え・ヒントは多くはこの部分にあるだろう。読解問題を多くこなし、決められた字数でまとめる練習を積んでおこう。

小説の読解

こちらの分野も、主人公を小学生~中学生に設定した物語が多く、心情を理解しやすい話になっている。無理に大人向けの難解な小説を想定する必要はないので、中学生~高校生向け程度の文章で練習すれば良いだろう。記述問題も物語を丁寧に読み取れていれば、本文中に解答の手がかりがあるものがほとんどである。小説文の読解の基本力をつけておきたい。

まずは場面分け。時間・場所・登場人物などから場面の変化をマークする。登場人物の言動・情景などをヒントにその心情を読み取る。気持ちの変化があった部分は特に注意する。予断なく、文中に書かれていることを手がかりに正確に考えたい。そして、全体としての主題を考える。誰のどんな気持ちを描きたかった話なのか。記述問題で訊かれることの多い部分である。

記述問題

記述問題の多さから、この種の問題を苦手とする生徒は重いテストだと感じてしまうかもしれない。しかし、「自分の考えを述べよ」「自分の言葉で答えよ」といった小論文タイプの問題ではなく、文中から答えやヒントを探すタイプの問題である。字数も30字から60字程度とさほど長文でもない。読解力があれば点を稼げるのだから、なるべく減点されないような整った記述が書けるよう、同じような字数の類似問題でよく練習しておこう。

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2024年度「成蹊高等学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

現代文2題で合わせて11000字ほどに、古文約500字が加わる。総解答数は27問。そのうち、記述問題は1~3行ほどのものが計11問。
時間は60分あるが、記述11問にはやはり時間がかかる。20~50字ほどで形良く素早くまとめる訓練を積んでおく。
文中からヒントや答えを得られるものが多いので、傍線などで効率よく答えを探せるようにしておくと、時間のロスを防げる

【大問一】論説文の読解

  • 時間配分:26分

障害者スポーツへの認識の変化を通して、「ちがい」に対しての知識を増やし他者への想像力を養うことの大切さを説いている。

問一 ① 開催  ② 疾走  ③ 厳格  ④ 亀裂  ⑤ 露骨

問二 続く段落で、「障害者スポーツは障害のある人のためだけのスポーツなのか」という筆者の問いが提示されている。「障害者スポーツは障害者だけが参加するもの」というのがこれまでの「固定した見方」だったが、それが変わりつつあると筆者は感じているようである。

問三 
A. 障害者スポーツは障害者だけのスポーツと一般的に考えられているが「はたして」ど
うなのだろうか。
B. 水泳などは障害ある人のための競技であろう。「しかし」車いすバスケットやブラインドサッカーはそうとは言えない。
C. 「ブラインド」を言い換えているので「つまり」。

問四 直前の段落で示されている、多くの「障害者スポーツ」は条件を合わせれば障害のない人でも参加できる競技なのではないか、という認識を指しているので選択肢が合う。

問五 それまでの「あたりまえ」がくつがえることで、他者の持つ障害という「ちがい」そのものと向き合い、想像力がより豊かになっていく、と次段落で述べられている。

問六 「ふるまい方がわからず」「距離をどのようにとっていいのかわからない」と述べられている。突然現れた障害者への接し方がわからず戸惑っているのである。

問七 「無視する」のは、日常的な関係において「適切に」出会いやりとりしてこそ自然に示せる態度であり、そのような日常が構築できていないと不自然になってしまうのである。

問八 直前の数段落にまとめられている。他者を理解することは日常的な関係をどのようにつくりあげるのかを考えることであり、それには他者との「ちがい」についての知識を豊かにすることが大切である。さらに得た知識を常に疑うことも大事だが、一番大事なのは他者を理解するための想像力を磨いて豊かにすることだと筆者は考えている。

