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芝浦工業大学柏高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2015年度「芝浦工業大学柏高等学校の数学」
攻略のための学習方法

芝浦工業大柏高校の入試問題は、標準問題が9割であるので得点は80%を目指して欲しい。特に、数学を得意とする受験生は100点を目指して貰いたい。
出題形式が『解答形式が指定』されているので、最終的な解答の『形』に注意しなければならない。
しかし、その前提は問題の正解に辿り着くことであるので、第一に念頭に置かなければならないのは、『確実な数学力の向上』である。そのために何をしなければならないかを、以下に述べてみる。

徹底的な標準問題の演習を日々繰り返し行って欲しい。全国上位高校の入試問題について時間を決めて演習するのである。
演習時間は、問題の難易度によっても異なるが、小問が3~4題設定されている大問であれば12~14分が目安であろう。計算問題や一行問題であれば解答時間は1~2分を目安に取り組んで貰いたい。
それでは、具体的な分野を挙げて学習法を考えてみよう。
数量編で最重要分野はいうまでもなく『関数』である。
特に、放物線と直線との関係をしっかり演習すること。なぜ、そのような分野が入試問題として頻出するのか。理由は、数学のあらゆる『分野』の問題を作問できるからである。
例えば、放物線と直線の交点は連立方程式を立て2次方程式を解く計算力が試される。また、その2点の交点と原点を結んでできる三角形に関する問題も種々設定可能である。相似の考え方を持ち込んで解く問題、その三角形の面積を2等分する直線の式を求める問題、座標平面上にできた図形をある直線を回転軸としてできる回転体の体積を求める問題、サイコロ2つ振って出た目の数だけ直線上を点P(m,n)〔mとnはともに整数〕から移動するとした場合にPが格子点(x座標、y座標が共に整数である)に移動する場合の数やある一定の条件を与えられ場合の確率を求める問題など相当な分野をカバーできる問題が作問できるのである。
したがって、単に放物線(2次関数)だけの問題を演習するのではなく、それ以外の分野も取り込んだ融合問題を多く(最低50題)演習するように。
また、分野を絞り込めば平面図形(相似、三平方の定理、円と直線・放物線)に関する問題も徹底して演習しておいて欲しい。図形の問題は、単に『定理』を知っているから正解に辿りつけるという訳ではないことは言うまでもない。複雑そうに絡み合う複数の図形の中から、正解に必要な図形をどのようにして見抜いてゆくか、また見抜けるかということが大事になってくる。その様な『見通し』がないと、何時間もその問題を見ていても正解どころか手掛かりとなる『ヒント』さえもつかめなくなってくる。
それでは、どのようにしたら正解に辿り着ける図形を見抜けるようになるのか。
一つの方法としては『結論から逆算する』という手法である。
例えば証明問題であれば、最終的に『何がどうなっていれば与えられた問題が正しいと証明できるのか』ということを考えるのである。つまり、AB=CDということを証明したければ、AB、CDを含む図形(三角形や平行四辺形)の合同証明を行えばよい、という方針を立てられるかどうかということである。そのような手法を用いることで、図形編の問題の正答率は飛躍的に向上するであろう。

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2015年度「芝浦工業大学柏高等学校の数学」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

【大問1】は雑問集合問題である<7分>。連立方程式や平面図形の基本問題であり、完答を目指したい。
【大問2】は関数の問題である<11分>。放物線上の点の座標が、与えられた諸条件よりどのようになるかを手掛かりに取り組めるかがポイント。
【大問3】は場合の数の問題<9分>。良く見かける問題である。与えられた条件に適合する整数を作る場合の数を求める問題で基本問題である。
【大問4】は円に関する平面図形の問題<16分>。三平方の定理や円周角、相似の考え方をあてはめられるかが重要である。
【大問5】は立方体に関する空間図形の問題<14分>。三平方の定理・相似の考え方を空間図形に応用できるかがポイントであろう。

【大問1】

  • 時間配分:

小問集合問題。

(1)は式の値である<1分>。与式=(a-b)2に変形できるかがポイント。
(2)は連立方程式の問題<2分>。
(3)は2次方程式の応用で和と積の関係から解く<2分>。
(4)は平面図形の問題<2分>。等積変形などの考えをあてはめる。

【大問2】

  • 時間配分:

2次関数に関する問題。

(1)は直線の傾きを求める問題である<2分>。AD=DCを利用する。
(2)は点の座標を求める問題<2分>。Cのⅹ座標から求めてみよう。
(3)は相似の考え方を用いた長さの比の問題<3分>。△ADE∽△CFEであることを利用する。
(4)求積の問題である<4分>。ABFE=△ABF+△AEFからアプローチする。

【大問3】

  • 時間配分:

3桁の整数を作る場合の数の問題。

(1)100の位に0がこない場合も考えて場合の数を求める問題<2分>。基本問題である。
(2)条件に合った3桁の整数を作る場合の数の問題<3分>。
(3)条件に合致する3桁の整数の場合の数の問題<2分>。
(4)偶数になる3桁の整数を作る場合の数の問題<2分>。

(3)・(4)ともに受験生であればだれもが一度は演習済みの問題であろう。完答は必須である。

【大問4】

  • 時間配分:

円に関する平面図形の問題。

(1)三平方の定理を使う問題<3分>。半円(直径)に対する円周角は90度であることを手掛かりに、△ABDに三平方の定理を適用する。基本問題である。
(2)円周角に関する問題である<4分>。(1)よりCD、BD、BCの長さ(弦)に対する円周角は比例する、という考えを思い出すかどうかがカギである。
(3)三平方の定理の応用問題<4分>。∠CAD=30°を利用して、30°、60°、90°の直角三角形を見つけ、三平方の定理をあてはめる。
(4)相似の考え方を導入して解く問題<5分>。△BEG∽△DEFであることを考えのスタートにする。

【大問5】

  • 時間配分:

空間図形(立方体)の問題である。

(1)立体上の2点間を結ぶときの最短距離の問題<2分>。このような問題の場合は、必ず展開図を考えて2点を結ぶ直角三角形を見つけて三平方の定理をあてはめるという手順である。
(2)三平方の定理を利用した求積問題<3分>。△ADK≡△EFK≡△GFL≡△CDLであることより三平方の定理を適用させ面積を求める。
(3)立体の体積を求める問題<4分>。大きな三角錐から上部に出来る小さな三角錐の体積をひくことにより求めたい体積が得られる。
(4)相似による辺の長さを求める問題<5分>。立方体に補助線を書き込みながら、相似の三角形を見つけ中点連結定理などの考え方を基にして問題を解く。

攻略ポイント

基本問題ばかりである。8割以上の得点を目指したい。数学が得意な受験生は、100点を取る積りで取り組んで欲しい。中学数学の範囲からまんべんなく出題されている。
難問はないが、基本問題が主流なので少しの計算ミスは命取りになる。計算ミスなどの単純なケアレスミスは絶対にしてはならない。したがって、計算力をしっかりと身に付けることを最優先で行わなければならない。
その際、解答時間(2分程度)を決めて集中して問題に取り組むようにする。その繰り返しの中で、例えば「2分」という解答時間を感覚的に身に付けることができるのである。
押さえておきたい分野としては、2次方程式(展開・因数分解)、関数(1次関数・2次関数)、平面図形・空間図形(三平方の定理・各種定理)、場合の数であろう。
上記の各分野の基本問題および標準問題の演習を徹底的に繰り返して行なうことが重要である。

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