出典は、『生物多様性』（本川達雄著）。本文では、『自分のすきなものを選んで自分の好きな暮らしを実現することが幸福』であると考える『選好充足功利主義』の立場を筆者は批判する。同主義は、言い換えれば『好き好き至上主義』と筆者は定義しており、これでは『生物多様性は守れない』とする。なぜなら、『好き好き至上主義は多様性を大切にする発想とは正反対』であり、『嫌いなものたちとも付き合うという姿勢』が必要であるからだとしている。

問一は、漢字である＜３分＞。
紛らわしい漢字が選択肢の中に紛れ込んでいるので、正確な知識を基に正しい選択肢を選ぶこと。

問二は、接続詞の選択問題＜２分＞。
本文の論旨の流れ（前後の文章をよく読むこと）から、順接、逆接、説明、例示等々のどれが適切であるかを判断する。

問三は、内容把握選択肢問題＜２分＞。
「好き好き至上主義」では、嫌いなものと付き合う姿勢がなくなってしまい、結果、生物の多様性は失われてゆくのである。

問四は、内容把握選択肢問題＜２分＞。
生物の多様性を守るために「嫌いなもの」でも認めていかなければならない。

問五は、内容把握選択肢問題＜２分＞。
前後の文章をよく読み、それぞれの関係をしっかり分析すること。

問六は、内容把握選択肢問題＜３分＞。
相手を「真の存在」として認めることにより、自身の価値観の中に取り込まれるものは何か。

問七は、内容把握選択肢問題＜２分＞。ナマコは「われわれとはまったく異なる独自の素晴らしい世界」をもっているのである。

問八は、内容把握選択肢問題＜３分＞。
「私」の「ナマコと付き合う知恵」について考える。

問九は、表現選択問題＜２分＞。
「踏絵」とは特定の主義や思想を本人の意思に関係なく、強制的に調べる方法のこと。

問十は、要旨選択問題＜２分＞。
内容一致する選択肢を２つ選択する。本文の要旨をしっかり読み込むこと。

回想随筆読解問題。出典は『人生複線の思想　ひとつでは多すぎる』（外山滋比古著）。

問一は、心情把握選択肢問題＜２分＞。
「私」が「母親」の態度に抱く感情はどのようなものかを考える。

問二は、心情把握選択肢問題＜２分＞。
母親の表情から「私」は何を感じたのか。

問三は、文章内容把握選択問題＜２分＞。
どんな経験をすればいいというのではなく、人間にとってどんな経験が必要であるかを考える。

問四は、文章内容把握選択問題＜２分＞。
「経験は最高の教師」であるものの、学ぶ側の「姿勢」はどうあるべきか。

問五は、文章内容把握選択問題＜２分＞。
青年が「私」から誤解されたと戸惑っているように「私」には思えたのである。

問六は、心情把握選択問題＜２分＞。
視覚や聴覚が衰えた分、嗅覚が鋭くなったと思っていた「自分」のいたらなさに恥ずかしくなったのである。

問七は、語彙表現選択問題＜１分＞。
「ツケ」とは、本来見過ごすべきではない事項などを何らかの事情・理由で、見過ごしてしまったことによって将来にそれを償うことである。

問八は、要旨選択問題＜２分＞。
人生を振り返り、「知識」を得るばかりではなく、生活における「経験」が乏しいという感想を抱いている。

出典は『続近世畸人伝』。

問一は、内容把握問題＜３分＞。
（ア）「いかにもよろしからぬよし」を太閤に申し上げたのは誰か。
（イ）誰の発言に対して決して逆らうな、と言っているのか。

問二は、内容把握選択問題＜３分＞。
太閤の作った句を書き残すことを拒んだのである。

問三は、内容把握選択問題＜３分＞。
藤孝のもとを訪ねた理由を考えること。

問四は、現代語訳選択問題＜４分＞。
「いづくにあるべき」は反語表現。

問五は、内容一致選択問題＜４分＞。
太閤と紹巴との間の争いの推移について考える。