昭和学院秀英高等学校 入試対策
2019年度「昭和学院秀英高等学校の英語」
攻略のための学習方法
リスニング問題
大きく問題傾向が変化したため、過去問学習の効果が低下しているといえる。リスニング問題としては標準的な問題とはいえ全体との兼ね合いで点数を稼いでおきたい問題になることから、普段から音声学習を取り入れて早い時期から対策する必要がある。準2級・2級の教材や類似過去問を繰り返しやり直すことで、聞き取り能力自体はつく。後述する音読学習もリスニング対策としては効果的である。あとは自由英作文につなげるためのスキルを別途、自由英作文対策として取り入れたい。
長文読解問題
本校の読解問題の素材となっている英文については、英文解釈の力についてそれほど高いものが要求されるわけではない。もっとも、一昨年から英文量が増大したことからすれば、これまで以上に時間内で設問処理まで含めて終わらせるためには、句ごと・節ごとに前から読み下していく読み方を身につけなくてはならないことから、基本的な文法事項を読解のツールとして利用できるようにする必要がある。そのため、読解問題学習の初期には、英文解釈的な力を磨くため、その点についての解説が厚い問題集に取り組むと良いだろう。既習の文法事項を読解のためのツールとして編集し直す学習である。
また、記述問題も実際に書く訓練をしておかないと、いざ現場で限られた時間で書くことが出来ない。記述問題の扱われた問題集を利用しよう。
語句整序問題
範囲指定のある問題集で知識の補充を進めていくのももちろん大事だが、語句整序は、同時に複数の事項が絡むことが多いため、範囲指定のない形で問われている問題で演習するのが良いだろう。そうすることでどんな分野が自分は苦手なのかを発見することも出来る。年によっては10語の整序も出題されている。解き方の手順を確立していないと時間がかかってしまうため、語数が多めの整序問題に慣れておこう。
条件付き英作文
以前は厳密に語数の指定がかかっており、実際には和文をそのまま英文にするだけの英文が書かされるに過ぎない出題であったが、去年からは、語数制限自体はなくなったため書きやすくはなったといえる。基本的な構文・文法を実際に出力できるように基本的な和文英訳問題の演習を重ねよう。
自由英作文
初出の今回は意見型・Eメール型の出題であったが、どちらも自由英作文としては典型的な問題形式であるので、テンプレートと、英文の展開の仕方などの書き方をしっかり身につけておく必要がある。英検2級のライティング問題集や類似過去問を上手に使っていきたい。
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2019年度「昭和学院秀英高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
リスニングを除くと試験時間は40分強であるにもかかわらず、読まなくてはならない英文が長いため大問の数はそれほどでなくとも、時間管理が厳しい戦いになる。理解しているだけでは足りず、その理解を素早く出力する力を身につけてはじめて合格が見えてくる。
【大問1・2】リスニング
- 時間配分：
英語の対話文を聞いて質問に答える問題。質問文、選択肢ともに問題用紙に書かれているものの、対話文が1度しか読まれないため試験開始後すぐに設問に目を通したい。
【大問3】リスニング・自由英作文
- 時間配分：
スピーチを聞いて、その内容にかかわるテーマについて、スピーチ内の例に触れながら自分の意見を40～50語で記述するという出題。英文は2回読まれるが、本文のどこを抜き取るのかを前もって質問文をしっかり読んで確認しておきたい。実質的には自由英作文の出題であるので、意見型の自由英作文を書く枠組みをしっかり身につけておきたい
【大問4】英作文（語句整序）
- 時間配分：5分
6～7語の語句整序問題が2題。細かい知識が問われているわけではなく、語数もそれほど多くないため時間をかけずに処理したい。頭から完全な英文を作ろうとするのではなく、文の骨組みをまず見つけるようにするとよい。
【大問5】英作文（条件付き和文英訳）
- 時間配分：5分
指示された語を用いての和文英訳問題が2題。一昨年までのような語数制限がないためやや書きやすいといえる。もっとも、与えられた語から出題者側が書かせたい表現は明確なためそれほど逃げが効かない問題である。ただ、回答になる英文は基本的な文法・イディオムがおさえられていれば対応できるため、知識の精度を高めておこう。
【大問6】空所補充
- 時間配分：5分
120語程度の英文に置かれた3か所の空所を埋める問題。基本的な文法・語彙がわかっていれば簡単な問題であるため、素早く処理してしまいたい。
【大問7】パラグラフ要約
- 時間配分：5分
英文の中で一パラグラフが抜け落ちており、そこに入るであろう英文の要旨として適切なものを選択する問題。独特な形式であるため難しく考えてしまいがちだが、ワンパラグラフ・ワンアイディアという英文形式、前後のつながりを落ち着いて考えれば単純な問題である。
【大問8】長文読解
- 時間配分：7分
自動運転車に関する説明文。適切な文、フレーズを空所に選択する問題のみで構成されている。形式で絞るのではなく、完全に内容把握からの判断となる。英文自体は読みやすいので、すばやく内容の流れを直読直解し空所の前後はやや丁寧目に読むというようなメリハリをつけた読み方が重要だ。
【大問9】長文読解
- 時間配分：8分
会話文が多い物語文が素材となっている。本文の英文量はそれほどではないものの、3題とは言え、記述問題のみの出題であるためやや時間がかかるだろう。状況がつかみにくく、登場人物もやや多いため、マークや下線をつけながら読むなどして内容を整理しながら読んでいかないと、設問検討をする際に根拠を見つけるのに時間がかかりすぎてしまうだろう。
【大問10】条件英作文
- 時間配分：6分
ある英文のチラシを読んで、それについての問い合わせをするためのEメールを書くという問題。今後、Eメールを書かせる問題が定着するかはまだ分からないが、自由英作文の典型的な形式の一つではあるので、大きなひな型は作っておきたい。
攻略のポイント
時間のわりに英文量が多いため、無駄な2度読みをせず直読直解していく力が重要となる。後述の音読学習などをしっかり取り入れて十分な速読即解力を身につけたい。そして、読解に十分な時間を残すためにも語句整序・条件付き・自由英作文について、早い時期から慣れて素早く処理できるようにしておきたい。各設問に自分なりの時間設定を行い、それを厳守するようにしよう。もっとも、去年までとは形式が異なるので、類似の過去問、特に英文の語数とレベルが重なっている学校の過去問を利用できるとよい。