【大問二】小説の読解

  • 時間配分:24分

島を出ることと島への思いの間で複雑な気持ちを持っていた主人公は、数十年ぶりで島を訪れた老婦人とのふれあいであることに気づかされる。

問一 不相応なリゾート開発に納得がいかないという点では考えが一緒だが、それでも何十年も島を離れて急に訪れた松平に島を悪く言われるのは良い気分ではないのである。

問二 主人公の「それだけの価値があるんでしょう」という発言に対する松平の返しに注目。わかったような大人びた通り一遍の意見を「利口ぶっている」「大人ぶっている」と批判されたような気になったのだと思われる→選択肢

問三 この「紅潮」は怒りであると考えられる。真帆は親の影響もありこの島が好きなので、松平の批判的な意見に腹を立てているのである。

問四 「外からきたものをまるごと受け入れただけ」という島の住人たちと異なり、自分は運や他人の力に頼らず独力で成功を得たのだという自信が表れている。

問五 
A. 内心で馬鹿にしていた島のことを思い出したのが、自分でも恥ずかしいような気がし
ている。
B. ばつが悪い――きまりが悪く、恥ずかしい。

問六 面に出さないようにしていた島へのこだわりを主人公に指摘されて、余裕を失った。

問七 主人公は島を離れたいと思っている一方で、島を出て生活したら島での生活や人々のことを忘れてしまうのではないかという不安も覚えている。その点で松平が未来の自分と重なり、「はっと」したのだと考えられる。

問八 問七で気づいたことに加えて、さらに考えると松平のように長く島を離れて批判的な意見を持つ人物でも島のことを忘れていなかったという事実に思い至り、自分も島を出ても島を忘れることはないのだろうという安堵を覚えたのであろう。

【大問三】古文の鑑賞

  • 時間配分:10分

ある家に盗人が入った。家の主人が気づいて帰ろうとするところをつかまえようと待ち伏せして障子の破れからのぞいていたら、盗人は多くは取らずに少しの物を袋に入れて帰ろうとしたが、棚の鉢に灰を入れておいたのを何と思ったのかつかんで食べた後、盗ったものを元通りにおいて帰ろうとした。待ち伏せしていたので、主人は取り押さえた。盗人の行動が不可解だったので詳しく訊いてみると、盗人が言うには「もともと盗むつもりはありませんでした。この数日食べる物がなくどうしようもなくひもじいままに、はじめて盗もうという気持ちになってこの家に入りました。しかし棚の麦の粉と思えるものが手に触ったので食べ物が欲しかったのでつかんで食べたのですが、あまりに飢えていたので何かわかりませんでした。何度も食べて初めて灰だったとわかり、その後は食べませんでした。食べ物でない物を食べましたが、腹に入れてみれば物を取ろうという気持ちがやみました。これは思うに、飢えに耐えられなくて物を取ろうという気持ちが起こりましたが、灰をたべて簡単に治まるのだなと思いましたので、盗ったものを元に戻したのです」というので、かわいそうにも不思議にも思えて、主人は盗人が手にした物を持たせて帰した。「今後もどうしても困った時には、遠慮せず来て言うように」と言ってしげく様子を尋ねた。盗人の気持ちも趣深い。主人の哀れみもまた素晴らしい。

問一 盗人が鉢の灰を食べて盗んだ物をもとに戻したのは、理解しがたい行動である。
問二 物を盗もうと思った気持ちを「このような気持ち」と言っている。
問三 灰を食べて空腹が治まると、物を盗もうという気持ちもなくなった。
問四 盗人の窮状を哀れんで取ったものを与えて、その後も困ったときには遠慮せず来るようにと声をかけている。

攻略のポイント

問題数も配点も多い記述問題は、苦手だからと避けるわけにはいかない。
さいわい、難易度的にも文字数的にも難問というほどではない。字数制限が無いので適切にまとめるのにコツが要るが、類似問題を多くこなして慣れておけば得点を稼げるだろう。
素材文も総計10000字程はあると予想して、スピードを意識して練習しておこう。
古文も高校レベルの問題が出るので、中学校で習ったレベルで終わるのではなく、高校初級程度の学習で力をつけておきたい

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