哲学的分野（人生）に関する論説文の読解問題である。出典は、『高校生のための哲学入門』（長谷川宏著）。

（１）は、漢字書取り問題である＜３分＞。実際に漢字を書かせるのではなく、同じ漢字を用いるのはア～オのどれであるかを選択させる。選択肢に使用されている漢字についてもしっかり覚えておかなければならない。紛らわしい選択肢に惑わされないように、しっかりとした漢字の知識を蓄えよう。
（２）は、内容把握選択問題＜２分＞。「社会の目」とは、「平穏無事の毎日を願う気持ち」が根底にあり、「時代とともに変化」しているものである、という本文の趣旨を確実に把握しよう。「適当でないもの」を選択しなければならないことに気をつけよう。
（３）は、表現選択肢問題＜１分＞。本文によれば「社会の目」は、時代から時代へと継承されてきた時間的奥行きを備えているのである。
（４）は、内容把握選択肢問題＜２分＞。「そうした試み」とは、「人々の穏やかな暮らしのもつ共同の広がりと歴史的な奥行きへと触手を伸ばすこと」である。
（５）は、内容把握選択肢問題＜５分＞。本文中にある「高校生らしさ」について、7人の高校生が話し合いを行なった。本文の内容と一致する意見を述べた生徒を選択する問題である。
（６）は、指示語選択肢問題＜２分＞。直後にある「社会の目の奥の深さに探りを入れるような試み」であるので、この個所を手掛かりに解答を見つけよう。
（７）は、内容把握選択肢問題＜２分＞。４段落の結論を以後において、論証し、再度言及する形式を採用している。
（８）は、内容要旨選択肢問題＜３分＞。筆者は、「社会の目」を若者が単に否定するのではなく、それが自分にとっていかなる意味があるのかを深く考えて欲しいと願っており、そのような過程を経て人生を豊かにすることができる、と主張する。

出典は『山へ帰る日』（松崎有理著）。

（１）は、内容把握選択問題＜３分＞。本文を読むと、地元の山岳会のおじさんたちは、きちんとその理由も含めて「彼」にていねいに説明しているのである。
（２）は、心情把握選択問題＜２分＞。「あのとき」とは、突然の豪雨にあったときのことであり、そのときに慌ててしまったことに対する「彼」の心情である。
（３）は、文章内容把握選択問題＜３分＞。不適切な選択肢を選ぶ問題である。気をつけないと、適切な選択肢を選びかねない。
（４）は、文章内容把握選択問題＜３分＞。「彼」は、最新型の車椅子のデザインを気に入ったのであり、自分にはこの車椅子をちゃんと乗りこなせる自信があったのである。
（５）は、内容把握選択問題＜２分＞。「若い医師」の人柄を本文中から読み取ろう。なお、本問は、適当ではないものを選択させる問題であるので注意が必要である。
（６）は、文章表現選択問題＜２分＞。現在の状況から、過去のある事件を振り返り、今の自分に不満を抱いているのである。そのような文章上の構成を通じて、読み手の理解をより深めることが可能になるのである。
（７）は、内容把握選択問題＜３分＞。車椅子での不便な生活に嫌気を感じていた「彼」が、最新型車椅子への挑戦を通じて自分を取り戻しつつあるのである。

出典は『十訓抄』。

（１）は、内容把握問題＜２分＞。指定された部分の主語は誰であるかについて、内容をしっかり把握したうえで解答すること。
（２）は、内容把握選択問題＜３分＞。小尼君は、強盗が落としていった小袖を着るようにと安養の尼上を促したのである。
（３）は、現代語訳選択問題＜２分＞。「いかが着るべき」とは、「どうして着ることができようか、いやできない」という訳である。
（４）は、内容理解選択問題＜２分＞。小袖をわざわざ届けさせた安養の尼上の心遣い（＝優しさ）に、強盗達はどのように感じたか。
（５）は、内容理解選択問題＜３分＞。強盗達は、安養の尼上の心根の優しふれ、自分たちの所業を反省し、改心したのである。